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役に立つこと立たないこと

Twitterでトレンドになっていた#世界一役に立たない旦那の行動というタグ。

子育て中、こうして欲しいと思うことをやってもらえない愚痴が並んでいて、妻側のやるせない気持ちは分かる。でも、うーん、と考え込んでしまう。

例えば「インフルエンザで寝込んでいたら夫が、俺もうつったかもと布団に入ってきた。深夜に目覚めたらまだ子どもが起きて遊んでいた。辛いのを我慢してお風呂に入れて着替えさせて歯磨きさせて寝かしつけた。」というもの。
この状況に居合わせたら確かにがっかりする。なかなかの配偶者さんである。

でも。
逆だったら、先にインフルエンザで寝込んだのが夫だったら。うつったかもしれないのが妻だったら。
この妻さんは夫さんと一緒になって寝込んだりせず、子どものルーティンを済ませて寝かしつけてからお休みになるのだろうと思う。すごくすごく偉い。

すごく偉いけれども、もしもそれができないくらい辛くて、子どもを放っておくしかなかったら、この方はご自分をすごく責めてしまうんじゃないだろうか。「お母さんの役目が果たせなかった」って。

夫さんにしてみれば、「両親とも体調が悪い。一晩くらい子どもを放っておいても死にはしないだろう。」という感覚なのだと思う。そして、実際に一晩放っておいたところで夫さんは何とも思わないのだろう。
(この状況で夫さんが妻さんだけを責めるのであればそれは別の問題だ。)

どの程度なら放っておいても良いかというのは難しくて、もちろんその子によるし、生活リズムは崩すの1日、戻すの3日だ。多少無理してお世話をした方が後々楽だ。


それでも、この妻さんの隣に「一晩くらい放っておいても死なないよ。まさか起きてお世話したの!あなたはめちゃくちゃ偉いね!大変だったでしょう。ごめんね。ありがとう。」と人が隣にいるのは悪くないんじゃないだろうか。

一見役に立たない夫さんの行動だが、夫さんの価値観が、ときに妻さんを楽にするんじゃないだろうか。

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