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家づくりで失敗しないために 〜家づくりのマインドマップを作ろう!〜

注文住宅のプランニングを進めるときは、たいてい施主の要望を整理するためにヒヤリングシートを作成しますよね。

自分の理想や要望を全部盛り込むのは予算的に無理だとしても、どんな暮らしをしたいのか、何を優先したいか、要望を整理するのは重要なことです。設計者とコミュニケーションの行き違いがあると、「ん?」と首を傾げてしまうプランになってしまうかもしれません。

家づくりは考えなければいけない項目がたくさんあります。その一つ一つの要素を体系的に整理するためにおすすめなツールが「マインドマップ」です。


マインドマップとは


マインドマップとは自分の頭の中にある情報の関係性を整理していくブレーンストーミングの一つです。中心にメインとなるトピックを配置し、それに関連する項目を線でつなぎながら発想を広げていきます。

詳しく知りたい方は、マインドマップに関する記事がnoteにもたくさんありますので検索してみてください。

頭の中に入っている情報は非常にごちゃごちゃしています。それらを一旦全て”見える化”することで、頭の中をスッキリさせて、自分が本当に優先したい項目が見えてきます。

アイデアの整理に非常に便利なので、会議の時にメモがわりに使ったり、資料作成のドラフト作りに使ったりと、仕事にも大活躍しています。

家づくりにマインドマップを使うことのメリット


家づくりは決めなければならないことがたくさんあります。敷地に対する家屋のゾーニングからコンセント位置まで大小様々です。これらを決めていく手がかりになるのがマインドマップです。
施主としての要望を設計者に伝え漏らすこととのないように、思いついた発想は全てマインドマップに書き起こします。

その上で、自分の要望を俯瞰することで、自分が何を考えて、何を優先したいのかが見えてきます。その優先項目をハイライトしてピックアップしてヒヤリングシートに書き込めば、伝えたいことを効率よく伝えることができます。

マインドマップをそのまま設計者に手渡して、どういう発想をしたのかをそのまま共有することも可能です。

この作業は施主だけでなく、設計する人にもおすすめ。ヒヤリングシートからキーワードをピックアップして、住宅のマインドマップを作成することができるのです。そのままチェックリストとして使用することもできるでしょう。

あすなろ建築工房の関尾氏もマインドマッピングの作成をおススメしています。


実際にマインドマップを書いてみよう!


思い立ったらまずは書いてみましょう!
紙とペンさえあればできます。

PCやスマホでやりたいなら、Xmindやmindmeisterがおすすめ。無料版でも十分使えますのでお試しください!
正直、紙とペンだと保管がめんどいし紙の大きさに制限があるので、アプリの方がおすすめです。

ポイントは、できるだけ文章ではなく、単語(できれば名詞形)をつなげていくこと。文章にしてしまうとそこから発想が広がりにくくなります。

他にも公式ルールでは色々条件とかあるようですけど、気にせず自分のやりたいように書いていくのがいいでしょう。

中心に書くトピックは、「家づくり」「土地探し」「間取り」などなんでもOK。何について思考を整理したいのか次第です。難しいことを考えず、まずは書いてみましょう!

家族にや周囲にツッコミを入れてもらう


マインドマップは一人で作ることができますが、家づくりの場合は家族みんなで作成するのが有効です。自分の要望を書いて人に見せることで、家族内で意見が分かれていないかチェックすることもできます。家族で一つのマップを共有することで、全員が納得できる要望を作成できるのです。

一人で作った場合も、建築会社に見せる前に家族や周囲の知り合いに見せてツッコミを入れてもらった方がいいです。(新築を計画している人って、なぜか周囲に隠したがるんですよね。なんでなのでしょうか?オープンにしてしまった方が色々アドバイスがもらえる可能性があるのに・・・)

よくあるのは、「目的」と「手段」を間違えているというタイプ。

例えば、日本海側では冬場、洗濯物は基本的に部屋干しすることになりますので、「風呂は浴室燥機機が欲しい!」と書いたとします。

でも、目的は「冬場に室内で洗濯物を乾かすこと」です。それならタンブラー式の乾燥機を使った方が電気代も安いしよく乾きます(最近のドラム式洗濯乾燥機の進化はすごいです。洗剤も自動投入なので本当にボタン一つで洗濯から乾燥まで終わります)。そもそも高気密高断熱住宅では冬も室内が暖かく洗濯物が良く乾きますので、室内に衣類干し場を設けた方が有効です。

書くべきなのは、こういう設備が欲しい、ではなく、どんな生活をしたくて、どんな問題を解決したいのか、です。

インスタやら宣伝情報に乗せられたり、自分が今住んでいる家にあるから、という理由で「設備」ありきで解決策を決めていないでしょうか?

住宅会社にこの設備をつけて!と依頼したら、施主の意向にケチつけるのは失礼だし、不機嫌になられても嫌だから、反対意見があっても強めの否定をしてくれることはしないでしょう(むしろ、はっきりと否定意見を言ってくれる設計者は貴重な存在です)。

だから、客観的に家族や知り合いに見てもらって、ツッコミを入れてもらう必要があるのです。人の意見も、冷静になって一旦受け入れてみることは大切なことです。


マインドマップは仕事やプライベートの問題解決にも役に立つ


マインドマップを作ってみると、頭の中がすっきりとする感覚を覚えることがあります。家づくりは悩むことがたくさんあります。ひたすら解決策を探してインターネットを泳ぎ回るのもいいですが、頭の中の情報を一旦アウトプットすると、なんだ、こんなことで悩んでたのか、と客観的に考えることができます。

この快感があるので、私は仕事でも問題や悩みにぶち当たった時には、マインドマップを書いてみることにしています(上司を説得して、有料版を購入してもらいました笑)。書く作業に没頭することで、余計な感情や雑念が整理され、集中すべきことがわかってきます。

マインドマップで本当に重要なのはこの感覚が得られるかどうかだと考えています。だから、マインドマップは人に作ってもらったものを見てもあまり意味がありません。是非とも自分で書いてみましょう。書いてみるという作業こそが重要なのです。


マインドフルネスとマインドマッピングは、情報過多の現代社会をストレスなく乗り切る上で必須スキルと言っても過言ではないと思っています。

ぜひ一度お試しを!


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