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ほどよく食べる。

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四六時中食べもののことばかりを考えている私の食エッセイ。食にまつわる体験をつづります。日々の食事が日々を彩り、人生の軌跡となる。
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2020年7月の記事一覧

残せない魚の皮、断捨離できないわたし

残せない魚の皮、断捨離できないわたし

生まれ育った環境ってこわいな、と思うことの一つに、「鮭の皮が食べられることを知らなかった」ことがある。

我が家では鮭の皮を食べる文化がなくて、いつも残していた。

しかしあるとき幕の内弁当を食べていたら、友達が
「え、鮭の皮食べないの? ちょうだい!」
と皮だけをおいしそうにむしゃむしゃするのを見て、かなり衝撃を受けた。その時は正直、なんて野蛮なんだこの子は……と思ってしまった。

でも、他人の

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食べること。楽しいけど、難しい。

今となっては食べることにしか興味のない私だけれど、昔は給食の時間が嫌いだった。

なぜか緊張してしまって、食べ物が喉を通らなかった。

学校の給食は残さず食べることが美とされていたから、それがプレッシャーになっていたのかもしれない。
毎日「残していいですか」というものだから、先生もだんだん呆れ顔になってくる。
仕方ないから、私の給食は毎日ベランダに放られ、鳥の餌になっていた。

お腹がいっぱいなわ

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ラーメンよりも、イケメンよりも、私はつけ麺。

ラーメンよりも、イケメンよりも、私はつけ麺。

ラーメン、つけ麺、僕イケメン。
この3つが目の前にあって、「どれか一つだけ選んでいいよ」と言われたら、私は迷わずつけ麺に手を伸ばすだろう。

ラーメンよりも、イケメンよりも、つけ麺。
もちもちとした歯ごたえのある太麺を、好みの量だけスープに浸して食べる。
太い麺を見ただけで、細い麺の10倍はテンションがあがる。

中華そば「うゑず」の味玉つけ麺

一口目。
何もつけずにそのまま食べて、麺の味を堪能

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