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人物撮影でのカメラ位置。カメラの高さについて。

カメラの高さ

毎年、春になると内線400番がなります。
『北川君、会長室へ来なさい』

そこで会長から命令が下ります。

『あんなぁ北川君。新入社員の子に必ずカメラの高さは胸の位置と教しえなさい』

ここ数年、社員研修の用命を受け必ず言われることの一つです。

被写体が1番美しく写るように撮るにはカメラの高さは重要。特に女性のあごや鼻の下など目立つように写すな。

『ファインダーを覗いてからカメラ位置を動かすようなことは絶対あかん。顔を動かして目視した所にカメラを持ってきなさい』

社員研修を請負って5年くらいした頃、

『あんなぁ北川君。何でカメラ位置が重要かわかるか?』

え!?質問?
会長からの質問への答えでミステイクするとなかなか取返しがつきません。

被写体を美しく撮るにはカメラ位置で良し悪しが変わる旨を答えた後、

『あんなぁ北川君。人の顔の骨格はみんな違うやろ。あごの大きさ、角度、脂肪の付き方、瞳の大きさや鼻の高さ形、違うやろ。

被写体のその違いを見極めて1番美しく写る高さを決めなあかんのや。

また笑顔で顔の形が変わるやろ。
笑い過ぎたら瞳の表情は良くない。もちろん無表情はあかん。微笑みが1番形がええんや。

だから、カメラマンは会話から微笑みを引きだして撮影せなあかんのや』

カメラの高さは胸の位置。

細かく言い出すとカメラの高さだけで1時間かかりますので、他の内容を伝える都合上研修ではこれだけ言っています。

会長からの教えは他にもありますので
ちょっとずつ発信していきます。

今年は内線が鳴りませんでした。

オンライン配信だったからだと思いますが、
やはり対面で表情や呼吸や眼差しなどを感じて伝える事にも意義があるように思います。

『ちょっと会長室へ来なさい』
を社員の皆が体験出来れば良いんだけれど。


terukazu

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