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あの日あの時あの場所であのほとけ様に会えなかったら

仏像オタクなんです、って自己紹介すると、次の質問は必ず「なんでまた仏像?」です。そのきっかけの話。

私が仏像にハマったのは社会人になってからなのですが、そのきっかけは、まさに、出会ってしまったから、でした。

社会人になった時、東京から田舎(目の前は田んぼで、最寄りの駅まで徒歩30分、1時間に1本という状況)に出て、遊んでくれる友達もいませんでした。そのため、とりあえず関西の観光でもするか、と週末にぶらぶらし始めました。

そして、ある日、奈良県宇陀にある、シャクナゲが有名な室生寺というお寺へ観光に行ったのです。

山寺の雰囲気、高野山が女人禁制だった時代から女性を受け入れて「女人高野」と呼ばれているという歴史、そのイメージにぴったりの可愛らしい五重の塔など、第一印象から素敵なお寺でした。

そこでたまたま、「特別拝観」をしていると言われて、追加料金を払ってお会いしたのが、御本尊の如意輪観音様でした。暗いお部屋の奥にいらっしゃる、片膝を立てて座る、6本の手が生えたエキゾチックな姿。右手を頰にあてて、考え事をしているような表情。一目見て、ふわーっと、恋に落ちました(笑)

それまで、修学旅行も京都奈良ではないし、高校では世界史選択だし、仏教といえば大仏と、法事で読むお経くらいのイメージ、という予備知識のなさが良かったのかもしれません。

その時、説明してくれたおじさんが、「人にはそれぞれ、運命を感じるような、自分がご縁を結べるほとけ様がいるから、そんな一体に会えるといいね」と言ってくださいました。まさに一期一会。

それから、楽しくなってしまい、本を読み、お寺を巡り、今日に至ります。さて、運命の仏像に会える日は来るのでしょうか。もしかしたら、もう会っているのかも。

そして、何年も経った今でも、室生寺は私のおススメのお寺 不動の第1位です。

山寺の雰囲気や建物、御本尊以外も、十一面観音様、十二神将、釈迦如来様など、最強のメンバー構成の「チーム室生寺」のほとけ様たち、御朱印の字は綺麗だし、毎回の特別拝観でもらえるグッズのセンスは良いし、門前のお食事処の山の芋の美味しさまで含めて、なんともパーフェクトな素晴らしいお寺なのです。

私も9月になったら無事完成した宝物殿を見にまた行きたいです。気になってくださった方もぜひぜひぜひ。

インスタもやられています 




最後に、決して、このベタなタイトルをつけたいからこの記事を書いた訳ではありません。決して。笑



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