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AWSはレンタルサーバーより安い!?

みなさまこんにちは!
名古屋営業部の佐野です。
ゴールデンウイークが終わりましたが、みなさまはいい休日になりましたか??

今回のテーマはAWSはレンタルサーバーより安いのか??とコストの面で比較をしてみました。
一概に安くなるとは言えませんが、サービス次第でかなりコストがおさえれることがわかりましたので、ご紹介します!
第一弾は、静的サイトのホスティングをレンタルサーバーにした場合と、
AWSにした場合を比較しました。

【※補足(静的サイトと動的サイトの違い)】
企業ホームページなどの誰が、いつ、どこで見ても同じ情報が表示されるホームページのことを「静的サイト」といいます。一方で、アクセスした「ユーザー」「時間」「場所」など特定の条件に応じて、異なる情報を自動で表示するホームページのことを「動的サイト」といいます。

https://www.xserver.ne.jp/bizhp/differences-between-static-and-dynamic-sites/

今回のテーマは静的サイトのホスティングを、
①レンタルサーバーで行った場合
②AWSで行った場合
どちらが安くなるかです。

レンタルサーバーについて解説する前に、その前提としてまず「サーバーとは何か」「サーバーの役割は何か」についておさえていただきたいと思います。
簡単に言うと、サーバーとは、クライアントと呼ばれるPCやスマホなどからのリクエスト(要求)に基づいて、自分の持っている情報を提供するコンピューターのことを指します。
たとえば、あなたがあるホームページを見たいと考えた場合、クライアントを通じてサーバーに対してホームページのデータを提供するようにリクエストを行います。サーバーはそのリクエストに基づいて、クライアントに対して該当するデータを提供します。こうしてあなたはホームページを閲覧できるというわけです。

https://www.kagoya.jp/howto/rentalserver/beginner/basic-01/
サーバーの役割

このように、ホームページを閲覧する際、ユーザー側からの「リクエスト」はサーバー側に送られ、それをもとにサーバー側からユーザ側に「レスポンス」が送られることでホームページ等のサイトを閲覧することが可能になります。

①レンタルサーバーの場合

レンタルサーバーの仕組みは、その名の通りサーバーを専門の業者からレンタルするサービスです。
ホームページを開設する際も、自前でサーバーを購入し、設置する場所も用意する必要があります。また、いつでもユーザーが閲覧できるように一日中サーバーを起動したままにしておく必要もあるため、その分電気代もかかります。
その点レンタルサーバーは業者側でサーバーの準備や管理をしてくれますので、その心配がありません。レンタルサーバーを利用してホームページを公開する場合、ホームページの作者はサイトのデータをまとめてレンタルサーバー業者の運営するサーバーに対して転送します。一方、そのホームページを見たい複数の一般ユーザー(お客様)は、レンタルサーバー業者の運用するサーバーにアクセスしてホームページをみるという仕組みになっています。

レンタルサーバーの仕組み

レンタルサーバーの料金
レンタルサーバーは提供している業者によってプランや料金が様々です。
今回は、静的サイトのホスティングに利用するサーバーですので、相場価格は月額およそ1,500円~3,000円でした。

AWSの場合

AWSの場合、静的サイトのホスティングにはAmazon S3(Simple Storage Service)を利用します。
Amazon S3は①高い耐久性、②安価、③データ量無制限、④他のAWSサービスとの連携
といったメリットのあるストレージサービスです。

Amazon S3

①高い耐久性
Amazon S3 は 99.999999999% の耐久性を実現するように設計されています。具体的にはデータを3つのリージョン(データセンター)に保存し、さらにデータの整合性を定期的に確認することで、万が一保存している機器に故障などがあっても修復可能です。そのため、データのバックアップや保存などに向いているといえるでしょう。

https://techacademy.jp/magazine/22676

②安価
0.025USD/GBとなっています。為替を110円で計算すると1GBあたり約28円/月程度です。
S3の料金表(https://aws.amazon.com/jp/s3/pricing/

https://tracl.cloud/archives/engineerblog/aws_ultra_costper_1

③データ量無制限
AmazonS3のデータは、リージョン内にバケットという入れ物を作成して保存します。バケットには容量制限が無く、データを無制限にアップロードできます。データのアップロードには課金されません。データをS3から取り出す際、データ転送量に応じた料金が課金されます。リージョン内のデータ転送も無料であり、リージョン間であれば課金される点には注意が必要です。

https://techacademy.jp/magazine/22676

④他のAWSサービスとの連携
Amazon S3は他のAWSサービスと連携して使用することが可能です。
今回の静的サイトのホスティングにS3を利用する際、SSL証明実装のためACM(Amazon Certificate Manager)、世界中のユーザーが遅延なくサイトを閲覧できるようするためAmazon CloudFrontを利用します。
※Amazon CloudFront は、ウェブサイト、動画、アプリケーション、API を高速かつ低レイテンシーで安全に配信することを容易にするグローバルなコンテンツ配信ネットワーク (CDN) です。

https://aws.amazon.com/jp/cloudfront/pricing/

AWSは従量課金制になるため、サービスを使った分課金されます。
レンタルサーバーが月額固定費になるのに対し、AWSは使っている分(サイトのアクセス量)に応じての変動費になります。

レンタルサーバーとAWSのランニングコスト比較

AWSの料金

今回のAWSで静的サイトをホスティングした際にかかる費用は、
S3で保存するデータ量(静的サイトのデータ)+CloudFrontのデータ転送量
です。ACMは無料のサービスになります。

静的サイトのデータ量は弊社のホームページを例として計算しました。

こちらのサイト総容量は約300MBです。料金にするとなんと約8円/月です。
ここに僅かですが、転送量課金が乗ってくるのですが、下記に記す「Amazon CloudFront に転送されたデータ。」は除外されますので0円です。

CloudFrontの料金体系は少しだけ複雑です。サイトのアクセス数、ダウンロードされたデータ量などに比例して課金され、上限という概念がありませんので、どの程度アクセスがスパイク(爆発的な増加)すると、どのくらいの請求になるのかを把握しておかないと、怖いことになる可能性も僅かにあります。ですが、初年度は200万リクエストと50GBまでの無料枠が準備されていたりするため、それほど心配することはないでしょう。仮に100万リクエスト、100GBと、相当なトラフィックで見積もってみたところでも、1,500円/月程度です。

https://tracl.cloud/archives/engineerblog/aws_ultra_costper_1

仮に以下の弊社ホームページに対してのアクセス数が月に10,000回見られたとします。(https://www.c3index.co.jp/work.html?id=5


アカウントのインターネットへのデータ転送 (アウト) が 1 TB 未満で、HTTPS リクエストの合計が 2,000 万件未満であるとすると、DTO および HTTPS リクエストは AWS 無料利用枠でカバーされ、費用負担はありません。CloudFront ディストリビューションでは、各リクエストでビューワーリクエストとビューワーレスポンス関数を使用しています。これにより、リクエストごとに 2 つの関数が呼び出され、最初の 200 万件のリクエストについては費用負担が発生しません。その後、100 万件のリクエストごとに 0.1 USD が課金されます。

このように、リクエスト数が無料枠内に収まっている場合、データ転送での料金はかかりません。

AWSの場合、S3に保存するデータの総量+月ごとのアクセス数で金額が決まることが分かりました。

まとめ

今回は静的サイトのホスティングをレンタルサーバーにした場合とAWSにした場合の料金の比較をしました。
レンタルサーバーの場合は料金が固定金額で決まった金額を払い続ければホームページをホスティングでき、さらにはアクセス数の変動でも料金が急に高くならないといったメリットはありますが、そのサイトのデータ総量とアクセス頻度次第ではAWSのホスティングの場合のほうがはるかに安くなることが分かりました。

現在、レンタルサーバーで静的サイトを運用されている方は、一度AWSでどのぐらいの金額で運用できるかを試算されることをお勧めします!!


弊社はAWSレジスタードパートナーとして、お客様のAWS導入前のご相談から、構築までを一貫してサポートいたします。
ご興味ありましたら是非お気軽にお問い合わせください。

おまけ

ゴールデンウィークは石垣島に行ってきました!
あいにくの雨でしたが、海はきれいで癒されました。

隠れきれなかった野生のニモ


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