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現像液変えてみましたその2・Spur Silversalt使用レビュー

前回記事で、ややテンション高めに私の新しい現像液を紹介させていただきました。

熱に急かされ勢いで書いてしまった前回記事には、うっかり使用感の詳細がありませんでした。
今回はやや冷静に、感想をレポートさせていただきたいと思います。

ただ、シルバーソルトの他にはFUJIFILMのSPDしか使用経験のない初心者です。話半分、お手柔らかにお願いいたします。

使いやすいところ

  • 液体

これは何より有難い。SPDはパウダーで、40度の湯に溶かす必要がありました。
つまり、前日に準備をしなくてはならないのです。これは気分屋には大変な試練です。気が向いたときにサッと現像に入れないのです。
しかも、一度溶かしたら最後、1ヶ月以内に使いきらなくてはなりません。これも気分屋にはつらい。「やらなきゃ!」と思うほど、やる気は逃げていくのです。
原液が液体であることにより、気楽に、やりたい時にすぐ現像!という夢が叶いました。シルバーソルトさん、ありがとうございます!

  • 豊富な現像レシピ

ご覧くださいこのデータ一覧を!見ているだけで色々なフィルムを現像したくなってきます。
記載のないフィルムも、類似データから算出可能で、また微調整することにより、自分なりのベストな現像データを探究することも可能です。

  • 長めの現像時間

他のメジャーな現像液と比べて現像時間は長めです。つまり、薬品反応が比較的穏やかに進行すると理解していますが、そのことにより失敗しにくい気がします。

使いづらいところ

  • 希釈濃度が薄い

これはお買い得ポイントではありますが、基本は20倍か30倍の水で希釈します。
ただ、一度の使用量が少ないということは、1:1や原液と比べて計算がやや面倒です。
更に、不器用な人間には、十数mlをスポイトでとってメスシリンダーで量るという作業がなかなか困難な作業となります。私は必ず溢すのでニトリル手袋必須です。

  • 長めの現像時間

これは好きなところでもありますが、増感で23分現像したときは気持ちが途中かなり緩みました。ラジオ形式の音源と共に現像を楽しむことにしています。

現像結果について

これは本当に、大雑把で、あまり現像液の種類を試したことがない私の感想はあまり参考にならないかと思うのですが……階調がよく出ていると感じます。

f2.8以下に開けてSS30で撮った割りと暗めな場所。使用フィルムのARISTA EDU100は黒が落ちるという噂もあるが、グレーがしっかり出ている。
同じくARISTA EDU100。逆光でも建物のディテールが残る。
国立西洋美術館をARISTA EDU100で。天井照明というコントラスト強めな素材でもグレーのディテールが判別できる。
こちらはKentmere400を800に増感。増感現像にしてはコントラストが上がりすぎず、服の素材感もよく記録できている。そのため粒子感も主張せずテイストとして馴染みつつ味を出しているように感じる。
感光しているのは裏蓋を開けるミスによるもの。
Model : Rie Funakoshi
SPDによる400→800の増感現像。ライティングもレンズも異なるのであまり比較にならないが、印象はかなり違う。
Model : Rie Funakoshi
SPDによる400→800の増感現像。比べるほどわからなくなってくる。結局撮影時のライティングがやはり最も印象を左右しますね……。

以上が使用感レポートです。
全く参考にならなかったかと思いますが、ご容赦下さい。
Spur Silversaltの入荷情報は、ツイッターまたはメールで入手できますのでチェックしてみてください。


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