NFTがもたらすゲーム世界の革命!「Play-to-Earn」
こんにちは。事業計画研究所です。
本日も「NFTの教科書」天羽健介/増田雅史(朝日新聞出版)の所感をレポートしていきます。
前回は「NFTゲームのユーザーから見る可能性」について話しました。
今回は「ゲーム世界の革命 "Play-to-Earn"」について話していきます。
メタバースにおける集中型と分散型
ブロックチェーンゲームのメタバースというものが話題になるようになってきた近年ですが、その認知度はまだあまり高くないものと言えます。
メタバースとは本書による簡単な説明によると、
とされています。
別の章でメタバースについて詳しく述べている記事はこちら↓
Facebook、Roblox、Fortniteなど、有名企業が手がけるメタバースの名前はちらほら聞くようになりましたが、これらはすべて集中型のメタバースです。
すべてのユーザーデータはプラットフォームを運営する企業が管理・所有しており、このデータは閉鎖された空間でのみ展開されます。
一方、例に挙げられるThe Sandboxのメタバースの世界は、The SandboxのNFTをベースにした仮想ゲームワールドであり、分散型でオープンな世界です。
集中型と分散型の大きな違いは、ユーザー主導であることです。
分散型メタバース
ブロックチェーン技術の歴史は浅いため、現在の「メタバース」という言葉は、本質を無視し、言葉だけが独り歩きしています。
分散型メタバースの代表例であるThe Sandboxについて話す前に、制作側のメタバースに対する考えを知っておきましょう。
The Sandboxのメタバースは、このキーワードを以下のように定義しています。
メタバースとマイクロバースの違いとして以下の4点が挙げられます。
①信頼ではなく、技術が基盤であること
②ユーザーがすべてのレイヤーのサービスに平等にアクセスできること
③相互運用性があること
④サービスやプロダクトなどの組み合わせが自由であること
つまるところ、真のメタバースというものは、パブリック・ブロックチェーンの上に形成されています。したがって、プレイヤーはリアルの世界とは異なり、運営者による制限から解放された自由な世界を体験することができます。
メタバースとゲーム
ここで、ゲーム業界の話に話題を戻します。
ゲーム内でユーザーが作成するコンテンツ(UGC=User Generated Content)の売買は、決して新しいものではなくすでに存在しているものでした。
しかし、あくまで開発したゲーム会社に権利は存在し、プラットフォームの制約によってユーザー間のコンテンツの取引はグレー/ブラックマーケットで行われていました。
さらに、このUGCは所有権の概念がないため、メタバース上のゲーム内で課金をしても、真の所有には至りませんでした。
そんな中開発されたのが、先ほどから名前が挙がっている「The Sandbox」です。
"Play-to-Earn"
このゲームの特徴の1つが、UGCのゲーム資産の完全な所有権をユーザーに渡していることです。
オーナーであれば、自分の資産を他のユーザーに渡したり、貸し出したりすることで収益を得ることができます。
また、メタバースの中でゲームを作り出すクリエイターは、ゲーム通貨を所有し、ゲームのルールを決めることで、真のオーナーシップを持つことができます。
このようなプレイによって稼ぐことこそが「Play-to-Earn」という新しい仕組みなのです。
ブロックチェーンゲームは、法人だけでなく、個人のゲーム開発者や提供者が、自分の資産の価値を高めるための努力をする楽しみを、ユーザーに所有権を与えたり、Play-to-Earnによる報酬を与えることで実感できるような世界を実現できるのです。
まとめ
いかがでしたか?
今回は「ゲーム世界の革命 "Play-to-Earn"」というテーマで話してきました。
娯楽であったゲームをプレイすることで稼ぐことができたり、自分の作ったゲームを世界中の人にプレイしてもらうことができるのが、新時代のメタバース×ゲームなのです。
この仕組みにはNFTが必要不可欠であり、デジタル資産の識別ができるようになったからこそ可能になった技術でもあります。
次回はさらに詳しく「Play-to-Earn」について話していきます。
次回作をお待ちください!
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