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良いインタビュー相手とは?

こんにちは。事業計画研究所です。

本日も「入門 起業の科学」田所雅之(日経BP社)の所感をレポートしていきます。

前回は、「ペルソナの想定とその目的」というテーマで話を進めていきました。

今回は、「エバンジェリストカスタマー」というテーマで話をしていきます。

プロブレムインタビュー


これまで、検証に次ぐ検証を重ねてきたました。

やたら言語化、可視化をすることを繰り返すこともあり、とても大変なことが多くありました。

これらの努力の価値が表れてくるファーストステップがプロブレムインタビューです。

プロブレムインタビューとは、課題に対する意見を実際にユーザーに聞くことであり、課題や前提条件の正しさを確認していきます。

課題仮説が本人の頭の中で整理されていない状況では、顧客と直接対話を行ったところで、本当に聞くべきことを聞けず、チャンスを逃してしまいます。

このチャンスを逃さないために今までの苦労があったと言っても過言ではないでしょう。

適切なインタビュー相手とは?


それでは、どんな人にインタビューをしたら良いでしょうか?

身近にいる家族や友人、同僚など、気兼ねなく話ができる人にインタビューをしたら良いでしょうか?

鋭い意見を忌憚なく伝えてくれるインタビュー相手というものは、非常に貴重な存在です。

ですから、ここにも相応の力を注ぐ必要があひます。

そこで探すべき人がエバンジェリストカスタマーです。

エバンジェリストカスタマー


エバンジェリストカスタマーとは、流行に敏感で、自ら進んで情報収集と購買判断ができ、なおかつ他の消費層への影響力が大きい消費者のことを指します。

簡単に言い換えると、より良いものやサービスを日常的に探しており、それを周りの人にも発信するような人のことですね。

この類の人たちはスタートアップにとって理想的なインタビュー相手になります。

本書で紹介されている、スティーブ・ブランク氏は、エバンジェリストカスタマーの特徴として、5つの項目を挙げています。

  • 新しい解決法があれば、それにお金を使う準備ができている

  • 現状は既存の製品の寄せ集めでなんとか課題を解決している

  • 積極的に新たな解決策を探している

  • 課題を認知している

  • 課題がないかを意識して探している

なお、エバンジェリストカスタマーは技術オタクなどの最新のトレンドにとても敏感な人である必要は必ずしもありません。

例えば登山家向けのSNSを作ろうとしたとき、その市場を長年見ている登山歴40年の愛好家は、非常に優秀なインタビュー相手になってくれるでしょう。

つまり、アナログな人でもエバンジェリストカスタマーになり得るということです。

まとめ

今回は「エバンジェリストカスタマー」というテーマで話してきました。

ついに今までの検証の成果を見る段階に至りましたが、そのフェーズにも検証が必要という話になりました。

この検証を投げ出すことなく、考え抜いた先にこそ、爆発的な成長が待っていると考えましょう。

後半は、インタビュー相手についての話になりましたが、起業を考えている人はもちろん、そうでない人もエバンジェリストカスタマーというものを知っておくと、周囲の影響力のある人についての分析が進むかもしれません。

また、よく相談を受ける、という立場の人は、積極的にエバンジェリストカスタマーのような行動をとることで、相談相手としての質を高めることにもつなげることができるかもしれませんね。

次回も「プロブレムインタビュー」についての話をしていきます。

次回作をお待ちください!

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