冷蔵庫

【現代日本昔ばなし52】冷蔵庫の主

 むかしむかし、あるところに、とても るーずな おんなが いました。

おんなは じぶんの ものを かんり したり することが できませんでした。


 あるとき、おんなが いつものように、きゅうりに まよねーずを つけて たべようと れいぞうこを あけて みたところ、まよねーずが みつかりません。

がんばって さがしてみると、おくのほうに まよねーずが みえるでは ありませんか。

「あんな ところに あるわ。」

おんなが てを のばした しゅんかん れいぞうこが まばゆく かがやきました。

そして、こえが します。

「おんなよ。」

おんなは こたえます。

「あなたは だれなの。」

「わしは れいぞうこの ぬし じゃ。」

と こえが します。

「れいぞうこの ぬし?」

おんなは けげんそうに たずねます。

「そうだ。おまえは、 あまりにも るーず すぎる。いま なにを しようとした?」

ぬしは たずねました。

「まよねーずを とろうと したの。」

おんなは こたえます。

「そうだ。しかし、おまえが あまりに るーずな せいで、この れいぞうこには かいふうずみの まよねーずが 3ぼんも あるのだ。」

ぬしは いいました。

「3ぼんも。」

おんなは おどろきました。

「そうだ。なので、いまから おまえには このうち 1ぽんの まよねーずを わたす。もう2ほんは わたしが しょぶんして おこう。さあ、こたえよ。おまえが ほっしているのは、この あかいふたの まよねーずか、それとも あおい ふたか、それとも きいろい ふたか?」

ぬしは たずねました。

おんなは こまりました。

どれを さいしょに こうにゅうしたか なんて おぼえて いないからです。

「あかいふたよ。」

おんなは てきとうに こたえました。

「そうか、では のこりは すてておこう。」

そういうと、ひかりは きえました。

「なんだったのかしら。」

おんなは そういうと、しょうみきげんも たしかめずに、まよねーずを  きゅうりに つけて たべました。

そして、みっかかん げりに なやまされたのでした。


 それからというもの、おんなは けっきょく どんどん ちょうみりょうや しょくざいを かってしまう くせは なくならないので、たべるまえに しょうみきげんを ちぇっくし、きれてる やつは すてながら、しあわせにくらしましたとさ。

めでたしめでたし。

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