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『子どもの心のコーチング』でABD

地域の集会所をお借りして、子育て中の方を対象に、アクティブブックダイアログを開催しました。本は菅原裕子さんの『子どもの心のコーチング』。友人が保育係を引き受けてくれました。
アクティブブックダイアログとは

・本を物理的に裁断
・分担して読んで手書きで要約
・順番にプレゼン
・本の内容について対話

というもので、書籍の購入も予習も不要の読書会です。

今回は0歳児から高校生までの子育て中のパパママにお集まりいただき、ファシリテーターの私も気づきが多く、とても楽しみました。

大事にしたこと

①リラックスした対話の場を作ること
②緊張するワークをほんの少し
③チェックインからチェックアウトまで、1時間半に収めること(疲れすぎないこと、大事!)

チェックイン

「呼んでほしい名前」と「昨日一番印象的だったこと」
子育て中だと、「自分の」感覚が疎かになるかなと思って自己紹介のテーマを設定してみました。
初対面の方どうしながら、皆さん具体的に喋ってくださって、ファシリテーターはホッとしました。皆さんうんうんと頷きながら聞き合っていらして、素敵でした。

コ・サマライズからリレープレゼン

20分で1人1節2〜3ページを読んで要約し、2分ほどでプレゼンしていただきました。
途中で、1歳児や2歳児が保育スペースを抜け出してパパママを補給しに来たり、0歳児を抱っこしあったり、温かい雰囲気。

ダイアログ

皆さんのご協力のおかげで、ダイアログはたっぷり40分!
今回読んだ部分にはこんなことが書いてあります。

・目指すのは子どもの自立
・子どもが小さいうちは保護をしないといけないが、成長に伴って親は干渉しすぎず、やりたいことをサポートする

幼児と小学生を持つ私は、身につまされることが多い内容です。
それでも、本を教科書ではなく材料として、自由な対話を。
まず出た声にはこんなものがありました。

・公園で子どもを自由に遊ばせようとしても、人目が気になる
・夫婦の「許容範囲」が違うので配偶者の目も気になる
・子どもが失敗しないように先回りしがち
・できることが良いと思っていなくても、きょうだいや友だちと比較してしまう

ダイアログが進むにつれて、自分の経験を語ってくださる方も出てきて、つぶやきのようなものに対話の深まりを感じます。

・何かをさせる、させないという問題にしても、幼児と高校生では内容が全然違う。高校生になって突然「自分で選ばせる」は無理。
・「過干渉は良くない」という言説を目にする機会は増えているはずなのに、より管理的な子育てになっているのはなぜだろう?
→高校の連絡アプリなど、親が干渉せずにはいられない仕組みもある。
・人目が気になるとしたら、個人単位で子どもを自由にさせるのは限界があるかもしれない。
・母親は子の失敗に感情移入しすぎるかもしれない。父親は子どもの感情に距離を置ける気がする。
・父親は良い結果にこだわる傾向、母親は頑張った経過にこだわる傾向があるかも知れない。

私自身気づかされることや学びが多かったです。

リフレクション

最後に気づいたことや感じたことを一言ずつ言っていただきました。
嬉しい感想がたくさん!

・本を1冊読んだような満足感。
・まずは夫婦のコミュニケーションが大切。
・男性と子育てについて話すのは初めてかもしれない。
・幼児を育てていると「今」しか見えなくなるので色々な世代の方と話して視野が広がった。
・赤ちゃんと2人きりで大人と話さないので新鮮。
・続けるとより良い。

課題

ファシリテーションの反省点もいくつか。

・満遍なく話してもらえるように振れるとよかった。
・自己紹介の「呼んでほしい名前」を呼び合うワークを入れられるとさらに良かった。
・対話のテーマとなる「問い」を設定しても良かった。
・例えば「過干渉とは何か」ということについて議論しても良かった。

今回のファシリテーションは、沈黙を恐れずに誰かが口を開くのを「待つ」ことを意識しました。リラックスした場を作りたい、輪にいながら話さないという選択もできるように、との思いからです。(たくさん話すタイプではなく、それでも対話の場を楽しむ私の性格が出ています…。) 
ただ、そうするとどうしても発言量に個人差ができてしまいます。

また、発言にあたって「話題から逸れるかも」という不安を取り除きたく、敢えて問いを立てずに雑談のようにしてみました。
終わって「結局何を話したんだっけ?」と物足りなくなる方もいらっしゃるかもしれません。

このへんは加減が難しいですが、色々なメンバーで繰り返し対話をしてみたいと思っています。

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