プロレスラーの大胸筋
大胸筋はプロレスにおいて、意図的に叩かれる頻度がおそらく最も高い筋肉である。
レスラーによって様々な個性を持つ大胸筋。
叩いても音がしないもの。やたらいい音がするもの。叩くとやたらこっちの手が痛くなるもの。千差万別。
経験的にいちばん叩きがいがあるのは、丸みを帯び盛り上がっており、中身の緩い感じの胸である。
ゴツゴツではなく、丸みを帯びた筋肉。中身がギッチリ固まっておらず『水を詰めた袋』を叩いたような感触の胸。ギッチリ固まった胸の場合、まるで『砂鉄を詰めた袋』を叩いたような重い感触が手に残る。そして、手のひらに吸い付いてくる感覚もある。そういうときはこっちの手が痛い。これまで叩いた中で、その感触と感覚が最も強かったのは故ジプシー・ジョーだ。対戦当時は78歳だったのに、まさしく生まれついての鋼の肉体というものを実感した。
写真の大胸筋は土肥こうじ。
左右それぞれ60kgのダンベルプレスで大胸筋を鍛えるらしい。出会ったばかりな高校生の頃は70kgにも満たない細い身体だった。肝心なのは日々の鍛錬の蓄積である。
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