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山中で車を停めて話しかけてくる男性

本日、日課の10㌔ランの最中にあったこと。ちなみに昨日は野鳥が飛び込んできて私の鎖骨あたりでバウンドしていった…
普段私は、田舎道をランニングしている。基本、人も車もあまり遭遇しない区間が長い。

川にかかるこぶりな橋の真ん中あたりで水分補給しつつまったり川を見下ろしていたら鴨が飛んだ。水鳥たち特有の、精一杯首を伸ばしてパタパタと一生懸命飛ぶ姿が愛らしく、ポケ〜っと見あげていた私。そしたら珍しく1台の作業用軽バンらしき車がスッと横に停車。年配の男性が運転席から、「どっこ見とう?」(九州?東北?的なアクセントで)と話しかけてきた。ちょっと突然過ぎて理解できんくて、脳内は?? もしや典型的な「お前何みてんねん?」「何メンチ切っとんねん!」的なからみがこの山奥にてランナー対車で発生したんか?と一瞬脳裏をよぎった。「え?」と聞き返した私におっちゃんは「どっこ見とう?落ちっぞ。」と。あぁ、この人は、私が口開けてぼんやり頭上を眺めてるんを見て、低めの欄干越しに川へ落ちひんか(故意?不注意?)心配して声かけるために止まってくれたんや、とわかった。「あ、鴨が飛んでたんで」というなんとも間抜けな返しをした私に、おっちゃんはちょっと気まずそうな気恥ずかしそうな笑顔で「ああ、わりぃ。気いつけてな。」と走り去った。「いえいえ、どうも」と、もごもごととっさに答えたが伝わったかどうか…

人も車もあまり通らない山中にて、女が一人。そこに通りがかった車が横づけして、話しかけてくる男。こう聞くと、途端に犯罪めいた色がついてしまう何かと世知辛い世の中。もちろん、自衛の意味でも警戒心を持つことは大切だとは思う。何かと色々あるご時世ですから。でも、決してそんなことばかりではないよ、と。

少なくとも私は今日、山の中の橋の真ん中でボケーっと上を見上げている不審だったであろう人物に、わざわざ車を止めて声をかけてくれたおっちゃんの行動にちょっとホッコリした。ただ飛んでいく鴨を見上げてボケッとしていただけと知って、気まずそうにそそくさと立ち去ってしまったおっちゃんに、「いや違うんです。ちょっとびっくりしただけで、そうやってお声をかけてもらって嬉しいですよ。」とちゃんと伝わらなかったであろうことが悔やまれる。ちょっとした親切心で、戸惑いなく声を掛け合えるそんな世の中であって欲しいと思っている。

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