BBコミュに参加したアマチュア作家の報告書

「三か月13200円で、編集からの意見を聞けます」


 ちょっと怪しい雰囲気があった、BB小説家コミュニティ(以下BBコミュ)。
 どういったコミュなのか、実際に三か月入った感想を書いていこうと思う。


怪しい?宣伝


 事の発端は、去年の終わりごろ。オタクペンギンさん(以下オタペンさん)のツイートを見たことだ。
「プロの編集から意見を聞けます!」「三か月限定で、会費は13200円です」
 何だこのペンギン。
 漫画なら持ち込みなどがありプロの意見を聞ける。だが、小説は持ち込みをやっている出版社はほぼ見当たらない。
 プロの意見を聞こうと思っても、編集者がそういったサービスをしているのもあまり見たことがない。
 ココナラなどはあるが、いまいち信頼に欠ける。経歴が不明だし、私がココナラ自体に若干の不信感を持っているためだ。
 金はある。ただ、すぐに飛びつくのは待とうと思いオタペンさんをフォローして数か月過ごした。
 結果として、オタペンさんに怪しいところはなかった。それどころか、誠実にコミュを動かしているのではないか?と思った。
 ちょうどお金がたまったため、私は意を決してBBコミュへと足を踏み入れた。

「怪しいと思いませんでした?」


 上記のセリフは、実際にオタペンさんから言われた言葉だ。コミュの立ち上げ者が言っていいの!?など思ったが、その気持ちは分からなくもない。
 昨今、「オンラインサロン」について様々な意見がある。
 その中で、「三か月限定」「13200円を前払い」「あまりコミュについて話をしている人がいない」……。怪しくない?本当にきちんとしたコミュティなの?と思う人が多いだろう。
 実際、知った当初は怪しいと思っていた。だが、オタペンさんのツイートや実際に参加文言を見て「大丈夫だろう」と考えた。
 理由としては、二つだ。「きちんとコミュの強みを宣伝している」「見た限り、オタペンさんがやらかしたことがない」の二点だ。

このコミュの一番の強みは「現役の編集から、自分の書いた小説に感想をもらえる」ことにある。
 そういった機会がほぼない私……。というより文字書き界隈はよほどのことがなければ自分が書いた小説を読んで、感想をくれる人はほとんどいない。
 いるにはいるが、信頼に欠けてしまう。知り合いが読めば忖度してもらっているかもしれないし、全く知らない人から酷評が届く可能性がある。
 その点、BBコミュの強みはかなり魅力的だ。
「常駐の編集がいる」これだけで、他のオンラインサロンから一歩リードできる。


 話がずれるし個人的な意見で申し訳ないのだが、信頼が出来るオンラインサロンはきちんと自分の強みを持っていてかつ、その強みを宣伝できると思っている。
 私が入っているオンラインサロンには「WorkWrite」というウェブライターのサロンがある。
 また別の機会に書くが、WorkWriteの目標は「ライターとして一人で歩いていくこと」である。
 悪質……、というか怪しいオンラインサロンは金についての宣伝が多い。「〇〇円稼げます」「初心者がすぐに月収〇〇円ライターに」「これをしれば、今の会社を辞めていい」etc。
 耳障りが良い言葉が並んでいる。そういったサロンは基本、遠巻きに眺めるようにしている。
 お金以外の事を書いていない、ということは自分から「このサロンには何もないです」と言っているようなものではないだろうか。


 話を戻す。
 BBコミュの強みがもし「カクヨムのリワードで稼げる」「自社で運営しているBookBaseで儲かるように教える」だったら、私は入っていない。
 あくまで「現役の編集から意見をもらえる」が一番の強みだとわかっているからこそだ。
 BBコミュの強みを「常駐の編集がいる」ことにフォーカスを置いていたため、信頼出来た。
 あとは、まぁ。初月で13200円を出せるような人間に悪い人間はいないだろう。
 三か月で終わるのも非常に良い。人は三か月あれば変わることが出来る、というが実際に私は変わった。

実際に入ってみて


 自分は常々、文章力がないと嘆いていた。文体模写をし、国語のドリルを解き、社説や新聞を読んで要約の練習を日々している。普通よりは、文章に触れているつもりではある。が、やはり文章力に自信がなかった。
 小説書きにはあるあるだが、文章は自分が上達しているかがほとんど分からない。
 なぜなら、昔の文章も「読めてしまう」からだ。自分の文章力のなさを、脳内でカバーできてしまう故だと考えている。
 ピクシブに書いた昔の小説らしきものも「あああああ」と羞恥を持ちつつも読めてしまう。

 今回のBBコミュに参加してよかった点は、まさにここだ。自分の強み・弱みが分かりやすくなる。
 編集さんからの意見を要約するに、私の文章力はさほど問題がないとわかった。
 文章力ではなく、構成や魅せるところを意識するようにとアドバイスを受けた。
 これには、パッと目の前が明るく見えた。自分の問題がはっきりとわかれば、そこを意識して書けばいいのだから。
 問題が分かっていない時に書く小説ほど、恐ろしいものはない。

 また、「BBコミュの方針で「貶すようなことを言わない」がある。疑っている人もいるだろうが、コミュに入って厳しい事を言われたことはない。
 それらしいことを言われた……、というか編集さんから「厳しい事を言ってしまうようですが」と前振りがあって言われたことがある。だが、そのあとに続く言葉もあんまり厳しい言葉ではない。
 それに、厳しい事だとは思っても「なるほど」と納得が出来るのであれば、厳しい意見だとは思わない。少なくとも、私はそう思う。
 なろうでボロクソ言われるよりはマシだろう。私は、自分が考えていたことをやろうとして、感想からぼろくそ言われたため、一時期心が折れた。今は、ぜってぇ許さねぇからなと意気込みながら、折れた小説の続きを書いている。
 よほど、豆腐メンタルでない限りコミュに入ってしんどいと思う事はない。はず。
 ただ、四人の編集さんのうち二人としか話をしていないため他は分からない。ただ、厳しい人ではないと思う。多分。次、参加するときには他の二人の編集さんにも依頼したい。

 参加者同士の読みあいを禁止してるのも良かった。BBコミュは参加者同士の感想を禁止している。
 読みあい、感想を言い合うとトラブルになる。そうなったら、コミュは崩壊してしまう可能性があるからだ。
 編集相談会もよかった。毎月、編集さんに質問をできるといった取り組みで、あいまいな質問をしたがしっかりと答えてくれる。

 利用はしていないが、個別編集サービスもある。こちらは別途で料金がかかるが、通常の感想と違いもっと細かい感想や指摘を受けられる。
 今回からは壁打ち相談もできるようになった。小説の形になっていないアイディアやプロットを、オタペンさんと話しつつ形にできるものだ。
 この二つも申し込みたかったが、口座と財布が極寒になっていたので泣く泣く見送った。

 あとは、猫。猫が可愛い。コミュには飼っている動物を貼るスレがある。猫がいっぱいいる。かわいい。あと、鳥とかもいる。犬もいる。かわいい。

 悪かった点はない。少なくとも私にとっては、よい環境だった。
 気になった点があるとすれば、交流会で話す人が固定されている点だろうか。私は、すでに固まっているグループに入れない人類のため、そこに入るのが少々身構えてしまったくらいだ。

総括


 13200円。一括で出すには、少々構えてしまう金額ではある。
 ただ、6本の小説orプロット・三か月に一回だけ10万字の小説を読んでもらうことで13200円は破格の金額だ。
 ココナラなどで同じ分を頼もうとすると、何倍もの金額がかかる。コミュに参加したほうがお得だ。
 また、それ以外にも参加者コラム・編集コラムを読める特典もあり、そのコラムもなかなかに面白く、また役に立つコラムが多い。
 すでに次期の参加を募集しているが、私は参加しない。理由は簡単で、いまだに口座と財布が極寒だからだ。財布の中に手を入れたら、涼しくなるのだろうと思った。涼しくなったのは懐だけだった。
 あとは……。7月以降はまた一人で書きたいと思っているからだ。三か月間、コミュに参加したが悩みを覚えることはあまりなかった。すぐに聞ける環境だったからだ。
 そのため、一回このコミュを抜け悩みに悩んで話を書き、次の次でコミュに参加して聞くのが私にはあっていると感じたためである。
 現在は、公募の小説を書きつつnoteなどに書き散らしている。

向いている人・むいていない人


 最後に書くべきではないのだが、思いついたので書く。
 向いている・向いていないは様々あるし他の参加者も書くだろうから、詳しくは書かない。
 個人的な意見としては「自分が書いた小説に赤をいれられても、大丈夫」であるかどうかだ。
 別に厳しい事を言われることは、ほぼない。必ず褒めてくれるのがBBコミュの強みだ。
 私は、Web記事を書いている。そこでWeb記事の編集さんから赤をいれられることがある。
 また、一時期イラストを描いていた時も、イラストレーターさんに赤をいれられたことがある。
 なので、赤をいれられることは慣れている。普通の人よりは、おそらく。

 慣れている私でも、編集さんからの意見を見るのに一晩置いた。

 誤解をしないでいただきたいのだが、厳しい事は書かれていない。だが、自信があるところを添削されるのは、やはり心にくる。
 「なんでそんなこと言うんだ!」とか「ここがダメなら、全部だめなんだ」と折れてしまう可能性が、ほんの少しでもあるなら、参加するのはちょっと考えてほしい。
 「自分の小説をよくするためには、そんなんで傷つくわけがないだろ!」と力強く言う人もいるかもしれない。その気持ちで参加して、ちょっとうっっとなったのが私だ。
 傷ついたわけではないが、やはり少々心にくる。
 何度も繰り返すが、厳しい事は言われていない。むしろかなり褒めてくれる。褒めと指摘なら9:1くらいの割合だ。ただ、この一割の指摘が心に来る人もいるだろう。
 小説の添削慣れをしていないため、自分の中で処理しきれない。今回の問題はそういうことだろうと、考えた。
 気持ちを上手く処理できれば編集さんからの意見というのは非常に素晴らしいものになる。必ず、自分の血肉になる。

 紙面がつきそうなのと、このままだとクソ長文記事になりそうなのでここで区切らせてもらう。

 気になった人は、下記からコミュニティ振り返りなどを見てほしい。

https://note.com/noraentrepreneur/n/ndea89b6e1071

↑は前回のコミュの募集要項だが、概要がわかりやすく書いてあるのでぜひ見ていただきたい。

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