「確率」についてご指摘いただきました

ビジネス数学教育家・深沢真太郎です。

7年前に書いたSPI対策本の中で、確率に関する記載内容に数学的な誤りがあるのではと突然twitterでご指摘をいただきました。

まずはご指摘に感謝いたします。ご本人にもそのようにコメントをお返しいたしました。

厳密性の必要な数学を論じる場面において「間違い」の議論が生じる発信が(書籍に)あったことはよくないことだと思います。この点については落ち度があると考えます。申し訳ございません。書籍ですから、不勉強である部分は確認し、内容は精査して改訂できるようであればそのように検討したく存じます。

ありがとうございました。

<追記 2021.3.4>
該当する書籍の内容についてお詫びと訂正について出版社と協議いたします。配信型授業の中で類似した内容の言及をしておりますので次回の配信にてお詫びと訂正をする予定です。自身の勉強不足により初学者向けの媒体で正しくない情報があったことに関しましては責任を感じております。ご迷惑をおかけしましたことをお詫び申し上げます。
<追記 2021.3.12>
本件の対応がすべて終了いたしました。なお書籍については出版社より、「新年度発行の予定はなく既に書店様に出回ってしまっている書籍につきましては回収が難しくございますが今後の出荷機会については品止めといたしたく存じます」とのコメントを頂いております。ご対応に感謝いたします。またご心配ご迷惑をおかけした方にお詫び申し上げます。 https://www.one-bridge.co.jp/node/42502




以下は余談です。

数学というものについて少しだけ。

学生時代に数学を学びましたが、一貫して思っていたことは「人間との相性の悪さ」です。機械を動かし世の中の事象を分析するには適する道具ですが、とても機械的であり人間的でないなと。

例えば論文は1箇所でも誤っていたら全て誤りとなり、「無限」という概念も直感的な説明は許されず明確な定義が必要になる。もちろん学問として数学を捉えるのであれば、このようなかつて学者が体系立ててきた理論は重要であり、その厳密さゆえに数学は発展してきたと言えるでしょう。それを冒涜するつもりも否定するつもりもありませんが、私は数学を「こういうものである」「こうでなければ間違っている」という視点で考えたくないと思っています。

だからと言って学習参考書など「問題Aに対して必ず唯一の正解Bしかない」という土俵において好き勝手なことを述べていいわけがありません。既存の学問として正しいことを述べなければなりません。7年前にその点に敏感でなかったことは事実であり私に落ち度があったと反省しています。

机上の論理が通用しない人間社会は、まさに正解はなく、いろんな解釈や捉え方を認めていく世界です。いろんな数学が自由にあって良い。「そういう捉え方もあるし面白いね」という価値観で今は数学を認識しています。そういう意味で、私が申し上げている「数学」は教科書の数学とはかなり違う数学なのだと思います。

「それは数学ではない」「厳密性のない数学なんてない」とご意見もあるでしょう。

そのご意見が正しいか間違っているかは意味がない議論だと思います。正しいと思えば正しいし、違うと思えば違う。どんな意見があってもいいと思います。

私は数学はひとつではなく、「◯◯数学」なるものがたくさん存在するといいなと思っています。そのどれが正しいか間違っているかということよりも、学ぶ側に様々な選択肢があることを豊かに思えるといいなと。

そう思って、(なかなか共感はされないかもしれませんが)私は私なりのビジネス数学を広めていこうと思っています。ビジネスの世界では絶対はなく正解もない。だから絶対も正解もない数学もあっていいのではと。

あらためて感じたことは、数学を愛しリスペクトする人がたくさんいるということ。素晴らしいことだなと思います。私もかつて数学に育てられた人間です。だから数学がいかに人を形成するか、人を育成するかを伝えたいと活動を続けています。当たり前ですがそこに数学への冒涜はなくリスペクトしかありません。

人それぞれ数学に対して「大事にしているもの」や「正義」は少し違うのかもしれませんが、数学から得た「何か」を広めたい気持ちは大枠では同じではないかと思います。

私自身は、もっと数学的な話題が人々の身近になり、結果としてビジネスパーソンの質が高まり、企業の生産性が上がることを目指し、頑張ります。





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