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商品発送の負担軽減!倉庫自動連携の成功例

<今回の事例について>
・X大学生協は、毎年2月〜3月は「入学準備サイト」で販売している商品の配送業務に追われていた。
・業務負担を改善するため、注文後に倉庫から出荷されるよう販売システムの改修を行なった。
業務がどのように変わったのか事例を紹介します。

事例紹介


毎年、入学準備シーズンには多くの新入生が大学生協を利用し、必要な学用品を購入します。パソコンやプリンターなど大型の商品の場合は、自宅へ配送も対応しています。

しかし1月から3月の繁忙期では、パソコンの購入者が増えるため、購入者情報のチェック、丁寧な梱包、そして迅速な発送という一連の作業はとても負担になります。アルバイトスタッフを含めた多くの人員と労力を必要とし、土日もシフトを回して対応するほどでした。

特に、後期日程で合格した新入生は入学までの準備期間が非常に短いため、生協スタッフはできるだけ早く発送したいと考えていました。ですが、メーカーからの納品が遅れることや、大学生協の出荷業務のキャパシティの限界により、迅速な配送が難しい状況でした。

物流システムの改革とその効果


X大学生協では、これらの課題に対処するために、物流システムの改善と、倉庫からの出荷への切り替えを行いました。これまで使用していた商品の販売管理システムに、倉庫とのデータ連携機能を追加したのです。

これにより、商品が購入されて入金が確認されたタイミングで、自動的に倉庫に出荷指示データが送信されるようになりました。大学生協への配送を省略し、倉庫から直接送られることで手間と時間を大幅に短縮できるようになったのです。

システム導入のメリット


この仕組みを導入したメリットは3つです。

■ 1.スタッフの負担減

荷受けした商品を該当する学生の元へ、梱包して発送するという業務がなくなったことで、時間と労力が大幅に削減できました。X大学生協のスタッフは「今までの忙しさが嘘のように楽になった」と話していました。

■ 2.学生の元へ早く届けられる

倉庫から直接発送することで商品の出荷スピードがとても早くなりました。
システムから直接出荷指示が出るので、スタッフの手間も不要です。入学準備に時間が限られている新入生にとって早く届くことはとても喜ばれました。

■ 3.配送業務のための人員を、イベント来店者の対応に回せるようになった

配送業務が不要となったため、スタッフは入学準備イベントで新入生や保護者の対応に集中できます。結果として、接客サービスの品質向上となり運営も利用するお客様にも喜ばれます。丁寧な接客により売上アップにも貢献しました。

業務改善から生まれる付加価値


X大学生協の物流システムの改善は、単に業務の負担が軽減しただけではありません。その時間と労力を接客へ使えるようになり、サービスの向上と売上アップへとつなげる動きが生まれたのです。
システムを使って自動化できるものは改善し、スタッフが必要な接客に注力することで、大学生協も利用する学生や保護者もメリットを実感できます。
日常で困っている業務、負担が大きい業務はシステムに代替できるかもしれません。


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