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私は何のために働くのか【お仕事のお話】

一見すると重いテーマに見えるかもしれないが、そういうわけではない。

会社の研修で、自分のキャリアを考える機会があった。「まだ4年目にしてキャリアかよ...」、「そりゃできれば働きたくないよな」」と私は思ったし、多分周りの同期もそう感じた人が大いに違いない。ここから半年かけて、自分のキャリアプランを描き、上層部も含めた上位者に報告しなければならない。

研修後にプランシートを書くのだが、一向に浮かばなかった。私は今の職種に満足しているし、他部署に行きたいとは思っていない。できるだけ商品に近いところで、自分の手をかけて商品を作っていきたい。これはこれでひとつの「キャリア」だと思う。では、そのキャリアをブラッシュアップするためには何をするべきか?それが浮かばなかった。たった半年でできることなど限られている気がして、何かを生み出すのが苦痛だった。

そこで原点に立ち返り、タイトルの「なぜ働くのか?」を意識した。というのも、社内報に書かれていた取締役の言葉がきっかけだった。キャリアを考える前は、「管理職?しんどいだけやん??」と思って読んでいたが、改めて見返すとこのタイミングの私にはとても必要なことだった。

取締役が働く意義、それは「1人の女性として働きながら辛いと感じたことを、他の女性やそれを支える男性に味わってほしくない。自分が作った商品で助けたい。」という内容だった。自分起点で商品開発をし、世の中の役に立ちたいという思い、なるほどと感じた。そのうえで、「管理職って大変なイメージもあると思うが、チャンスがあるならチャレンジした方がいい。過去にチャンスを逃した人はみんな後悔している。」と続き、「確かに、目指すだけ目指すのはありかもしれない。」など、手のひら返しも甚だしいが、本当にそう思った。

では、私が働くのはどうしてなのか。私は食べることが大好きだが、一人暮らしのときは自分が作ったものを自分だけで食べて、心の中で「おいしい、おいしいな〜」と1人でつぶやいた。それが本当に寂しくて寂しくてたまらなかった。「おいしい」という感想を共有できないことがこんなにも辛いのか、と初めて知った。

後は、人の「おいしい!」と満足する顔を見るのが好き。それが自分の作った商品や携わった商品ならなおさらだ。自分の商品はどこか自分の子供のような気がしているのかもしれない。

いずれにせよ、自分も「おいしい」と言いたいし、人の「おいしい」も聞きたいのだ。つまりは「おいしいの共有」をしたい、人に「おいしい」を楽しんでほしい、食の楽しみを味わってほしい。これは私のキャリアの根幹であり、この軸がブレることはないと確信した。

これって「食育」に当てはまるのかもしれないと思った。会社には食育推進のチームがあり、今まではまったく興味を持っていなかった(逆になぜ?)が、今は興味がある。さっそく広報担当の方に話を聞いて、イベントにも参加できるようにしてもらった。こういう時の自分の行動力はいつもより素早くなる。

だが、ここからが問題だ。「おいしい」や「食の楽しみ」を広めるために、私は何をすべきなのか。私にできることは何なのか。ここがいまいち掴めずにいる。
広めるということは「広報」であり、伝える手段が必要である。だが、これまで自分で何かを企画することは少なかった。学生時代の飲み会ぐらいか。後はみんなで遠出する時の行き先を決めたり、そんな程度で所詮学生同士の気軽な遊びでしかない。これからは「お客さん」を相手にし、会社の利益にも貢献する必要がある。あるいは自分個人の事業としてやってもいいが、人を集めて、共感を呼ぶ必要がある。そのやり方がわからない。伝えるためには食に関する知識も必要だが、何からどう取ればいいのかも見当がつかない。私にできることは何なんだろう。

まずはできることからコツコツやるしかない。このnoteでも、食に関する投稿をできれば自分も楽しいし、広める手段のひとつになると思う。どんな内容がいいんだろう。ただの食コラムだとありきたり、料理系はわんさか溢れかえっているし、自分なりのレシピなどないのだ。食レポが楽しそうだが、伝える技術と刺さるニーズを見つける必要がある。そもそも食レポ系は自己満になりえそうで、見てもらえない確率が高い。見てもらうためのノウハウも地道に見つけていく必要なありそうだ。

色々思うことはあるが、とにかく働く意義が見えて、今はワクワクしている。いつもはやる気が出ない仕事もちょっと頑張ろうかな、と前向きに取り組めている。人は物事を自分事化することで、自主的に捉えられるようになるんだなと自分を俯瞰した。

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