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人の夢を否定する権利は誰にも無い(夢、ドリームキラー)終末トレインより

終末トレインどこへいく?
毎回毎回カオスでいまだにどうなるのか何にもわからない謎アニメです。
話は荒唐無稽だし、正直何を言ってるのかわからないことも多いのですが

個人的には「夢」が1つのテーマにあるのかなと思いました。

今回は夢やドリームキラーについて書きたいなと思います。



■ドリームキラーについて


第6話「そんなにひどいこと言ったかな」で将来の夢に関する印象的なエピソードがありました

2年前、葉香が静留に将来の話をするシーン。

©apogeego/「終末トレインどこへいく?」製作委員会

葉香「私がやりたいのは、これからの惑星探査衛星とか宇宙ステーションの誘導や制御技術の開発とか…」

宇宙の仕事がしたい。大学に行って論文を書きたい。
自分の好きなもの、将来の夢を語る葉香に、関心がなさそうな静留。

©apogeego/「終末トレインどこへいく?」製作委員会

静留「いやー、でも宇宙の?衛星の?そういうのになりたいってまず思わないもん。でもさ、リアルに考えてどうなんだろうね、そういうの

静留「そういうのってなんかもっと特別な人がやることなんじゃないのかなって…あー葉香のこと別に馬鹿にしてるんじゃないよ」

静留「吾野から星とか宇宙とか銀河系って無理、無理、無理。あんまり大きいこと言うと恥ずかしいというか、ある程度現実と折り合いつけていくもんじゃん!無理、無理」

静留「もっと普通でいいじゃん。普通にしかなれないし…てか、あんまし特別とか考えなくてよくない?葉香もさ、そういうこと考えるのはいいことだと思うけど、できなかった時つらいし

静留「ていうか無理だよね、葉香には…まあ、私もか、私たちってことだよね」

ぽつぽつと相槌を打ち、やがて黙る葉香。

静留「私なんか変なこと言った?
私は間違ったこと言ってないつもりだけど」



静留がこんなことを言う人だとは思わなくて、驚いた。
ケンカの理由って何だったのかと思ったのですが、これは静留が悪い。

葉香の夢や好きなことを全否定してしまうような言い方。

案の定、葉香は涙を流しながら、走り去ってしまう。
それに対して静留は「そんなにひどいこと言ったかな」とポツリ。

自分の将来の夢を話したときに、否定する人っていますよね…
それがもし友達や親だったらかなり辛いと思います。
こういうの、ドリームキラーって言うんですね。

ドリームキラーには、「無意識的ドリームキラー」と「意識的ドリームキラー」というのがありまして、

「無意識的ドリームキラー」・・・その人のためを思って助言する、純粋な善意から出た言葉で、結果その人を傷つける人。悪意が無い。
家族や友人に多い。

「意識的ドリームキラー」・・・自分より上に行こうとしている人を見つけると、自分の価値観を揺るがされるような恐怖心を覚え、恐怖への防衛反応として、相手の夢を攻撃してしまう。悪意がある。

静留の場合は、意識的なドリームキラーのように感じられました。
悪気はなかったのかもしれないですが…。


■なぜ人は他人の夢を否定したり、馬鹿にするのだろう?

©apogeego/「終末トレインどこへいく?」製作委員会


終末トレイン、幼少期の回想で、以前立場が全く逆のシーンがありました。

その時は葉香が静留に

「なんでそんなにすごいの?私には何にもないから」

と言っていて、

静留は

やりたいようにやって、行きたいから行くからかなあ!じゃあ、葉香ちゃん私のこと応援して!」

と言うシーンがありました。

静留は子供の頃、将来やりたいことがいっぱいある!と自信に満ちていました。
大きくなっても(2年前)「格闘家になろうかな」という静留に葉香は否定せず、ちゃんと話を聞いてくれる場面もありました。

が、今回は葉香が将来の夢の話をしたら、応援するどころか静留は全否定してきたのです。

葉香の心中は穏やかではなかったと思われます。

静留「ていうか無理だよね、葉香には…まあ、私もか、私たちってことだよね」

否定した時のこのセリフ、引っかかりました。

「私たちには無理」ってひとくくりに断言するのがひっかかる…。

なぜこんなに否定してきたのか。どこか必死にも見えました。

静留は、子供の頃は、

「賢くなりたい、格闘家になりたい」

と、口だけで、特に本気で何かをしようとはしない、夢だけは旺盛な子で、
それでも、引っ込み思案の葉香からは「すごい」と褒められてました。

が、高校に入り、進路相談になっても「何も書くことがない」現実に焦り、
実はちゃんと夢を持っていた葉香に対して感情をぶつけてしまった。

自分より弱かった子が自分よりしっかり者になっていた、というのも自尊心が傷つけられたのかもしれません。

自分より先に進んでしまうのが、悔しくて寂しくて許せなかったのかなと思います。

でも、葉香は、小さい頃に静留と語り合った夢の話や約束の星の話を覚えており、

静留には静留の夢を叶えてほしい、シリウスのこと、夢のことを思い出してほしいと、ずっと思ってたんじゃないかと考えられます。

それが、長い電車の旅の中、出会うモチーフとなって表れていたんじゃないかと思います。

©apogeego/「終末トレインどこへいく?」製作委員会


■夢を追いかけている人を応援しよう!

©apogeego/「終末トレインどこへいく?」製作委員会

夢を持つことって、子供のころは何も考えなくてもできてたと思うのです。

「〇〇がやりたい」「〇〇が食べたい」「〇〇になりたい」「〇〇に行きたい」・・・

が、大人になっていくにつれて、夢を持つだけで

「現実には無理なんじゃないか」
「あまり大きな夢を語ったら周囲に笑われるんじゃないか」
「馬鹿にされるんじゃないか」
「普通に生きていくのが良いんだ」
「普通だと思われたい」

とたくさんのノイズが邪魔をします。

夢を話すと、他人から

「やめたほうがいいよ」
「普通に生きたほうが良いよ」
「苦労するよ」

なんて言われることもあります。
(もし言われたことが無い人は、ラッキーで幸せですよ!)

それを言われただけで、その人の夢を叶える力は大幅にダウンしてしまいます。


そんなアドバイスみたいな呪いを言ってくる人。
一見親切心のように見えますが、その他人はこちらの人生を面倒見てくれるわけではありません。

普通に生きた結果、後悔したとしても、誰も責任をとってはくれません。

自分の人生なのですから、自分がやりたいように、自分が選んで生きていけば後悔などしません。

もし他人の意見の通りにして失敗した時、自分のせいではなく他人のせいにして他人を恨んでしまうことになると思います。

(他人を信じた自分の選択と言えなくもないのですが、結果他人の意見を参考にしてるので、他人のせいにしたくなると思う)

なので、ぜひ、まわりで
夢をもっている、夢を叶えようと努力している人がいたら、応援してあげてください。
「それってどうやってなるの?」とか「大変じゃない?」なんて余計なことは聞かないで、「応援してるよ!」とだけ言ってあげてください。

ノイズの呪いをかけるより、応援というバフをかけたことで、その人はより、夢を叶える力がアップします!



以上です!


ドリームキラーって最近知った言葉なので、まだ浅いのですが
もし、出会ってしまったら、

話を聞かない、気にしない、ノイズを遮断する

のが一番ですね。(幽霊にあったときの対処法みたいだな(笑))
とはいえ今はネットもあるし、ノイズがひどそうですよね。

デジタルデトックスの術を身に着けるのが、今後の社会を生きるのに必要な能力だなあと実感しています。

私ももう10年以上アニメーターやってますが、やりたいって言った時、応援してくれる人は一人もいませんでした。
とにかく、「やめたほうがいいよ」って言われました。
「なんで?」と聞くと決まって「だって、大変だって聞くし」と、無責任なことを言われて、会話をするたびに疲弊してました。
(たしかに最初からフリーの個人事業主でやらないといけない当時のアニメーターのシステムはとても不安定で将来不安になるものであるのは確かでしたが)

結果、今それで食べてて、念願の猫との暮らしをしてるので、そのまま突き進んでよかったんだなって思ってます。

私は今会社に所属してるので社員で仕事をしています。
リモートワークもできるし、猫の面倒も見れるし、親の介護も見れたし、コロナの影響を受けない仕事だったから、この仕事で良かったなあって思ってます。なんとボーナスも出るんですよ。産休制度、育休制度もちゃんとあります。(この業界だと珍しい)
良く知らずにイメージだけでアドバイスするのは絶対にやめよう…!(体験談)

自分の夢は自分でしっかり持って!よく知りもしない他の人に見せたり、預けたりしないでくださいね!

私は東京の片隅から応援してます!😄



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