米軍基地不要論〜恋愛論に絡めて

第6波に入った現在、日本におけるオミクロン株は「米軍株」であるという話を前回はした。そういうことはないと思いたいものの、ひょっとしたらアメリカは人為的に米軍基地から日本に向けて米軍株を拡散させることで、アメリカの売るワクチンや治療薬を日本に買ってもらう作戦なのかもしれないということも書いた。だとしたら「武漢ウイルス」の発生経緯と同じくらい卑劣な「米軍株」である。
その前回の話の中で軽く私が触れた「米軍基地って、なくても良いんじゃない?」ということを今回は書きたい。
書き進めて思ったのは、意外と恋愛論が使えるということである。諸外国と日本の関係を、恋愛論に当てはめて考えると、なかなか面白い解決策が見えてきた。

お断り

まず先に、予めお断りしておきたいことが2点ある。
第一に、私は政治や外交の専門家でもないし、大学などでそのようなものをきちんと学んだことはない一般人である。そのため考えの至らない点が多々あるかもしれないことはご了承いただきたい。用語の用い方もいい加減なことをご了承いただきたい。
第二に、私は現状の日本から米軍基地だけをなくせば良いとは思わない。アメリカとの軍事的なつながり一切をなくした上で、なおかつ自衛隊も防衛費を計上しないことを想定している。根本的な解決を考えたい。

日本の防衛費は高すぎる

本題に入りたい。
防衛省の出している防衛白書(令和元年版)によると、日本の国家予算のうち防衛費は494億ドルである。ざっくり50兆円である。主要国の国防費を比較したグラフが掲載されているが、私から言わせてもらうと、このグラフが何ともイケていない。一見すると日本以外の国は国防費の大きい順に並べたように思えるが、そうではない。色々な思いが透けて見えるが故に、見方によってはちょっと残念なグラフである。
ところで、この他国との比較なのだが、そもそも日本は海を越えないと隣の国に行けない島国である。そのような島国と、そうでない国では、当然ながら必要な装備が違うだろう。このグラフの中で陸続きの隣国が存在しない島国はオーストラリアと英国だけである。
そして日本の国防費は、英国とほぼ同額で、オーストラリアのほぼ2倍である。もっと言えば、環太平洋の国ではない英国と比較することは本当に意味があるのだろうか。そもそも英国は第二次世界大戦の勝利国である。ここではオーストラリアのほぼ2倍ということを気に留めるべきだろう。

あまりWikipediaは情報源としたくないのだが、Wikipediaによると日本の海岸線は29,751kmで世界6位、オーストラリアの海岸線は25,760kmで世界7位である。参考までに、さきのWikipediaによると、島国としての海岸線の長さはフィリピンの36,289kmが世界1位で日本は2位であることも読み取れる。ともかく、日本の海岸線の長さはオーストラリアの海岸線の長さと比較して15%くらいしか長くない。これまた上記Wikipediaによると、面積に関しては日本はオーストラリアの20分の1しかない。いくら海岸線が15%長くても、面積が20分の1なら、国防費はそれだけ抑えることが可能なはずである。なのに日本はオーストラリアのほぼ2倍の国防費を使っているのである。

言うまでもない、やれイージス艦だ戦闘機だと、アメリカから購入するからこういう金額になる。そんなに日本はアメリカにお金を支払う必要があるのか?

軍事的お付き合いを断ち切れ

さすがに海を渡って来る不法入国者(密入国者)は困るから、そこは監視する必要がある。しかし、それは自衛隊の仕事ではなく海上保安庁の仕事である。ひょっとしたら各都道府県の警察に備わっている機動隊の仕事かもしれない。どちらにしろ自衛隊の出番ではない。

やれイージス艦だ戦闘機だとアメリカから購入しないだけでなく、アメリカや韓国との合同軍事演習もやらない。そういうことをやるから、中国や北朝鮮などの反感を買うことになる。

人付き合いだってそうだ。
まず、自分のしたくないことは避ける。だからアメリカにはお金を払わないし、密入国や密漁はお断りする。
そして、相手の嫌がることは避ける。だからどこの国とも合同軍事演習は行わない。やれば嫌がる国が出てくるから、やらない。

アメリカからモノを買わないと言うと、アメリカが発狂しそうなほどヒステリックに怒るのは目に見えている(あかん、トランプさんの顔が思い浮かんだ…)。でも、そこは「アメリカから買わない。けど別に中国から買うワケじゃないんだから、何でそんなに怒るの?」と言えば良い。
なんなら一旦「今度からアメリカから買わずに中国から買います」と言ってアメリカを逆上させた上で「やっぱ中国からも買わないことにしました」と言ってアメリカを落ち着かせても良いかもしれない。
駆け引きですな…。

恋愛論的国防論

こうして日本を、アメリカの属国でもなく、中国やロシアといった国々の仲間でもなく、中立な国として存在させる。
ここまで書いていて思ったのだが、これはまるで二股状態の恋愛みたいだ。一旦、アメリカにどっぷりな状態を冷まして、中国あたりに浮気するフリをして、どっちともくっつかない。「アメリカって、こういうところが良いのよね〜」と中国にささやき、「ほんと中国って、こういうところが頼りになるの」とアメリカに打ち明ける、そんな小悪魔的な日本を演じても良いかもしれない。
そもそもアメリカは中国や北朝鮮やロシアを牽制するためにも日本を味方に欲しいハズだ。そして中国や北朝鮮やロシアにとって、それは面白くない。とりわけロシアは北方領土のこともそうだが、温暖な日本を自国の領土にしたくてたまらない。引く手あまた、モテモテの日本なのだ。

こんなモテモテの日本を、他の国は放っておけない。日本の知らないところで勝手に「オレの日本に手を出すな」とライバル争いをしてくれる。
それがそのまま日本の国防になる。

そして、こうやって日本が下手な国とお付き合いしないことで、下手な国が多少は精神的に成長してくれたら、地球全体として歓迎されることではないだろうか。
こんなことを言うのは申し訳ないが、日本という国の精神は、アメリカとお付き合いしたことで、下がってしまった。変な言い方だが、アメリカは「さげまん」だ。お付き合いを見直して、日本が一歩大人の振る舞いをしたら、周りの国も変わるだろう。本来、日本は「あげまん」の要素を持った国なのだから。

日本は、どの国とも仲良くする。その代わり、どこにもエコひいきしない。媚びるなんて、もってのほか。
毅然と大人の国を演じる。

だから日本は丸腰で良い。

丸腰日本の自衛隊は復旧隊に

そうすると自衛隊は軍事演習もないし、戦闘機などの操縦練習もそこそこで良いことになる。射撃訓練もいらない。
もはや自衛隊は自衛隊ではなく、復旧隊になったら良いのではないか。災害が起きたら、炊き出しや人命救助を行う。各都道府県の消防や救急隊にはオーバースペックとなるような、非常事態向けの組織が復旧隊である。
もちろん、この復旧隊は、海外に派遣されても良い。ただし戦争や内戦による復旧では派遣されない。あくまでも自然災害から守り、立ち直るための組織である。

日本は災害大国である。そのため、防衛省は国土交通省の一部と統廃合して、新たに災害対策省として活動したら良い。場合によっては、土砂災害の事前予防のための植林といったような自然保護の観点から環境省の一部や林野庁の一部を組み込んでも良いかもしれない。
そんな省庁、何だかカッコ良いなぁと思うのは、私だけだろうか?

そうして自然災害から守ってくれる日本(の復旧隊)は、各国から歓迎されるだろう。
というのも、精神的に大人な国である日本は、どこの国とも適度な距離感を保つのである。どこかの国みたいに後で「あの時オレ達が支援してやっただろ!」なんてことは一切言わない。必要な支援が終わったら、黙ってサッと帰る。もちろん「立つ鳥跡を濁さず」である。
ここまで来ると、日本は紳士的で爽やかな国である。それまて日本は色々と苦労もあったし失敗もあった。諸外国にも迷惑をかけた。けど、だからこそ日本はそういうカッコ良い国になれる。
そして、そういう行いをする国は「あげまん」要素がないワケない。

アイドル日本の防衛

日本は世界のおまわりさんではない。
ただ、日本は世界のアイドルにはなれるかもしれない。ここで言うアイドルは、単に魅力的な偶像としてのタレントという意味ではなく、理想像という意味である。
こうして日本のファンという国が増えれば、アメリカや中国が睨み合いをするのを「あの人達は、そういうのが好きだから」「あの人達は、放っておこう」という目で見る国が増えるだろう。

そして、もし、そんな日本に攻め込むとしても、丸腰日本に攻め込むことは、世界中を敵に回すことになる。
ましてや日本は、世界各国のアイドルである。日本を欲しがっているアメリカや中国やロシアなど存在しなくても、自称親衛隊や自称ファンクラブ会員の国々が黙っていないだろう。

まとめと補足

今回は日本の国防費が高すぎることから、何故こんなに高いかを書いた。そこから垣間見える諸外国との関係について書いた際、ここに恋愛論を当てはめられることに気付き、米軍どころか自衛隊も解体した丸腰日本と諸外国の関係について持論を述べた。
日本が諸外国と大人な付き合いを展開することで、日本は世界各国のアイドル的存在になれる。その結果、国防費を使わなくても日本は守られるであろう。

なお、こういう話をすると「米軍基地がないと職を失う」とか「軍事産業がないと日立も三菱も潰れる」と言い出す人がいるのは、知っている。そういう人に対しては、一言「大人になろう」と言いたい。
ちょっとイメージしてもらいたい。少なくとも国鉄の頃は、改札で切符を切る人がいた。民営化されて自動改札機が導入されて仕事を失った人がいる。その仕事がなくなっても他の仕事は沢山ある。自動改札機に限らないが、そういう時代の変化に人は意外と順応できるものである。

なお、ここまで徹底的な改造は、国会が開かれない限り難しいだろう。政治家の皆さんには、是非とも国会での議論を願いたいものである。

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