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楽器の彫刻と投影

こんにちは!
今回は制作物を紹介したいと思います!
「楽器の彫刻と投影」です。
私はJazzをやっていて楽器が大好きなのですが、そんな楽器を彫刻してみたいなと思ったのが始まりです。
でも、レーザーカッターで彫刻を作っただけでは面白くありません。じゃあ、光らしてみようと思った訳です。
さて、それではどんな代物なのか見ていきましょう。
こちら↓が完成品です!

簡単に言うと、3枚の楽器が掘られたアクリル板を設置して、それぞれ個別にLEDで照らされている状態の物体です。ちなみに、LEDは別々に点滅する仕様です。
大きく分けて、アクリル板、台座、電装品、木製スタンド、制御用プログラムの5つの要素から成っています。
技術的な話ですが、さほど複雑な知識も技術も必要ありませんが、プログラミング、電子工作、3Dモデリング、イラレ、画像編集、木工といった知識をひとつにまとめられたものとなっています。
各要素毎に説明していきましょう!

~楽器の彫刻~
これは5mmの透明アクリル板に楽器の画像が掘られています。後ろには黒いアクリル板が重ねられており、光が見えやすくなっています。
彫刻とカットにはレーザーカッターを使用しました。
画像の白黒化をPhotoshopで行い、illustratorに取り込んでカットラインを付け加えたら後はレーザーカッターが彫刻してくれます!
ちなみに、画像を反転させてアクリル板裏面(黒いアクリル板と重なる面)に彫刻することで、よりキラキラした光り方になります。乱反射というのかな?
今回は、左からValve Trombone、Alto Sax、Trumpetを採用しています。

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~台座~
こちらは、Fusion 360という3D CADソフトを使用してモデリング。STL形式のファイルをエクスポートして3Dプリンタで出力しました!
アクリル板のサイズよりやや余裕を持たせましたが、取り付け時にはやすりがけを行って調節が必要でした。
また、LEDの電極を通す穴がうまく空いていなかったので、こちらはドリルを使用しました。摩擦熱で素材が融けてしまうのでなかなか大変なものでした。

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~木製スタンド~
MDF板をレーザーカッターでカットした上下の板と、余っていた端材を卓上スライド丸鋸で加工した足を接着剤で組み立てました。
上板には台座がはまるように真ん中に空間を開けています。
レーザーカッターは自由にカットができるのがいいところですね!

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~電装品~
制御にはarduinoを使用しました。青色LEDを台座に取り付け、下から出てきた電極をソケットにはめて接続しています。リード線がより線だったので半田で固めてブレッドボードに挿しています。半田を用いたり、リード線延長のためにコネクタを用いたので、ショートや断線の確認のためテスターで念入りに抵抗値を測りました。

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~プログラム~
単に光らすだけでは面白くないので、点滅の制御を波形で制御することにしました!!!
単なる点滅ではなく、ゆっくり明るくすることができるのです。
サウンドプログラムに使用されるpuredataを使用し、シリアル通信でarduinoを制御しています。puredataにはarduino制御用のpduinoというライブラリが存在するため、簡単に組み合わせることができます。
さて、肝心の制御方法ですが、本来音には使われない0-2Hz程度の波形を発生させ、波の高さで制御しています。波の形は、サイン波、ノコギリ波、三角波、パルス波に対応しています。もちろん、周期も波の種類も各LEDごとに変えられます。ちなみに、波の重ね合わせを使えば、無限に光らせ方を変えられます。

puredataはノード型プログラミングといい、シンセサイザーの結線のように箱を線で結んでいくんです!

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これで完成です!
大体、発想の具体化や設計、組み立てで25時間ぐらい作業したのではないかと思います。
物を作るのは楽しいですね!
最後までご覧いただき、誠にありがとうございました。

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