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郷愁
いい本だった。本当にいい本だった。
読了して、タイトルの和訳が『郷愁』であることに深い感動を覚えた。
この小説を買ったのはかなり前なのだが、なんだか読みにくくて本棚の肥やしとなっていた。今ちょうどわたしは読む時期だったのだろうと思う。離れた地元のことや、老いていく父や母のこと、新しい土地での生活についてのこと、所々共感できたり学びになることが多かった。あと、恋についての新しい解釈を得た。わたしはヘッセの作品が大好きだが、正直「恋」や「愛欲」についての描写は読むのが苦痛だった。理解できないからである。
『恋は人の魂を清めより高い次元へと誘う』そのような内容の記述を最近どこかで見た気がする(うろ覚え)が、詩人たちにとって恋愛時における魂の状態というのは、美しい景色を眺め感動する際の心の動きのように崇高なものなのだろう。
よかった。本当にいい本だった。
しばらく余韻に浸っている。
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