私という人間。

昔から親にはこう言われてきました。

「あなたは何を言っても心に響かない」

同じことを小学3年生の時の担任にも言われました。

その時は「何、言ってるんだろう」という感じでした(こう思ってる時点で、響いてない証拠なのですが)。

ですが今、24歳になり、ある程度自分自身を省みる機会が増えた時、親や先生の言ってたことは正しかったんだなと思います。

確かに私は何を言われても、何を注意されても、心に響いていなかった。
「響かせる」ことができなかった。

ただ、そのせいで自分自身も悩んだりすることがありました。
なんでなんだろう。
なんで親や先生に注意されたことが、心に響かないんだろう。
どうして、他人の感情が理解できないんだろうと。

そう悩んでいた時、中学生時代に親からこの一言を言われました。

「あなたはもしかしたらアスペルガー症候群なのかもしれない」

アスペルガー症候群とは。

皆さんもよくこの言葉を目や耳にしたりしたことがあると思います。

ネットなどでは「アスペ」などと言って、侮蔑的・差別的意味合いを込めて使われたりしているようですが。

アスペルガー症候群は実は過去の診断名で、現在では「自閉症スペクトラム(ASD: Autism Spectrum Disorder)」と呼ばれています。

アスペルガー症候群は、知的障害を伴わない発達障害の一つです。
原因としては「遺伝」と「環境」であることが近年の研究で明らかになっているようですが、まだまだ未解明な部分が多く、これと言った具体的な原因は未だ不明です。
アスペルガー症候群の主な特徴として、以下の二つがあります。

  1. コミュニケーション及び対人関係における障害

  2. 反復的な行動、興味・同一性へのこだわり


  • コミュニケーション及び対人関係における障害

・相手の気持ちや意図を想像するのが苦手
・その場の雰囲気に沿った発言や、空気を読むことが難しい
・曖昧な説明や指示を理解することが苦手
・非言語コミュニケーション(視線・身振り・表情等)の理解が難しい
・相手の発言をそのまま受け取ってしまう(冗談などの区別がつきにくい)
・人の話に共感しにくいことが多い
・他人への興味が薄く、一人で過ごすのが好き

  • 反復的な行動、興味・同一性へのこだわり

・決められたルールや手順にこだわる
・急な変更や予定外の出来事が起こるとパニックになってしまう
・臨機応変な対応が苦手
・特定の対象への強い没頭
・感覚過敏もしくは鈍感
・同じような動作を繰り返す
・興味のないものは関心を持ちにくい

私は、これらの特徴のほとんどに当てはまります。

まず「相手の気持ちや意図を理解するのが苦手」。
そもそも「気持ちって何?」って感覚に陥ってしまいます。
相手が何を考えているのかわからないし、それこそ視線や身振り、表情などを読み取ろうとしても、すべてが理解不能です。
逆に読み取れる人なんてこの世にいるのか?と問いかけたくなります。

その場の雰囲気に沿った発言や、空気を読むことが苦手
これは1年365日ついて回る苦手要素です。
集団で話していても、私が喋った時だけ変な雰囲気になっているなと感じたりすることなど多々あります。
このせいで「空気を読む」という言葉が大嫌いになりました。

相手の発言をそのまま受けとってしまう」、これも当てはまります。
たまに友人が冗談のつもりで軽口を叩いたりしても、その言葉を額面通りに受け取ってしまい、責められている気がして落ち込んだり、気分を害したりということが多々あります。

人の話に共感しにくい」「他人への興味が薄く、一人でいるのが好き
これは最たるものかなと思います。
よく人の話を聞いたりしていても、どうリアクションすればいいのか困っている自分に気づくことなどザラですし、ましてや「この人、どんな人なんだろう」と興味を持つことなど、皆無に等しいです。
何人かとわちゃわちゃしていても居心地が悪く、一人でいる時間を好みます。
その癖、一人でいる時間が長すぎると孤独を感じるのです。
自分でもこの矛盾って何なんだと思います。

決められたルールや手順にこだわる
これも当てはまります。
学業・バイト・仕事や日常生活においても、定められたルールや手順があるとそれに固執し、違うやり方を試したりすることはなく、自分が覚えた手順で物事を進めていきます。
日々の生活のルーティーンなども同じです。
なので「臨機応変に対応する」ことは苦手ですし、それが変更されたり、乱されたり、予想外のハプニング等が起こると、途端にパニックになってしまったり、イライラしたりします
ルールや手順にこだわって対応してしまうので、「機械的」「人間の心がない」と言われてしまいます。
今の職場においても、臨機応変さが求められる場所なので、予想外の出来事が起こったり、忙しくなったりするとパニックモードに突入です。

日常生活においても、たとえば食卓でのお箸の並べ方、本の並べ方についても強いこだわりを持っており、それを乱されるとすごく怒ります。
わざわざ並べ直したりするので、それでよく両親に怒られたりもしました。


特定の対象への強い没頭
これも私という人間の大半を占める要素です。
私の場合「鉄道」「歴史」が大好きで、これらが絡むと時間がどれだけ経とうが、夢中でのめり込みます。
一度好きになった対象・ものは、周りが引くぐらいの興味を示し、それに対する知識や理解を深めようとします
鉄道の場合、東京や関西の路線図はだいたい頭に記憶していますし、発車メロディーの曲名や使用駅も覚えたりもするし、なんなら時間が許す限り鉄道を乗り回していたいとさえ思います。
ポワロやミステリーにおいても同様で、一度興味を持つととことんハマり、原作を全部買い揃え、ドラマも全話視聴し、セリフすらも空で暗記するほどです。
美空ひばりなど最もたる一例で、彼女の楽曲は発売時期、作詞作曲、歌詞もほとんど覚えたりしますし、コンサートのセトリ、歌番組出演、はては彼女の人生についても語れるほどまでに知識を蓄えたりします。
今はイギリスのドラマ「ダウントン・アビー」がこれに該当するでしょうか。
好きなものなら、時間や労力を惜しまずに没頭します。

ただ、これらのことは全くと言っていいほど、自分の得にもならないし、生活の助けにもなりません。
それでも好きなものには注げるだけの興味を注ぐのです。

反対に、興味のないものに関しては全くと言っていいほど関心を示しません
周りが「これオススメだよ!」「これ面白いよ!」と言っていても、見たり聴いたりしようとは思いません。
あくまで、自分から興味を示さないと、関心を持つことはできないのです。
だから私の推しである乃木坂46の久保史緒里ちゃんがラジオで野球の魅力を熱く語っていても、私は関心を持つことができないのです(生来のスポーツ嫌いというのもありますが)。
だから、自分から興味・関心を持とうとしている人は凄いなと思います。


感覚過敏、または鈍感
私は昔からタートルネックの服が苦手でした。
理由は首筋がチクチクとする感じがとてつもなく我慢できなかったからです。
なので、タートルネックの服を着る時はいつも首元をグッと引っ張っていたので服が伸びてしまい、その度に両親に怒られていました。
音にも敏感なので、大勢の騒がしい場所では人の声が聞き取りづらいことがあります。

鈍感でもあるので、コミュニケーションにおいても人の言葉の裏に隠された意味などを察知するのは苦手です。
ですが、鈍感であるが故に、嫌味や悪口を言われても気づかずにサラッと受け流せると言う長所もあります。


ここまで読んで、如何でしたでしょうか。
これが私という人間です。

正式にアスペルガー症候群と診断されたわけではありませんが、かなりその疑いは濃いだろうと、私と両親の間で意見は一致しています。
今度日本に帰国した際に、診断を受けてみようかと考えています。

親にも「発達障害に産んでしまって生きづらいことも多々あったと思う、申し訳ない」と謝られましたが、持って産まれてしまったものは仕方がないです。

ここ最近、社会人になって以降、職場がコミュニケーション中心で他人の感情を瞬時に理解し、それに臨機応変に対応するということが求められる場所ということもあり、私の「負」の部分がここにきて一気に噴き出してきた感が否めません。
なので連日のように怒られてばかりですし、自分でも「なんでこんなに出来ない人間なんだろう」と思い悩み続けてノイローゼのような状態になりつつある状態です。
なので、自分の性格に合った職を見つけることが大事だなと思い、改めて自己分析を始めたりしています。
日常生活においても、自分の手で人間関係を壊してしまったりなど、色々と辛いことの連続でした。

この悩みはこれからも一生ついて回ります。

今回、このnoteを書くことに戸惑いもありましたが、私という人間を知ってもらうにはこれしかないと思い、筆を取りました。

これを読んで、皆さん色々と思うことはあると思います。
「だからなんなんだ」と思われる方の方がほとんどでしょうし、「面倒臭い人だな」と距離を置きたいと思われた方もいるでしょう。
縁を切ってくださっても構いません。
それならそれで仕方がない。
ただ、前にも述べましたが、私という人間をよく知っていただくためにはこの手しか思いつかなかったのです。

私自身も今のこの置かれた状況をよくするために、自己理解を深めていければなと思います。

乱筆乱文失礼いたしました。

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