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2024年3月の記事一覧

美しき流れに心をゆだねる

美しき流れに心をゆだねる

第52週 3月30日〜 の記憶。 それを探る試みです。
一年間のルドルフ・シュタイナー超訳に挑戦中です。

今週は、1年間の締めくくりです。
この地球で美しき流れに心をゆだねられるように、という祈り
そして、ひとつになる。

では、読み解いていきましょう!



  心奥の
  気持ちが地球での存在へと向かう
  そして、宙の広がりから美がうねり出し
  そのとき、身体に宿すべき生命力が
  

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詩『届け! ぼくの歌』

詩『届け! ぼくの歌』

寂しい時 青い空の下で
ぼくは歌を歌う
大きな空に寂しさが吸い込まれる

楽しい時 道を歩きながら
ぼくは歌を歌う
太陽がいつもより眩しい

悲しい時 真っ赤な夕日に向かって
ぼくは歌を歌う
悲しみが涙に流れていく

歌を歌っていると
嬉しい時はもっと嬉しく
悲しい 寂しい気持ちが半分になる

だからぼくは歌が好き
誰かに聴いてほしいけど
上手くないから恥ずかしい

風が吹き抜けた
野原がなびく

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陽光の中の回想 -モーツァルト『ピアノ協奏曲27番』の美しさ

陽光の中の回想 -モーツァルト『ピアノ協奏曲27番』の美しさ

よく、自分の葬式で流してほしい曲、というアンケートがあります。私の場合何かと考えると、ロックやポップ音楽と別に、クラシックの中だと、多分モーツァルトのピアノ協奏曲27番(K595)を選ぶと思います。

この曲には、落ち着いた午後、かつての楽しかった過去を思い出しているような、甘美さと静寂があるからです。


第1楽章の導入。静かに弦が入り、麗しいメロディが奏でられます。しかし、長調の明るいメロ

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無垢が現代を染める -ウォーホルについてのいくつかの随想

無垢が現代を染める -ウォーホルについてのいくつかの随想

少し前、現代美術家、アンディ=ウォーホルの作品がニュースになったことがありました。環境活動家が、ウォーホルが制作したアートカー『BMW M1』に小麦粉をぶちまけて、逮捕されたというニュースです。

そのことの是非はここでは問いません。私がこのニュースを聞いて思ったのは、きっと、ウォーホルが生きていたら、大喜びするだろうな、ということです。

ウォーホルなら、こんなことを言ったのではと妄想します。そ

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ボードレール『バルコニー』Le Balcon|訳してみました

ボードレール『バルコニー』Le Balcon|訳してみました

『バルコニー』

想い出の母なる泉、恋人のなかの恋人よ
君こそは歓びのすべて、我が忠誠のすべて
あの甘やかな抱擁を思い起こさないだろうか
暖炉辺の安らぎ、夕な夕なの魅惑を
想い出の母なる泉、恋人のなかの恋人よ!

石炭の熾火で彩られた黄昏
薔薇のヴェールにけむる バルコニーでの夕まぐれ
君の胸はなんと柔らかく、その心臓はなんと心地よかったことか!
我らは不滅のことどもについてよく語り合った
石炭の

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走りながら思想しよう “列車霊と女神のエクソソーム”

走りながら思想しよう “列車霊と女神のエクソソーム”

困難な仕事に一区切りついて、春の嵐の先駆けが吹く日。私の中にロマンチシズムが兆し、余計なものにとらわれない、純粋な探索の一日にしようとでかけた。胸の中にもやもやと詩情が湧くと、風や雲の形、ゆき花が物を言う。
駅で3歳くらいの男の子と若い父親がおり、男の子がアナウンスに父親を急かす。「来るかもしれないよ」。次の瞬間、濃緑の気配をまとう瑞風が走り過ぎてゆく。男の子のために瑞風は気品ある出会いの記憶をプ

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