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『ハッピーノート』(著者:草野たき)はカリタス女子中で出題されました!中学受験国語の入試問題の内容、あらすじを紹介!

■『ハッピーノート』(著者:草野たき)について

これぞまさに、小学生が主人公の小学生向きの本です。

三条聡子という女の子が主人公で、聡子は学校でも塾でも、本当の自分のままで友だちと付き合うことができず、いつも友だちのいいなりになってしまい、不満を抱いています。塾の帰りに一緒に勉強する霧島君という男の子や、塾の富永先生、夏期講習に入ってきたリサ、学校の友だち、そして、お父さん、お母さん、聡子の周りのいろんな人たちの影響で、聡子は成長していきます。

まさに、小学生に読んでもらいたい本です。そして、女の子が主人公ですが、男子校の国語の入試問題に女の子が主人公の物語もよく出題されていますので、ぜひ、男の子にも読んでもらいたいです。

詳しいあらすじを最後に書いています。読書感想文などを書く際に参考にしてみてください。(ネタバレになりますので、読みたくない方はご覧にならないでください。)

2014年度カリタス女子中学校の国語の入試問題で出題されました。また、塾のテキストにも掲載されています。

◆2014年度カリタス女子中学校の国語の入試問題

大問2番で、34章あるうちの第3章、福音館文庫の約8ページ分が出題されています。大問1番は論説文で、大問1番も2番もどちらも問8までの出題でした。

大問2番の設問形式は、漢字が1問、適語補充が1問、語句の問題が1問、5択の記号選択問題が1問、自由記述の問題が4問でした。

「まだ、夏休みが始まる前、聡子が学校でいつもいる3人は、のり子、世津、なおちゃんで、のり子がリーダー的存在であり、聡子にとってうんざりする存在だった。塾では、いつも塾の帰りにミスタードーナツで一緒に勉強する霧島君という男の子がいる。聡子は、夏期講習中はひそかに思いを寄せる霧島君と毎日会えるので楽しみにしている。」という場面が出題されました。

■『ハッピーノート』あらすじ(ネタバレ)

三条聡子は、小学校4年の頃、自分から塾に行かせてもらう。そして、小5の夏期講習の帰りにミスタードーナツで復習をしていたら、たまたま同じ塾の霧島君が隣りになり、いろんな話をすることができて、それからずっと、塾の帰りに一緒に復習して帰ることになる。聡子にとって、それは塾通いの楽しみの一つとなった。

霧島君との塾帰りの勉強は1年続き、小6の夏期講習が始まる。霧島君とは、苦手科目克服のために、お互いの苦手科目をハッピーノートに勉強し、お互いに相手のノートを添削することにした。塾の中では聡子はいつも一人だったが、夏期講習に塾が初めてという篠原リサという子が入ってくる。リサは塾で人気の富永先生と何か関係があるらしいのだ。聡子はリサを通じて富永先生と仲良くなれれば、霧島君たちのグループとも仲良くなれるのではないかと考える。リサが毎日お昼休みに通いつめている吉野家に一緒に付き合い、リサと毎日一緒に過ごすが、ちっとも富永先生のことはわからず、リサのこともよくわからず、聡子は勉強に集中できないまま夏期講習が過ぎていく。

すると、ついに模擬テストの結果が返され、聡子は霧島君と同じAクラスから落とされ、新学期からBクラスになってしまった。霧島君にそのことが言えず、夏期講習最後の日が来る。お互いのハッピーノートを相手に記念に渡し、霧島君と握手して別れるが、聡子は追いかけて、霧島君を引き止め、最後にゲームセンターに行こうと誘う。霧島君とゲームセンターに行くと、霧島君のグループの子たちがやってきて、霧島君はあわてて、聡子に謝って帰ってしまう。

それから、聡子は全く勉強する気にもなれず過ごしていると、突然お芝居のチケットが送られてくる。そのチケットには、富永先生とリサの名前が載っていた。劇場に行ってみると、富永先生がやっている劇団にリサが出演していて、富永先生はリサの家庭教師の先生であり、リサが学校にも行っていないことがわかった。

霧島君と最後に交換したハッピーノートの最後が霧島君からの手紙となっていた。霧島君もお父さんの事情で私立中学に行くことができなくなり、塾をやめていたのだ。そして、いつも一緒にいた霧島君のグループの子たちとは、楽しくていっしょにいたわけではないことがわかった。ノートには住所と電話番号も書かれていたので、聡子は霧島君とドーナツを食べている絵と日付と時間を書いて手紙を出す。霧島君はいつもと同じように、その日付にミスタードーナツに来てくれるのだった。

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