資本主義が終焉する中で生きる20代

どんな人生が幸せといえるのだろう。

生を受け、其の生を全うするときに何を自分は思うのだろう。

学生時代はサッカーに明け暮れ、でもその中で将来ビジネスの世界に行くことを薄々と感じていて、つまりは、自分にサッカーを生業にする実力がないことに気づいていて、大学もそれなり大学に進み(付属校からのエスカレーターだけども。)、小さいころからしてみたかった留学もし(一年間のアメリカの大学への交換留学)、それなりに楽しい人生。

就職活動でリクルートのインターンに参加し、自分と本当に向き合うことを知った。

就職は大手総合商社へ。自分でもぴったりの仕事だと思う。自分の興味関心を自ら見つけ、深堀っていき、事業へと発展させる。この仕事のスタイル、また現在関わっている事業領域(消費財)は自分に合っていると思う。

これまでの人生、其の時其の時の選択にまったく後悔はないし、とっても楽しい人生を過ごしてきた。

就職してから、学生時代と比べ物にならないほど本を読むようになった。

多分、不安なんだと思う。

学生時代はその一瞬に生きていた。多分終わりが見えていたからだったと思う。中学時代の3年間、高校時代の3年間、大学の3回生までの三年間、留学の一年間、就活の半年間。期間が決まっているからこそ、その一瞬一瞬に没頭できた。

ただ社会人になって、”社会人”という期間は途方もなく長い。

あっという間に新卒から4年間が立ったけど、次に僕はどこに進むのだろう。

多分それが怖いから本を読むんだと思う。

本を読んで、本棚に並べ、自分がここまで来たというのを免罪符のように眺める。

ほんとはまだどこにも行けていないのに。

仲いい友人に、米国公認会計士を取ろうとしている奴がいる。

メガバンクをやめて、外資保険に転職した奴がいる。

みんな不安なんだと思う。

受験でもサッカーでも、不安になるからこそ、やみくもにでもテキストを勉強したり、走りこんだりする。それ自体は無駄じゃないと思う。

でも僕らの人生合格”や”勝利”という概念はあるのだろうか。

資本主義の労働市場に身を投じている以上、その市場価値を上げるという”合格””勝利”を目指すうえではいいのかもしれない。

でも最近ある二つの本を読んだ。

ビジネスの未来 エコノミーにヒューマニティを取り戻す

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人新世の「資本論」

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どちらも、これまでの無尽蔵な成長を目指す資本主義は限界を迎えつつあり、新たな時代は成長にとらわれず、ヒューマニティが必要というような趣旨。

なんだよ、ヒューマニティって。わかんねぇよ。

成長以外に目指すものって何よ。

個人としても社会としても、何が”合格”かわからない中で、

何を目指して努力をすればいいのだろう。

一生懸命仕事して、部の決算を向上させて、全社として好決算を出す。

それに見合う給料をもらって、友達と遊んで、たまにおいしいものを食べて、たまに旅行をする。

それが楽しいと思っている。それが正しいと思っている。

社会全体が資本主義というイデオロギーで記述されている中で、その中で自分が何を変えられるのだろうか。

でも一方で、そんな社会全体を変えるのは無理だと諦め、盲目的にただひたすら”頑張る”だけでいいのだろうか。

誰か答えをもっているひとはいるのだろうか。


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