割り勘

【現代日本昔ばなし44】割り勘さん

 むかしむかし、あるところに、わりかんさんが いました。

わりかんさんは、どんなときでも わりかんを しました。

こうはいと のみいくときも、じょせいと しょくじに いくときも、かんじょうは いつも わりかん でした。


 あるとき、わりかんさんは いつものように かいしゃの なかまと のみ いきました。

もちろん、わりかんさんは わりかんする き まんまんです。

わりかん するからには、すこしでも おおく たべたり のんだり したほうが おとくです。

わりかんさんは むりを いつもより たくさん たべのみ しました。

そして、まちに まった おかいけいの ときが やってきました。

「それでは、わりかんで・・・。」

と わりかんさんが いおうとした そのとき、

「わたしは、びーる 2はい と からあげ2こと・・。」

の こえ。

そうです。

こべつかいけいしです。

こべつかいけいしは じぶんの たべたものは じぶんで はらう という すたいるを つらぬいているため、つきあいを あまり したくない わかものたち からは、ぜつだいなる しんらいを あつめて いるのです。

おじさんに かりを つくりたくない わかものは、すぐに こべつかいけいしを しじ。

あっというまに おかいけいを してしまいました。

そして、わりかんさんは、たいきんを しはらう はめに なりました。


 それからというもの、わりかんさんは、 こうはいを めしに さそうことは やめ、おごりさまに べったり くっついて のみだいを せびりつづけ、しあわせにくらしましたとさ。

めでたしめでたし。



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