「関連性が明らかになっていない」ということは、「関連性がない」ということではありません。8年前に起きたことは、今、進められていることと似ています。今こそ、8年前に起きたことを知る必要があるのではないでしょうか。
10月1日の議事録
2021年10月1日に、第69回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会が開催されました。その中で、子宮頸がんワクチンについても話し合われ、議事録も公開されています。
以下、一部を引用します。
その後、審議会にてHPVワクチン接種後に生じた多様な症状の病態と因果関係について評価が行われたことが説明され、その結果を次のように語っています。
「HPVワクチンの接種歴のない者においても、HPVワクチン接種後に報告されている症状と同様の多様な症状をする者が一定数存在した」と言っていますが、祖父江班による全国疫学調査の結果を見ると、「多様な症状」とまとめていることには問題があると思います。
以下、祖父江班による全国疫学調査より。
この調査では、頭痛や腹痛、めまいなどが接種歴なしの人でも多く出ていますが、光や音に対する過敏、全身の痛み、歩行障害、麻痺、脱力発作、記憶力の低下などは、接種歴がある人に圧倒的に多く出ています。それを「多様な症状」とまとめて、こんな結論を出しているのです。
「多様な症状」とは、都合のよい表現です。
10月1日の議事録に戻ります。
「明らかになっていない」と言っていますが、「関連がない」とは言っていません。
認定をして救済もしているとうことは、関連が否定できないからでしょう。けれども、「認定」しても、「救済」しても、心身をもとの状態に戻せているわけではありません。今も、様々な症状で苦しんでいる方たちがいます。それにも関わらず、接種を促す積極的勧奨が再開されようとしているのです。
審議会の参考資料
被害者の声
「HPVワクチン薬害訴訟全国弁護団」のサイトには、10月1日の審議会をオンラインで傍聴した各地の被害者の声が掲載されています。
https://sadd02d49008ac59f.jimcontent.com/download/version/1633390601/module/8095944954/name/211003-02%20kaiken-shousai.pdf
上記のサイトには、他にも被害者の方たちの声が掲載されています。接種するか決める前に、ぜひ声に耳を傾けてください。多くの人が関心を持つことが、本当の意味で国が「寄り添った支援」に力を入れることにもつながるのではないでしょうか。
過去から学び、未来を知る
過去には他にも、様々な薬害訴訟が起きています。それらの被害者がどのような道を歩むことになったか知ることは、これから起きることを知ることにつながるはずです。
最近はTwitterでも、新型コロナワクチン接種後に「副反応コールセンターに問い合わせしても、たらい回しにされるだけ」「受診しても治療も何もしてもらえない」「因果関係が認められないので、医療費等の救済もない」などのツイートが増えたように思います。これは、「HPVワクチン薬害訴訟全国弁護団」のサイトにあった被害者の方たちの声と同じです。
新型コロナワクチンでも、すでに同じようなことが起きているのです。
新型コロナワクチンの3回目、子どもたちへの接種を決める前に、過去から学ぶ必要があるのではないでしょうか。今、このタイミングで子宮頸がんワクチンの勧奨が再開されようとしていることのウラ側には、「過去から学んで、これ以上苦しむ人を増やさないで!」という言葉が隠れているように思えます。