文徒ジャーナルvol.6

Index------------------------------------------------------
1)日之出出版に通販サイトを運営する資格はない!
2)デジタル改革相・平井卓也の「暴言」が朝日砲にスクープされた!
3)讀賣新聞「パワハラ」告発をめぐって喧々囂々
4)最近書店閉店事情
5)ワニ大臣に文春砲は容赦なし!
6)毎日新聞も朝日につづいて値上げ!さよなら新聞の引き金か?
7)今日の東京オリンピック
 7−1)開催をめぐって政治VS医学の綱引 6.14
 7−2)蓮實重彦節が炸裂 6.15
 7−3)G7首脳が東京オリパラ開催を支持! 6.16
 7−4)東京五輪は長野五輪の嫡子だった 6.17
 7−5)歴史に残るか「安心安全」のお題目 6.18
----------------------------------------2021.6.14-6.18 Shuppanjin


1)日之出出版に通販サイトを運営する資格はない!

「Security NEXT」は6月10日付で「日之出出版の通販サイト2サイトが不正アクセス被害 - 指摘は約1年前」を公開している。
《雑誌「Safari」の公式通販サイト「Safari Lounge」では、システム上に脆弱性があり、2020年1月9日から2020年5月29日までに同サイトで入力されたクレジットカード情報4544件が流出し、不正に利用された可能性がある。
さらに同社が運営する「日之出出版公式ストア」においても不正アクセスが判明した。2020年4月22日から同年6月4日までに利用されたクレジットカード情報1403件を対象としており、いずれもクレジットカードの名義、番号、有効期限、セキュリティコードを窃取されたおそれがある》
https://www.security-next.com/127040
日之出出版は6月10日付で「『Safari Lounge』への不正アクセス事象に関するお知らせ」を発表している。「不正アクセス事象」の経緯については次のように説明している。
《2020年5月27日、クレジットカード会社より、弊社が契約する決済代行会社を通じて弊社オンラインショップにてクレジットカード決済を利用したお客様のカード情報が漏えいしている可能性があると指摘を受け、当該サイト内のクレジットカードトークン決済システムを2020年5月27日に停止いたしました。また、2020年5月28日に情報漏えいの事実確認のため、第三者機関に対してフォレンジック調査を依頼し、調査を開始いたしました。
2020年7月17日、第三者機関による調査が完了し最終報告書を受領いたしました。調査の結果、弊社システムの一部の脆弱性をついたことによる不正アクセスを示す形跡が認められました。そのため、所轄警察署である中央警察署の指導に基づきクレジットカード会社等と協議を重ねた結果、同期間に弊社オンラインショップを利用されたお客様に注意を喚起しその利益を保護すべく、公表を実施することといたしました。》
しかし、何故、公表がここまで遅れたのであろうか。その理由は次のように述べている。
《2020年5月28日当該サイトからカード情報が漏えいしている可能性がある旨指摘を受けた時点から今回の案内に至るまで、時間を要しましたことを深くお詫び申し上げます。
本来であれば疑いが生じた時点でお客様にご連絡し、注意を喚起するとともにお詫び申し上げるべきでしたが、不確定な情報の公開はいたずらに混乱を招くため、お客様へのご迷惑を最小限に食い止められる対応準備を整えた上での告知が不可欠であると判断し、発表はカード会社と協議を重ねその連携を整えてから行うことにいたしました。今回の発表までお時間をいただきましたこと、重ねてお詫び申し上げます。》
https://safarilounge.jp/news/1021/
こちらは同じ6月10日付の「日之出出版公式ストア」不正アクセスに関する「お知らせ」である。不正アクセスは「Safari Lounge」だけではないからだ。。
《2020年5月27日、クレジットカード会社より、弊社が契約する決済代行会社を通じて弊社オンラインショップにてクレジットカード決済を利用したお客様のカード情報が漏えいしている可能性があると指摘を受け、当該サイト内のクレジットカードトークン決済システムを2020年5月27日に停止いたしました。また、2020年5月28日に情報漏えいの事実確認のため、第三者機関に対してフォレンジック調査を依頼し、調査を開始いたしました。
 2020年7月17日、第三者機関による調査が完了し最終報告書を受領いたしました。調査の結果、弊社システムの一部の脆弱性をついたことによる不正アクセスを示す形跡が認められました。そのため、所轄警察署である中央警察署の指導に基づきクレジットカード会社等と協議を重ねた結果、同期間に弊社オンラインショップを利用されたお客様に注意を喚起しその利益を保護すべく、公表を実施することといたしました。》
https://hinode-publishing.jp/info/store_info2105.php
不正アクセスの疑いが生じた時点で情報流出した顧客に連絡を取るのが当然のことだろう。それができなかったのは、日之出出版に問題に即応する能力が著しく欠如していたからなのではないのだろうか。
サーバーがよく落ちることで知られていたようである。そもそも脆弱なシステムもって、それを承知で運営して来たのではないかとさえ疑いたくなる。いずれにしても、企業として、あまりに不誠実であると言わねばなるまい。この程度の力量しか持ちえない企業はECに手を出してはならないはずだ。
ツイッターには次のような投稿がなされていた。
《日之出出版の不正アクセス情報漏洩、実際にけっこう被害出てるんだね。クレジット決済にしてなくてよかった…。本当によくサーバー落ちてるからシステム脆弱もでしょうね!だけどサバ落ちを煽り文句に使うのはやめたほうがいいと思う》
https://twitter.com/nyamooos/status/1402835905744826368
《まって、1年前にクレカ不正利用されたんだけど、日之出出版の不正アクセスだったの、、、?今更メール来たんだけど、そういうこと、、、?え、1年前の話だが??????
しかも電話履歴調べたらちょうど一年前の今日で震えた、、は???
定期購読切れたから再開させようと思ったけどちょっと怖いな》
https://twitter.com/xmeegrx9/status/1402822087681613824
《日之出出版の不正アクセス、1年以上前のことを今更言われても……?って感じなんですけどそういえば1年前ちょうどこの時期くらいに不正利用されてカード取り替えたんですけど 絶対それじゃん カード会社が止めてくれたから良かったけど1年以上経って今更言ってくるの責任逃れもいいところすぎ》
https://twitter.com/aksg_8/status/1402801268444131334
《日之出出版さんこれ完全にあかんやつですやん。悪用目的の不正アクセスでクレジットカードの情報を抜かれて使用被害が出てるので単なる個人情報漏洩ですらない。ECサイトを保持してる企業としては最悪の事例ですよね。よくサーバー落ちてるけど脆弱なのかな無関係かもだけど。》
https://twitter.com/kakorukatkv/status/1402832538561695746
《このネット社会である種不正アクセスを防ぐって結構難しくなりつつある(それもどうかと思うが)けどその時に何が大切かって迅速で真摯な対応じゃない?危機管理!企業でしょ?顧客に迅速な対応するくらいしよう?日之出出版の保身か知らんがそれらしい理由並べて1年後に謝罪じゃ責任逃れもいいとこよ?》
https://twitter.com/mum_is2/status/1402835971880591360
当然、経営者は責任を取るべきではないのか。代表取締役は西山哲太郎。こんな為体では花登筺が泣いている。

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