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ネコは外飼い?室内飼い?

我々の生活に欠かせない存在となりつつある愛らしいネコちゃん。そんなネコちゃんは人の暮らしと共に様々なライフスタイルで生きています。

いざネコちゃんを飼おうとした時、どんな飼い方が「ネコちゃんにとっての幸せ」なのか悩む方は多いと思います。そんなネコちゃんの飼い方について考察していきたいと思います。



室内飼いのメリットとデメリット

時代の流れと共に今や室内で暮らすネコちゃんが当たり前になってきました。しかし室内飼いはネコちゃんや飼い主にとって、どんな点においてメリット・デメリットがあるのでしょう?

メリット
・長生きしやすい
・人馴れしやすい
・病気や異常を発見しやすい
・交通事故に遭わない
・他のネコちゃんとの喧嘩しなくて済む
・乱繁殖の防止できる
・感染症(寄生虫含む)になりにくい
・野生動物からの襲撃に遭わない
・野生動物を狩猟しなくて済む
・他人からの襲撃に遭わない
・他人から悪者にされない
・沢山コミュニケーションを取れる
・避難生活の練習ができる
デメリット
・飼育経費がとてもかかる
・飼育者の責任が大きい
・高度な管理を要求される
・誤飲事故のリスク
・転落事故のリスク
・運動不足によるストレス
・刺激不足によるストレス
・火災の際に逃げ遅れる

室内飼いでは当たり前ではありますが「物理的にネコちゃんを閉じ込める」事となります。そのため特に「ネコちゃんのストレス」には気を付けねばなりません。つまりネコちゃんが「お外で満たしてくる欲求」を、飼い主さん自身が意識的に満たしてやらねばならないのです。

実は室内飼いにおけるデメリットは「飼い主さんの工夫と努力次第で防ぐ事が出来る」という事が最大の特徴です。何故なら室内飼いは(ネコちゃんのQOLが)飼い主さんの環境作りに完全依存しているからです。
つまりただ単に室内で飼っているだけでは、ネコちゃんにとってメリットは少ないです。むしろストレスが溜まり問題行動や異常行動など、別の問題が発生する原因となります。しかし飼い主さんが飼育環境を整え、意識的に積極的に欲求を満たしてあげられれば、ネコちゃんに安心安全と快適さを提供してあげる事が出来る素晴らしい飼育方法なのです。

室内飼いする人の意見の一例
「室内飼いなら誰にも迷惑はかけないし、ネコちゃん自身も安心安全に暮らせる」
「ネコちゃんを危険で過酷なお外に出すのはネグレクトではないのか?」
「昆虫や爬虫類などの野生生物も好きだからこそ、ネコちゃんを室内飼いする事により彼らの命も守りたい」
「飼い主の工夫次第で快適な生活環境を提供できるから」
「室内飼いは環境省が推奨しているから」


外飼いのメリットとデメリット

田舎などでは今でも外飼いがポピュラーとなっている地域も一部あります。しかし外飼いはネコちゃんや飼い主にとって、どんな点においてメリット・デメリットがあるのでしょう?

メリット
・物理的にネコの行動が制限されない
・運動欲求をネコ自身が満たせる
・狩猟欲求をネコ自身が満たせる
・刺激欲求をネコ自身が満たせる
・飼育経費があまりかからない
・ネズミに対する忌避効果
デメリット
・短命になりやすい
・交通事故によるリスク
・感染症(寄生虫含む)によるリスク
・感染症(寄生虫含む)を媒介するリスク
・病気や異常を発見しにくい
・ネコ同士の喧嘩によるリスク
・乱繁殖によるリスク
・他人からの襲撃・虐待リスク
・糞尿被害などのトラブルを発生させるリスク
・野生動物からの襲撃リスク
・野生動物に対する狩猟リスク
・誤飲事故による食中毒などのリスク
・転落事故のリスク
・迷子や行方不明のリスク
・殺処分のリスク(飼育者不明の場合)
・災害時に孤立しやすい

外飼いはネコちゃんの行動を物理的に制限しないため、ネコちゃん自身が自由に行動をする事が出来ます。そのため運動欲求や狩猟欲求など様々な欲求を、ネコちゃん自身がお外で満たす事が可能となっています。
しかしネコちゃんはその「自由」と引き換えに、様々なリスクを背負って生活をしています。リスクの中には、死に直結するものも数多く存在しています。

残念ながら外飼いにおけるデメリットは「飼い主さんの工夫と努力次第で防ぐ事が出来ないものが多い」という事が最大の特徴です。何故なら外飼いは(ネコちゃんのQOLが)飼い主さんの環境作りだけではなく、地域の状況や環境も影響しているからです。つまり飼い主さんの努力や工夫だけでは、完全に防ぎきれない部分があまりにも多いのです。

外飼いをする人の意見の一例
「ネコちゃんの意志に従って自由に選択をさせてあげている」
「閉じ込められる一生はとても考えられない」
「たとえ短い生になったとしても、自由気ままに生きる事を尊重したい」
「ネコちゃんが自由に生きる権利を人が奪う事は許されない」
「害獣であるネズミを獲ってくれる」



お外は危険がいっぱい

ネコちゃんの多くは人と生活圏を共にしており、私達にとっても非常に身近な存在です。しかし人が思っている以上にネコちゃんにとってお外とは、危険がいっぱい存在している場所です。

ではここでロードキル(動物が車に轢かれて死ぬ事)に焦点を当ててみましょう。ネコちゃんロードキル数は非常に多く、その数は殺処分数を遥かに上回る勢いです。

NPO法人 人と動物の共生センターさんによる、平成29年度の全国の(猫の)ロードキル数の値です。

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引用元: http://human-animal.jp/survey/1199

この画像から2つの数字を見てみると、交通事故のリスクは殺処分と同じぐらいネコちゃんにとっては、とても深刻な事柄である事がわかります。
これは「回収された遺体の数」から算出された数なので、回収されなかった数や大怪我を負いながら生き延びた数を入れると、更に数は膨れ上がる事も容易に察する事が出来ます。


次にワンちゃんとネコちゃんの殺処分に焦点を当ててみましょう。こちらは環境省のデータです。

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引用元: https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/statistics/dog-cat.html

平成29年度の殺処分総数は4万3216頭。内8362頭がワンちゃんであり、残りの3万4854頭がネコちゃんです。平成30年度の殺処分総数は3万8444頭。内7687頭がワンちゃんであり、残りの3万0757頭はネコちゃんです。

つまり数値から見てもわかるようにネコちゃん殺処分数はワンちゃんと比べるとケタ違いなのです。

ただこうしてみるとネガティブな方向に流れがちですが、統計を見てもわかるように殺処分数はワンちゃんネコちゃん共に徐々に減少傾向にあります。対して返還・譲渡数は徐々に増加傾向にあります。それは保健所の職員さんと保護ボランティアさんの努力と苦労の末の成果と言っても過言ではありません。

殺処分のリスクは野良っ子のネコちゃんだけだと思われがちですが(適切な地域猫活動・適切なTNR活動で管理するネコちゃん達を除き)実際は外飼いまたは半外飼いのネコちゃんにも降りかかっています。何故ならネコちゃん自身は「自分の身元を人に説明する術を持たないから」です。なので飼い主さんの持ち込み以外では、捕獲されたネコちゃんはまず身元を確認する作業から始まります。

・首輪の有無
・迷子札の有無
・マイクロチップの有無
・手術痕の有無
・耳カットの有無

しかしながら「迷子札またはマイクロチップ」以外では、飼育痕跡や管理された痕跡を見つけられても、所有者つまりは飼い主さんが誰かまではわかりません。
仮に帰ってこない事を不審に思って、飼い主さんが念のため問い合わせたならば、まだ返還に至るチャンスはあります。しかし外飼いまたは半外飼いをしている飼い主さんは「数日ぐらい戻って来ないのは普通」という認識の人も一部存在するため、首輪や耳カットなどが無ければ所有者不明のまま誤って殺処分されるリスクもあるのです。
勿論、現在多くの保健所または愛護センターでは殺処分の低減を目指して、飼育適性があると判断された動物に関しては、積極的に里親を探したり保護ボランティアさんに委託しています。ただそうなった場合でも誤譲渡が起こるリスクがある訳です。


更に話を広げ、誘拐(連れ去り)や虐待に焦点を当ててみましょう。

記憶に新しい人もいるかとは思いますが、平成31年5月19日に飼いネコちゃんであるアメリカン・カールの「モコオちゃん」が誘拐された末に虐待死させられるという悲惨な事件がありました。
窃盗の疑いで逮捕された男性は1年間に約50頭の猫を殺めたという旨の主張をしており、モコオちゃんだけではなく50頭もの野良っ子のネコちゃんまたは飼いネコちゃんが誘拐され殺められたという事になります。

モコオちゃんの飼育状況は「滅多に外は出さず、行動範囲は隣の家ぐらい」というものでした。滅多に外には出さず、行動範囲も狭いモコオちゃんでさえ誘拐の末に虐待死という非常に辛く悲しい結末を迎えました。では1日の大半を外で過ごす外飼いまたは半外飼いのネコちゃんはどうでしょう。特に人に慣れた人懐っこいネコちゃんは誘拐や虐待の標的になりやすいとされています。勿論人に慣れておらず、警戒心の強いネコちゃんでも誘拐されない保証はありません。

単純に「動物が誘拐されるリスク」であれば、これは外飼いだけでなく室内飼いにも存在します。しかしリスクの高さで言えば室内飼いのネコちゃんは窃盗つまりは誘拐する前に「住居侵入(不法侵入)」という高いハードルを越えねばなりません。それを踏まえると住居侵入というリスクを犯さず、容易に誰にも気付かれる事なく誘拐が出来る野良っ子のネコちゃんや外飼いのネコちゃんが、残念ながら虐待を目的とする人に標的にされやすい事も頷けるはずです。

こういった動物虐待の事例は、虐待をした人が十中八九悪い事は確かです。虐待をこれから犯す人ないしは虐待をしている人を、人も動物も初めから見分けられれば良いですが、現実はそうはいきません。虐待を犯す人はあの手この手でネコちゃんに近付き、あっという間に連れ去ってしまうのです。そのため動物の命を虐待から守るためには、まず虐待をする人の手から愛するネコちゃんを遠ざけるのが最善であると考えます。

さて、いかかでしょうか?
ご紹介したのはお外に潜む危険のほんの一部です。仮に外飼いをしているネコちゃんが毎日帰って来れてるからと言って、明日も五体満足で帰って来れる保証はありません。「ネコちゃんが生きて帰ってくる」という事は、単にそのネコちゃん自身が必死になってリスクを回避しているだけで、ネコちゃんにとって「お外が安全」という事を証明する事にはならないのです。



室内飼いを勧める3つの理由

1. 愛護動物だから

動物愛護及び管理に関する法律の中でネコちゃんという生き物は「愛護動物」の一種として指定されています。本来であれば人が責任を持ってネコちゃんの命を守らなければならない訳です。しかし先も述べましたようにお外は危険が溢れかえっており、実際に命を落とすネコちゃんも少なくないのです。仮に本当の意味でネコちゃんを愛護動物として認識しているのであれば、命を落とす危険がある過酷な「お外に放つ」という行為は、ネグレクトと言われても過言ではないのです。
動物愛護及び管理に関する法律については環境省のHPをご覧下さい。
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/1_law/index.html


2. 外来種であり、家畜種の動物だから

ペットとして飼われているネコちゃんは分類上「イエネコ(Felis silvestris catus)」と呼ばれる家畜動物であり、野生動物として生きるネコ科の生き物とは全く違う存在に当たります。そんなネコちゃんのご先祖さまは日本ではなく、遥か遠いエジプトに住む「リビアヤマネコ 」という野生のネコ科動物とされています。
仮にネコちゃん自身が自力で海を渡るなり、空を飛ぶなり、陸地を走るなりして日本に入ってきたのであれば、それは外来種とは呼ばず分布を拡げた在来種として扱われます。しかし日本は皮肉な事に島国であります。そのため当然ネコちゃんが日本に来たきっかけは「人の手による運搬」に限られる訳です。つまりネコちゃんは今に至っても尚、外国から人の手によって連れてこられた生き物である事に変わりないのです。

最新の研究ではネコちゃんはリビアヤマネコが人と生活圏を共にする内に、自ら人の生活に適応する形で「家畜化した」という結果も出ています。

ワンちゃんのように人が意図的に家畜化した動物もいれば、ネコちゃんのように人の非意図的に家畜化した動物もいる訳です。
家畜種の動物も人の干渉によって生み出された生き物なので、外国から人の手によって連れて来られた生き物同様、自然界においては本来存在しないはずの立場にあります。そのため人の目には一見何も起こっていないように見えても、自然や野生の生き物たちが野良化した家畜によって絶滅まで追い込まれる可能性もあるのです。つまり「野良化した家畜種の動物による生態系への影響」は、言ってしまえば「人の手による環境破壊」と同意義なのです。だから保全活動をする環境活動家さん達は、外来種問題を非常に深刻に捉えているという訳です。

※一部ではネコちゃんを家畜種ではなく、野生種として認識している方々もいるのですが──そうなってしまうと、ネコちゃんに対して人が飼育や保護をする事自体が不適切になってしまいます。仮に道端で子ネコちゃんが弱っていてもそれは自然の摂理であり、人が自己満足で干渉して良い領分の話ではありません。動物愛護や動物福祉はあくまで「人に様々な目的・用途で飼育管理されている生き物または種」を対象にしているのであり、自然界で生きている野生動物は対象にはなっていません。何故ならば野生動物にとって人の干渉は不自然な事であり、悪影響を及ぼす可能性が大きいからです。

ネコちゃんを室内飼いさえしていれば野生種の動物を脅かす事もありません、逆に野生種の動物に脅かされる心配もない訳です。


3. ネコちゃんを守れるから

先も述べましたようにネコちゃんにとってお外は大変に過酷な環境です。そんな過酷な環境下にネコちゃんを放つ事は、ネコちゃん自身の命を危険に晒す事だけではなく、QOL(クオリティ・オブ・ライフ)を低下させる事にも繋がります。

お外の暮らしは何の保証も後ろ盾もありません。
人であればブラックな職場に非正規雇用で雇われているようなもので、いつ首を切られても命を落としてもおかしくない状況なのです。飼い主さんからの福利厚生は少しもなく、微々たる給料という名のご飯を貰い、毎日その日暮らしをしています。雨や雪が降れば自分で凌ぐ場所を見つけなければなりませんし、体調を崩して動けなくなっても飼い主さんはやっては来ません。車や野生動物や虐待者などに命を奪われる危険の中でも、飼い主さんはお家の中にいるのでいざという時にも守ってはくれません。そうやって飼い主さんに知られる事もなく、孤独に命を終えたネコちゃんは少なくないはずです。
ネコちゃんを本気で愛すつもりなのであれば、しっかり正規雇用という名の室内飼いにして、様々なサポートやケアが受けられる福利厚生を充実させましょう。命や生涯の保証は飼い主としては当然の事です。

更に人と生活圏を共にする事により、人とネコちゃんとの摩擦を生み兼ねない状況になります。ネコちゃんによる糞尿被害や感染症の媒介など公衆衛生上の問題などが、人間社会にはどうしても発生してしまいます。そうなった時に悪者にされるのは紛れもなく「ネコちゃん」なのです。全ての人がネコちゃんを好きで、愛してくれるとは限らないのが世の中です。
ネコちゃんに対する感情は抜きにして、公衆衛生上の問題は社会を生きる一員としてどうにかせねばなりませんし、ネコちゃんに対して恐ろしい事をしようとする人が万が一存在していたらネコちゃんの命が危険です。

ネコちゃんを室内飼育にすれば周りへの影響は一切なくなり、恐ろしい人や物事からもネコちゃんを守れるので一石二鳥という訳です。



「幸せ」の考え方

ネコちゃんの飼い方において議論される時に、しばしば「ネコちゃんの幸せ」について上げられます。これはネコちゃんが好きな人々にとっては当然の着眼点であり、決して無視して良いものではありません。

室内飼いも外飼いも飼い主さんからしてみれば「ネコちゃんの幸せ」を思っての決断です。しかしネコちゃん自身はどう思っているのかは、今の技術では到底把握しかねる事であります。つまり我々が想像する「動物の気持ち」は「人の想像の域から脱する事はない」という点を、忘れてはならないという事です。つまり言い方を変えれば「人の気持ちや理想の転写」や「擬人化」に過ぎないのです。

「室内に一生閉じ込める事がネコちゃんの不幸に繋がるかもしれない」という考察があるならば、「様々な脅威の中で短い生を終えるのはネコちゃんの不幸に繋がるかもしれない」という考察が自然と登場します。つまりはどう転んだとしても、それは単なる水掛け論だという話です。我々はネコちゃんの本当の気持ちを知る事が出来ないので、外がいいのか?家がいいのか?は永遠に答えの出ない問いという事になります。

要するに「動物の気持ちを想像して考える」とは言っても、それは「人が想像した動物の気持ち」であって「=(本当の)動物の気持ち」とはならないんです。あくまで「人の想像した動物の気持ち」と「(本当の)動物の気持ち」は、似て非なる存在なのです。そのためその動物に合ったの適正な飼育をシビアに考える時、「動物の気持ちを考える事」のみに固執してしまうと、その人個人の価値観により、動物の気持ちだけでなく立場が振り回される事になります。最悪の場合、その判断により動物が命を落とすという結果もあり得ます。

勿論「結局、本当の動物の気持ちはわからないのだから、想像したり考えたりする必要はない!」という話では全くありません。動物の気持ちや立場を想像し、ネコちゃん達の生活の質を高める事は必要不可欠です。

重要なのは「想像」だけではなく「別の角度から動物の気持ちについて捉える事」だと私は思います。それが統計や論文・学問などと言った、俗に言う「客観的な根拠」なのであって、それを無くして想像や憶測だけで語るのは大変に危険なのです。
重ねて言いますが……その動物に合った適正な飼育を考える時、動物の気持ちになって想像を巡らせるだけでは理解において不十分であるため、同時に「客観的な根拠」を踏まえつつ更に理解と考察を重ねる必要があるのです。



まとめ

──いかがだったでしょうか?
私はお察しの通り「室内飼い」を推奨している身であります。何故なら野良っ子のネコちゃんをせっせと保護していた時代、大半のネコちゃんは健康に問題を抱えていたからです。室内飼いのネコちゃんと同じぐらいに健康状態の良かった子はいなかったぐらいです。寄生虫に集られ、感染症で体調を崩し、痩せこけ、毛はボサボサで、毛を掻き分けると傷がいくつもありました。そんな悲惨なネコちゃんを見てから、お外はネコちゃんに優しくない事を知りました。

「ネコちゃんにとってお外を優しい環境にする」のも一つの方法だと思います。しかしネコちゃんにとっての優しい環境って一体なんなのでしょう?仮にお外でネコちゃんの命を本気で守ろうとするのであれば、ネコちゃんに対して異議を唱える者は全て排他し、脅威となる野生動物も全て排他し、糞尿の掃除など衛生管理を徹底し、ネコちゃんにかかる経費は住民から回収し、定期的に全頭にワクチン接種・駆虫と防虫・健康診断を受けさせ、毎日全エリアをパトロールし、体調不良や悪天候の時にはネコちゃんを全頭自宅へ保護し、住民全員で団結ぐらいの事を皆でしていかねばなりません。勿論それが実現出来ればそれはそれで良いと思います。

中には「都会なら車とか危ないから室内飼いだけど、田舎は車もないから外飼いでも良いのではないか?」という意見もあります。リアルな話をすると田舎では未だに外飼いが圧倒的に多いです。室内飼いの意識がまだ浸透していない中高齢者も多くいる事も影響しています。
しかし田舎の外飼いも都会と同じようにリスクは存在します。勿論、リスクの種類に違いはあります。何よりも野生動物からの襲撃・狩猟対象に遭いやすいのです。だから私が昔暮らしていた田舎では子ネコが生まれても、半数以上が育つ事はありませんでした。中には一頭も育たない年もありました。仮にそういった危険を自然の摂理だと容認しているのであれば、それはネコちゃんを飼い主さんとして飼っているとは言わず、単に「干渉しているだけ」に過ぎません。

冷遇された立場のネコちゃんが生まれたのは、紛れもなく遥か昔に人にお外へ捨て置かれたからです。なので「ネコちゃんにお外で生きてもらっている事」自体を、人は重く受け止めて改善する努力をせねばならんのです。

最終的に外飼いをするのか、室内飼いをするのかを判断するのは飼い主さんです。しかしせっかく一期一会で出会った最高のパートナーを、自分の決断が元で失ってしまってからでは遅いのです。

飼い主さんとしてネコちゃんにどうあるべきなのか、本当の意味でネコちゃんの命を守るにはどうするべきなのか、今一度考えるきっかけになればなと考えています。



現在、ツイッターにて「 #おうちねこのすすめ 」というハッシュダグを使用し、室内飼いを促す情報発信をしています。

このハッシュタグは現在ネコちゃんを外飼いしているけれど、室内飼いにしようか迷っている飼い主さんや、室内飼いにしようとして失敗してしまった飼い主さんを情報という形で支援するために作成いたしました。記載したツイートのツリー(リプライ)にて、詳しい情報をまとめております。興味がある方は是非ご覧になって下さい。



以上。

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