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『WHO YOU ARE 君の真の言葉と行動こそが困難を生き抜くチームをつくる』 〜あなたは何者で、どんな人になりたいのか〜

『WHO YOU ARE 君の真の言葉と行動こそが困難を生き抜くチームをつくる』を読了。

先日、本で読んだのだが、日本は諸外国に比べて、会社に対する忠誠心が低いそうだ。
「社畜」なんて言葉まであるのにって意外に思うかもしれないが、本書を読んでその理由がわかった気がした。
日本の会社に必要なのは、きっと企業文化だ。

では、企業文化とは、何なのだろう?

大手IT企業みたいに、休憩室で瞑想したり、職場にペットを連れて行ってもいいことか?いや、それは福利厚生だ。
じゃあ、企業の理念のこと?それも、単なる志にしかすぎない。
それなら、経営者の性格と志向?うん、それは企業文化そのものではないが、土台になるのはそれだ。

企業文化を作るのは、会社の設備でも、経営者の言葉でもない。
そう、企業文化はまず「WHO YOU ARE」(あなたは何者なのか)と、経営者が自分に問いかけることから始まる。
「自分は何者なのか」「どんな人になりたいのか」考え、その思いに沿って作り上げて行くのが企業文化だ。
始まりはわかった、じゃあそれを形作るのが設備でも言葉でもないとしたら、一体何が文化を作り上げるのだろう。

それは、経営者(そしてリーダー)の日々の行動だ。

いくら豪華な設備があっても、立派な言葉を羅列しても、経営者(そしてリーダー)の行動が伴っていなければそれらは何の意味も持たない。
だからこそ、「自分は何者なのか」「どんな人になりたいのか」考え、その思いに沿った文化規範を選んだら、経営者(そしてリーダー)はこう問いかけなければいけない。

「私は、常にそれを実践する事ができるだろうか」

言葉と違う行動をしている経営者(そしてリーダー)の元に文化は育たない。
もし、言行不一致なのに組織(そしてチーム)が規範に従っているとしても、それはただのルールだ、文化ではない。メンバーたちはルールをただ守っているだけだ。ルールから忠誠心は生まれない。忠誠心は企業文化から生まれる。

考える事、言葉にする事、そしてそれを行動で示し続ける事。
自分は何者で、どんな人になりたいのか。その間には、もう一言が入る。

自分は何者で、
どんな文化の上で、
どんな人になりたいのか。

この世に同じ人は一人もいない。だからこそ企業文化も同じものはふたつとない。
そんな唯一無二の企業文化を持つことが、私たちに力を与える。
先が見通せなくて、困難な状況が続く今だからこそ、全ての経営者(そしてリーダー)は必読の一冊。


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