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人材育成と子育ての類似性について

社会人になり父親にもなり、その中で感じているのが、『人材育成と子育てって似ている』ということ。

以下、類似性について書いていきます。

類似性
『人間は一人一人違う』

文字すると当たり前な感じがするけれど、実際に部下や子供と接する中で忘れられがちなことだと思います。

昔からよくある「お兄ちゃんは成績良いのにアナタはダメねぇ」はその典型的な例。勉強という一つの分野だけで兄弟を比較し、劣る方を責めてしまう。逆パターンも珍しくないですね。

でも、それって愛する我が子にすることかな。

瞬間的に比較してしまうことは仕方がないけれど…、それによって優劣を付け、劣る側を責める。責められた側は傷付き、劣等感を感じ、マイナスの経験をする。その行為に何のプラスがあるのだろう。そんなやり方で「奮起を促す」「危機感を持たせる」なんて思っているとしたら、ただの思い違いでしかない。

一卵性双生児でもない限り、子供は生まれながらにして違う個性を持っている。産み落とされた側は何も選択することは出来ないし、ただ親の感情によって生まれただけの存在です。

親がすべきことは、一つの能力を切り取って評価することではなくて、一人一人の子供の長所を探し、成功体験を増やし、子供自身が生まれたことを肯定出来るようにする。それが生んだ側の責務なのだと私は思っています。

人材育成においても同じ。

やはり部下の一人一人が違う個性を持っていて、生まれ育った環境も違う。であれば当然、それぞれに適した接し方や育成方法がある。一つの教育論を全員に当てはめようとしたら、上手く行くはずがありません。

過去に参加したビジネス研修の中に『長所進展』という人材育成の考え方がありました。簡単に言うと「褒めて伸ばす」です。一時期子育てでも同じ考え方が流行りました。私はこの考え方については今でも否定的です。褒めることはとても大切。では何を否定しているかと言うと「叱ること」を全否定した考え方だからです。

「良い所だけを見て褒めて伸ばせば良い。悪い所なんて見る必要もない」という考え方。
しかし現実問題、お店に来たお客様は従業員の良い所だけを見てくれはしません。

子育ても同じです。社会を生きていく上で、その人の良い所ばかりを見てはもらえません。幼い頃に倫理観や道徳観を教える上で、「ダメなものはダメ」と愛情を持って叱ることは、私は絶対必要なことだと思っています。最低限覚えるべきルールを教えるのは、親であり上司の役割ですよね。

また、必ずしも皆が皆「褒められて伸びる」わけではなくて、反骨心をエネルギーに変えるタイプの人もいます。実際私などは自分が納得してなければ褒められても喜べないし、上司に「そんなんで満足してんの?」と挑発されて「ざっけんな」となる方が力を発揮します。

実体験として、ゆとり世代は褒めた方が良かった…と言うか、叱られると逃げちゃう子が比較的多かったですが、私と同じような超天の邪鬼体質な子もやはりいました。

そんなわけで、子育ても人育ても、ちゃんと一人一人を見て、その子にとってどんな育て方が良いのか考えるのが大事、という点で似ているというか、同じだなぁと思うわけです。

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