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男性の育児休業取得について

BysのNobby(2021年キャリアコンサルタント国家資格を取得)です。
妻と5歳3歳の保育園児と暮らす33歳のサラリーマン。5月に3人目が生まれるので、初めての育休を取るつもりです。予定日まで1ヶ月を切り、あとで振り返るため、そして他の方の参考になればと書かせていただいています。

昨年育児・介護休業法が改正され、令和4年から段階的に制度が変わっていくことはご存知でしょうか。男女とも仕事と育児を両立できるように、雇用環境整備、個別周知・意向確認の措置の義務化(令和4年4月施行)、産後パパ育休制度の創設(令和4年10月施行)などがあります。簡単にですが、①男性育休制度の現状、②法改正、③執筆者の育休取得準備について纏めてみました。

1. 男性育休制度の現状

原則子どもが1歳(保育所に入れないなど特別な理由がある場合は最長2歳)になる前日まで取得できる育休制度ですが、「パパ休暇」、「パパ・ママ育休プラス」という制度があります。
「パパ休暇」とは、通常育休取得は1度ですが、出生後8週間以内に育休取得すれば2度目の育休を取得ができます。1度目は産後のフォロー、2度目は保育園入園やママの職場復帰時期をフォローできます。
「パパ・ママ育休プラス」は、特定の条件を満たせば1歳2ヶ月になるまで休業可能期間が延長される制度です。

厚生労働省ホームページより 
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11900000-Koyoukintoujidoukateikyoku/0000169713.pdf


現状の取得率はどうなっているかというと、令和2年は女性81.6%、男性12.65%という状況で、推移についても大きな違いがあることが分かります。

厚生労働省「雇用均等基本調査」より

取得率は、育休を1日でも取ればカウント対象となりますが、男女の取得期間にも大きな違いがあります。9割近くの女性が6ヶ月以上取得となっている一方、男性の7割は2週間未満、8割が1ヶ月未満の取得となっているようです。

厚生労働省「雇用均等基本調査」より

そんな日本の育休ですが、父親に認められている育休期間が長いことなどを理由に、2021年にユニセフ(国連児童基金)は世界一と評価しています。男性の育児休業取得率について、日本政府は2025年までに30%にあげる目標を掲げています。

2021年6月に実施された「男性育休に関するアンケート」では、パパに育休を取得して欲しかった、次も取得して欲しいというママの声が半数以上を占める一方で、育休後の仕事復帰への不安や周囲の理解がないなど、不安の声も見受けられます。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000042.000008105.html

2. 2021(令和3)年の法改正

令和4年4月から、⑴研修や相談窓口の設置など育児休業を取得しやすい職場環境の整備を行うこと、⑵これから子どもが産まれる従業員への育児休業制度などについて個別周知・意向確認を行うことが企業に義務付けられます。10月からは出生後8週間以内にパパが最大4週間を2回に分けて育休を取得できる⑶「産後パパ育休(出生時育児休業)」がスタートします。

(1)育児休業を取得しやすい職場環境の整備、については、事業主は4つのうちのいずれかの措置を講じる必要があります。

  1. 育児休業・産後パパ育休に関する研修の実施

  2. 育児休業・産後パパ育休に関する相談体制の整備(相談窓口設置等)

  3. 自社の労働者の育児休業・産後パパ育休取得事例の収集・提供

  4. 自社の労働者へ育児休業・産後パパ育休制度と育児休業取得促進に関する方針の周知

上記の留意事項としては、短期の育休取得はもとより1ヶ月以上の長期育休取得を希望の場合も希望通り取得できるように配慮する、可能な限り複数の措置を行うことが望ましいとされています。

(2)これから子どもが産まれる従業員への育児休業制度などについて個別周知・意向確認を行うこと、こちらの周知事項は4つあります。

  1. 育児休業・産後パパ育休に関する制度

  2. 育児休業・産後パパ育休の申し出先

  3. 育児休業給付に関すること

  4. 労働者が育児休業・産後パパ育休期間について負担すべき社会保険料の取り扱い

周知と確認方法は、面談(オンラインOK)、書面交付、もし労働者が希望した場合は、FAX、電子メールなどのいずれかです。

(3)「産後パパ育休(出生時育児休業)」は、10月1日以降、育休とは別に取得可能が可能になります。全てを把握するには、なかなかボリュームがあるので大変ですが、ポイントは下のピンク枠一番下3つです。

  • 出生後8週までに分割して2回取得が可能

  • 夫婦ともに分割して2回取得可能

  • 保育所に入所できないなどの場合は1歳以降でも途中交代が可能

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000130583.html
パンフレット「育児・介護休業法 令和3年(2021年)改正内容の解説」 [1,934KB] 


3. Nobbyの育児休暇 

ついに臨月に入りました。ワクワク感が高まりつつ、徐々に準備を進めています。1人目、2人目のときは、2,3日休みをもらうだけで、育休は全く取らず。当時は、育休の「い」の字も出てこなかったと記憶しています。

・妊娠前

そんな私が育休取得を意識したのが、2021年春。転職先の同僚が育休を取得していました。今の会社ではその同僚が第一号だったのですが、育休取得が可能なことは転職を決める上でも重要な要素でした。それ以降、メディアを中心に以前より育休という言葉が目に留まるように。そんな話をすると、3人目を授かる前でしたが、奥さんからも取得要望がありました。

・上司と同僚に報告(妊娠18週頃 2021年12月)

報告のタイミングとしては、ちょっと早めかもしれません。これには事情があって、1月から3月にかけて非常に忙しくなること、人手が足りていないので採用・補充に動いてもらうためでした。ちょうど12月に上司との面談機会もありましたし、同じ部門の同僚が育休取得をしたことがあり、家庭が最優先の上司なので、相談しやすい環境でもありました。

予定日の5月10日から8週間フルで取得したいと考えていました。上司との面談前に、育休取得経験者の同い年の同僚に最初に伝えました。なんでも相談しやすく、彼に大きな負担がかかるため先に伝えておこうと思ったためです。

結果としては、早めに伝えてよかったと思います。採用活動に動いてもらえましたし、自分の気持ちもスッキリしました。育休取得前例の有無、業界業種、人間関係によって言いやすい言いにくいはありそうですが、報告しやすいタイミングがあれば少し早めでも良いように思います。

・人事と保育園に事前相談(妊娠32週頃 2022年3月)

育休開始予定日(5月10日)の1ヶ月前までに育休取得の申し出が必要だったので、逆算して3月中旬に人事に事前の相談をしました。福利厚生面を重視する就活生も多いため、男性の育休取得実績を公開できることは重要なようで、私の会社は育休取得者がまだまだ少なく、人事の反応は思った以上にウェルカムでした。

すぐに関連する情報を教えてくれ、スムーズに準備を進めることが出来ました。私の会社では、開始予定日、出産予定者など簡単な項目を記入するだけの育児休業取得申出書を1枚提出するのみでした。予定日を証明するような資料が必要なのかなと思っていたのですが、特に必要ありませんでした。

この期間にもう一つ確認したことが、上の子たちが通う保育園への対応です。地域や保育園によるようですが、パパが育休を取る場合は、預けられる時間が時短になったり、そもそも預かってもらえないこともあると聞いていました。恐る恐る保育園に確認したところ、うちの保育園は全く問題なかったです。5月に生まれた場合、7月いっぱいは通常保育、8月からは時短保育になるという回答でした。

・人事に育児休業取得申出書を提出(妊娠35週 2022年4月上旬〜中旬)

翌週、育児休業取扱通知書が届きました。これで産前準備は完璧と思っていましたが、3人目となると、さすが奥さんです。引っ越しと転職により1人目2人目と状況が異なるよと、出生届、児童手当、健康保険証のことなど色々と調べてくれていました。

これ以降については次回にしたいと思います。

4. まとめ

子どもが生まれるパパには、男性育休について知ってもらい、ぜひ育休取得を検討してもらいたい。色々な障壁もあるとは思いますが、夫婦でよく話し合って検討した上で、各家庭にとって一番良い選択をしてほしい。

そんな思いで、男性育休制度の現状、2021年の法改正、自分の育児休暇に向けた準備について書いてきました。

私は妊娠が分かった段階で育休の選択肢があったため、余裕を持って準備を進めることができましたが、そもそも男性も育休取得ができることを認知されていない方もいると思います。周りにおめでたの方がいらっしゃれば、「育休は取られるのですか」と話題にしてみてほしいです。

インターネットで調べたり、会社の制度を調べたり、育休取得経験者を探して話を聞いたり、情報集めもそれなりに時間と労力が必要です。

育休取得を検討している方にとって、少しでも参考になれば嬉しいです。育休制度を認知するきっかけになればもっと嬉しいです。

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