吉野家へいくたび死ぬまで思い出すのであろう二つの出来事
最初に断っておくが、今回書く話はプロレスとは何ひとつ関係がない。プロレスのプの字も出てこない。ただ、書きたいから書く。誰かに話したいから書く。そんな文章である。だけど、そういう話こそが書き手の個性や人間性がうかがい知れて、むしろ面白かったりするのかも。
その1……キックボクシングの目黒ジムにかよっていた高校時代。確か、3年生のころの出来事だった。キック各団体の後楽園ホール大会をほとんど見てまわっていたオレ。興行が終わるのは夜9時過ぎ。その頃になると腹が減っている。しかし、金