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期待値から解放されて、これから丸山の第二章が始まる!ドリブンズの選手育成能力についてレビューする

ドリブンズの戦略的に間違った期待値采配については当noteの3部作でも示した通りですが、それは一度括弧に入れておき、そんなドリブンズにも丸山を育てるつもりも多少なりともあったはずです。

今回はそもそもドリブンズの育成力についてにどうだったのか、焦点を当ててレビューしてみたい。もちろん育成・成長にとって本人の資質なり努力なりが一番大事なのは言うまでもないが、他のスポーツを見てきた限り、どういう指導者と出会ったのかはその選手の方向性を決してしまう意味では絶対に無視することはできないものとなる。

さてこれまで丸山に関する園田や村上のコメントを聞く限り、「お前の期待値は低い、実力はまだまだ劣る。まるこの試合数が少ないのはドリブンズ主義では最善の戦略であり必然なのだ」こういったメッセージが基調部分にあったのは間違いないありません。

これは丸山の潜在意識には深く周囲のMリーガーに比べて「私=期待値が低い(弱い)」が刷り込みになったことは想像に難くはない。潜在意識の「私(丸山)=弱い」というものが大前提に刷り込まれると、心理学的にもそれはやがて顕在化することが知られています。

当noteなら麻雀とはつまるところ運ゲーであり、実力や経験不足などによる期待値など大したものではない、気にせず伸び伸び打ってこい。と言って送り出すかもしれない、結果を出せばどんどん試合にも出すぞ、頑張れ!と。

仮に丸山が結果を出しても、期待値が低いという前提があって、よくやったな、と上から評価を加えるわけですし、結果が悪ければ期待値が低いのだから、しゃあない、となるわけです。

褒めようが慰めようが、どちらにしても「丸山=期待値が低い」がその根底にあるわけです。

これは教育の在り方としては実は最悪です。

ピグマリオン効果という言葉もあるように、教育者からの期待を受けることでその期待に沿った成果を出すことができるという心理効果があります。実際にあるサンフランシスコの学校であるクラスでは「あなた方は優秀である。とても素晴らしい生徒たちだ」と繰り返し繰り返し伝えたクラスと特に何もしなかったクラスでは大きな学力の差がついたと言います。

ドリブンズがやっていたことは、逆ピグマリオン効果だったと言ってもいいでしょう。なにじろ監督から選手まで、丸山の期待値が低いから出場試合数が少ないのは当然であるという認識でガチガチに固められているわけですから

この逆ピグマリオン効果をゴーレム効果と言います。ゴーレム効果とは、周囲からの期待を持たれないことで本人のパフォーマンスが低下するという心理効果のことです。

しかもその丸山のお手本とする彼らオジサンズ自身が、試合において負けて帰ってくる方が勝つよりも多く、期待値を追い求めて戦っている先生役の彼らは、楽屋に負けて帰ってくれば、負けた言い訳や慰めのラリーをし、サンプル数やら統計を持ち出して自己弁護する者たちであったわけです。

そんな弱い先生たちから、お前は期待値が低いと刷り込みし続けられて、どうしてその選手を育成できるのでしょうか?

他のスポーツを見る限り、選手と<コーチやチームの相性>というものは間違いなくあって、あるチームではダメでも突如他のチームで花を開くケースがいくらでもあります。

ドリブンズの指導方法は正しかったが丸山本人に問題があって成果が出なかったというケースであれば、当noteもとやかく言うこともありません。しかしどうやら丸山が入ったチームは単に弱いというだけでなく、育成力においてもそれほど優秀ではなかった可能性が考えられるわけです。

やっぱりピグマリオン効果から考えてみるに、育成にとって選手のメンタルをどう作り込むってところが肝心かなめ、かなり大事だと思う。特に押し引きの部分で麻雀という競技はメンタルが左右する。

このメンタル育成についてドリブンズの方針はどうだった?

これから丸山の第二章が始まります。

ドリブンズの期待値圧力から解放されたことは、丸山がもっと本来の持っている力を伸び伸びと出すための準備期間として考えるなら、案外良かったのかもしれません。

人間万事、塞翁が馬。改めて丸山が本来の力を取り戻しMリーグの場に戻ってくることを祈念し、このnoteを終えたいと思います。

これからも陰ながら応援していきたいと思う。


おまけ 

なぜドリブンス期待値戦略がダメなのか、簡単に瑞原の例を取ってシュミレーションしましょう。これは過去4年の瑞原の成績です。

ドリブンズに瑞原が在籍していたとして1年目2年目-100超の女流に対する期待値は必ずや低くなるはずですね。3年目4年目、期待値采配からすればどんなに成績を出そうがせいぜい瑞原14試合×2年で+450ポイントくらいが関の山です。

その間に村上が-700ポイントを喫しているわけです。

一方、当noteが推奨する戦略的柔軟性、フレキシビリティ溢れる采配ならば、逆に村上を14試合に抑えてマイナスは550ポイント程度には抑えつつも、瑞原のMVP級の活躍はほぼ確保できるわけです。なぜなら調子のいい者を数多く出し、調子の悪い者はどれだけタイトルを取っていようが知識や経験があろうが試合数は絞るのが鉄則であるからです。

ドリブンズ主義 村上-700 瑞原+450 計-250
上振れ追跡型  村上-550 瑞原+700 計+150

監督の采配によってもザっとですが帰納的に予測しても400ポイント前後の差が生じているわけです。園田が説くドリブンズ主義が如何にダメなのか、これを見てもわかるでしょう。

結局 麻雀って園田も結論しているように運ゲーなのです。しかし運ゲーであるにもかかわらず ドリブンズのように経験や知識、実績をベースにした期待値を過大評価すると、とんだ迷路に迷い込むことになる。

(奇しくもMトーナメントに出ていた前RMUタイトルホルダーの河野さんがズバリ、麻雀とは運ゲーだと喝破してましたね。正しいと思います。)

もし仮に園田の弁が正しく期待値が5000試合でも収束しないならば、まさしくMリーグという戦いの場は、誤解を恐れずに言うならば運ゲーそのものであるはずです。だからこそ運の強いものを重用するのが麻雀における最良の采配戦略でもあるのです。

ちなみに期待値采配の戦略について、その根源的なミスについてわからないうましかな者をガチ勢と言います。うましかガチ勢に贈る、ドリブンズ期待値戦略のミスを徹底レビューしたnote3部作も改めて掲載しておきます




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