ネガティブフィードバックをする怖さの和らげ方
こんにちは、カミナシの露崎です。みなさんは「会議の場で相手に嫌われるのが怖く、自分の意見を言うことができない」と悩んだことはありませんか?
ちなみに自分は6ヶ月前に悩んでました。その時の状態は以下のような感じです。
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はい、健全な状態ではありません。
この状態を打開するために、自分が苦手だった「相手へ1歩踏み込んだコミュニケーション」をできるようになろうと決めました。このnoteでは克服の過程で試行錯誤したことを振り返ってみようと思います。
以下のような方の参考になれたら嬉しいです。
組織内コミュニケーションに同様の悩みをお持ちの方
今の組織をさらに良くする方法を探索されている方
他社スタートアップの組織について雰囲気を知りたい方
「踏み込む勇気<信頼関係」と気づく
はじめに結論ですが、以下が数ヶ月間の試行錯誤を経ての学びです。
「踏み込んだコミュニケーション」というと、発言する側が勇気を持って発言することに意識がいきがちではないでしょうか。(自分はそうでした)
ですがむしろ、発言する前段階で「他者との信頼関係を構築しておく」ことの方が遥かに大切なのではと感じています。この学びに至るまでの行動・思考プロセスをお伝えさせてください。
自分が傷つくことを恐れていた
そもそもなぜ自分が「相手へ1歩踏み込んだコミュニケーション」を習得しようと思ったのか?
自分を変えようと思ったきっかけは、ある光景を目にしたことです。その光景とは、会議中にチームメンバーが勇気を持って他メンバーへ指摘をしている光景です。
ーーーある日の光景ーーー
自分が所属しているISチームでは週次の会議で「個々人が週次目標の達成プランを共有する」ものがあります。そこで1ヶ月前からチームに新加入したあるメンバーが他メンバーにこう伝えていました。「達成プランの解像度をもっと高めてほしい。このままだとおそらく未達になるし、チームの成果にも影響するから、すぐに変えて欲しい。」という厳しい内容です。
すると、その言葉を受けたメンバーが建設的に内容を受け入れて、翌週・翌々週と週を重ねるごとにアウトプットの質が上がっていきました。そしてその後、当月予算はもちろん、翌月・翌々月の予算も大幅に目標を達成するなど、成果まで上がっていきました。
そして厳しい指摘を受けた側が、指摘した側に「ありがとう」と感謝を伝えていました。
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この光景を見た時、2つの感情が生まれました。
「うーむ。苦手だからと言い訳してないで、自分もできるようにならなきゃな。」と思い、自身の改善を決めました。
フィードバックの奥深さ
とはいえ、このような課題に悩むことが初めてだったので、何をどうすれば良いのかわからない状況でした。なのでまず、Mgrとの会話や書籍から必要な情報を集めました。
その中で、この課題を解決するには自分の「フィードバックスキル」を上げる必要があることが分かります。
フィールドバックスキルについて取得した情報を整理すると、発信側と受信側の双方にスキルが必要であることが分かりました。
▼発信者側に必要なスキル
配慮したコミュニケーションで、事実に基づいて具体的な改善提案ができる力
▼受信者側に必要なスキル
もらった意見を否定と捉えず聞き入れす素直さと、納得したらすぐ実行する行動力
・・・
このような行動・思考プロセスを経て「なるほど。踏み込んだコミュニケーションをして相手に行動変容をしてもらうには、自分ひとりが勇気を持って発言をすれば良いということではないぞ。」と気づきます。
ここまでの話を踏まえ、発信者側の自分がチャレンジすべきことを以下の2つに定めました。
チームがあっての自己成長
では、具体的にどのようなアクションをして改善していったのか。
まず先に結果をお伝えしますと、先程上げた2点のチャレンジポイントを意識しながら日々実行することで、踏み込んだコミュニケーションが怖くてできない。みたいな状況からは脱却できました。
ある時には自分の発信後に「まさきが言ってくれた内容をしっかりと咀嚼したいから、このあともう1回話せるかな?」のような歩み寄りをいただくシーンもあり、チームの皆さんにはとても感謝しています。
以降には、特にやって良かったなと思う4つの取組みを振り返りとして記載しました。
チャレンジ1:自分の発言に耳を傾けてもらえる信頼関係の構築
この項目で記載する取組みは2つです。
取組み1:チーム全員で個人目標を共有する時間を作る
カミナシは、業務の定量目標以外に、業務を通して自分がどのようなマインドへ成長するのか?という視点でも目標を作ります。このマインド成長目標を共有するのが、この時間です。
相互理解が深まるので信頼関係の醸成につながりますし、日々の業務中に踏み込んだフィードバックをする時の起点となりました。
自分がこの記事で書いているチャレンジも、目標としてチームメンバーに共有しました。
取組み2:業務のことを毎週15分会話する時間を作る
この時間は、業務で密接に関わる人と1on1でライトに業務の話をする時間です。必要に応じて週に1-2回ほど実施しています。
リモートワークを含む働き方だとコミュニケーション回数が意図せずとも減少することがあります。その結果、会議の時に「え?そんなこと知らないよ?」みたいなことが起こりやすく、その積み重ねが信頼関係を損ねるリスクもあります。
お恥ずかしい話ですが、実はこれが結構起きてしまっていたんじゃないかと反省しています。業務で密接に関わるかつ、連携する事項が多い人とは、細かい情報共有の場を意図的に作ることで、問題は解消されました。日常での細かい目線合わせに手を抜かないって大切だなと改めて感じています。
チャレンジ2:意見を適切に伝達するフィードバックスキルの習得
ここは自らが強く意識して変えるべき部分でした。具体的な行動に落とし込んで良かったことは2つです。
取組み1:「事実→影響→改善提案」のフレームで伝達内容を文字に起こす
フィードバックをする前に、以下のフレームに沿ってドキュメントを書いてから、口頭で伝えることを徹底しました。
具体性を持った改善提案をできるようにする意図です。まずは「正しい伝達>伝達スピード」の優先度をつけて実行しました。
おかげで物事を伝達する時に、この思考で整理する習慣が身につきました。
取組み2:事象が起きた後にすぐ伝達する
とはいえ、文字に起こすことで損なわれる伝達スピードは補うように心がけました。なぜなら発信者・受信者側の双方の記憶が鮮明なうちに会話できた方が、より建設的な話ができると考えたからです。振り返ってみても、事象が起きた当日中になるべく伝達したことで、建設的な話に繋がっていました。
具体的なアクションで良かったなと思うことは、これらになります。ここまでの話をまとめると、踏み込んだフィードバックを身につけたプロセスは以下のようなイメージです。
ここまで書きながら感じているのが、赤色の部分のおかげで、自分のできなかったことができるようになった。ということです。
今回の件でいうと、目標に入れて、チャレンジしている背景をチームの皆さんにも理解いただいているからこそ、分からないから会話しよう、などと歩み寄っていただけたのでは、思っています。
冒頭に記載した、
という考えはココから感じたことです。
最後に
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。最後にカミナシISチームについても触れさせてください。
今回は「私ひとり」にフォーカスした話でしたが、実はカミナシISチームの文化としても「チーム間での建設的なフィードバックを歓迎しよう」というものがあります。先述の通り、チーム内で目標共有をしたりと「相互理解の醸成」を大切にしています。なので、メンバー各人が一定の相互理解をしている前提で、踏み込んだフィードバックをし合っています。(思ったことは影で言うのではなく、直接本人に伝えようと言う文化です)
フィードバックをし合っている光景だけ見ると少し抵抗を感じるかもしれませんが、その背景には、メンバー各々が「他者へのリスペクト」を持ち、チームを良くしようとして、勇気を持ってコミュニケーションしている思いがあります。その姿がとても素敵だなと感じています。
今後、人数が増えチームが拡大していってもこの文化は継続させていきたいですし、そのための努力をチームメンバー全員でやっていきたいと考えています。その結果として常に「メンバー同士で成長を加速させるチーム」でありたいと思っています。
今後もこの気持ちを忘れないよう自分のためにも、この記事を書きました。最後までお読みいただき、ありがとうございました!
最後に、この内容を見ていただき、少しでもカミナシISチームに興味を持ってくださった方は、是非一度カジュアルにお話ししてみませんか?こちらより、カミナシ社やIS職種の概要をご覧いただけます!