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活かせ「現場の目」 介護業界の業務改善へのチャレンジ

インタビュー取材の裏側をご紹介する「こぼれ話」のシリーズ第11弾。

今回のインタビューでは、BYARDの導入事例として初となる「介護業界の企業様の事例」として、2023年2月に合同会社Think Body Japan様(以下、敬称略)を取材させていただきました。

介護業界特有の状況や、そのなかで自社の枠を超えて業界全体の業務改善へと挑むインタビュイーのお二人の姿をご紹介します。

事例インタビューの本編はこちらから👇


なぜ今、介護業界で「業務改善」が求められるのか

高まるニーズと不足するリソース

高齢化社会の進展に伴い、急速に拡大してきた日本の介護業界。2000年の介護保険制度の開始以降サービスの需要は増加の一途をたどり、サービス利用者数は制度開始時(149万人)と比べ、2021年時点で3.4倍(509万人)にまで拡大しています。

2025年にはいわゆる「団塊の世代」の全員が75歳以上となることから、介護ニーズはこれからピークを迎えると予測されています。

しかし、高まるニーズに対して担い手の数は慢性的に不足しています。

厚生労働省の推計によれば、必要とされる介護職員の数は毎年約5万人ずつ増えている一方で、65.3%の介護事業者は「人手が不足している」と感じており、受給のギャップは広がり続けています。

参考資料
介護保険制度をめぐる最近の動向について|厚生労働省 老健局|令和4年3月24日
令和元年度「介護労働実態調査」の結果 |公益財団法人 介護労働安定センター

介護業界の「管理部門」が抱える課題

介護の現場は慢性的な人手不足状態であることから、その管理部門はさらに限られた人員で業務を回す必要性に迫られています。

とくに人事・労務においては、介護業界特有の課題も存在します。

常に不足する人材の確保と育成、複雑な勤務シフトや労働時間の管理のほか、制度改定に伴う報酬単価や加算・減算要件の変更などの対応も管理部門の重要な役割です。

これらに迅速かつ適切に対応し、支援の現場を支え、ひいてはご利用者様への提供サービスの質の向上につなげていくことが、介護業界の管理部門には求められています。


現場の目線から管理部門の在り方を考える

なにより優先すべきは「ご利用者様の支援」

今回の取材で印象深かったのは、管理業務が非常に多忙であるにも関わらず「あくまで現場が優先だ」と、インタビューに応えてくださったお二方が口をそろえていたことです。

現在はThink Body Japanの法人本部に勤務する岡田さんと住友さんですが、岡田さんは理学療法士、住友さんは言語聴覚士の資格を持ち、以前は介護の現場でご利用者様の支援に携わっていました。

予算を使うのであれば何よりも「ご利用者様の支援に関わる現場」を優先すべき。しかし、会社全体を管理する部門として業務改善をおこなうことで、ひいては現場でよりよい支援を提供することにもつながるのではないか。

BYARDの導入を決めた裏側では、そんな熟慮が重ねられていたのではないかと感じました。


管理部門の業務改善をモデルに、支援現場の事務作業も改善へ

介護保険制度の財源は利用者が支払った保険料だけでなく、その50%は公費によりまかなわれているため、サービス提供には厳格な基準があります。

それゆえ介護の現場においても事務作業は膨大であり、サービス提供記録の作成・管理、請求事務、行政への報告など、数多くのタスクを処理しなければなりません。Think Body Japanでも13ある事業所には事務員の方を配置しているそうです。

現在は管理部門だけでBYARDをご利用ですが、「いずれは現場にも活用の範囲を広げていきたい」と岡田さんはおっしゃいました。

業務改善を管理部門だけにとどめず、モデルケースとして社内へ展開することで現場の改善へとつなげ、ひいてはご利用者様へよりよい支援を提供することへとつなげる。

岡田さんと住友さんが現場での支援のご経験をお持ちだからこそ、「現場の目線から管理部門の在り方を捉える」という独自の視点がつくられたのではないかと感じました。


会社の枠を超え介護業界全体の業務改善へチャレンジ

今回の取材では、業界特有の事情もあり、介護事業者の管理部門にはさまざまな課題があることが分かりました。

しかし、そうした課題を乗り越えて「介護業界における管理部門の在り方そのものを変える存在になってほしいと、社長から期待されている」と住友さんはおっしゃっていました。

実際に、2024年1月には業界内の勉強会にて自社のBYARD導入事例を同業他社の方にも共有されたそうです。また、将来的には業務改善のノウハウをコンサルティングサービスのように提供し、介護業界全体の業務改善を図れるような事業構想もお持ちだそうです。

自社の枠を超え、介護業界全体の発展に貢献していくことを目指すThink Body Japanの取り組み。それをBYARDが今後も力強く支えていきたいと、気持ちを新たにしたインタビュー取材となりました。


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