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いざ鎌倉へ 日蓮聖人立像のみ入れ

※文化時報2020年8月5日号の掲載記事です

 日蓮宗は、宗祖日蓮聖人が鎌倉で行った辻説法にちなむ布教拠点に安置するため、日蓮聖人立像ののみ入れ式を7月29日、総本山身延山久遠寺(内野日総法主、山梨県身延町)の本堂で行った。導師は持田日勇総務が務め、内野法主や中川法政宗務総長と宗内の関係者が参列した。

 日蓮聖人立像は身延山のクスノキを用いた一木造りで像高1・8㍍。のみ跡を残し、淡彩色で仕上げる。柳本伊左雄身延山大学特任教授が率いる制作集団「彫玄」が手掛け、来年9月までに完成させる予定。

 日蓮宗は鎌倉布教拠点について来年11月の落慶を目指す。信徒・未信徒を問わず、広く法華経や日蓮聖人の教えを伝える。日蓮聖人立像は六角堂内に奉安し、現代の辻説法の場として活用する。

 持田総務は「ラジオもテレビもインターネットもなかった鎌倉時代、宗祖は辻に立ち、自らの声で直接、法華経の教えを訴えた。昨今はさまざまな行事で中止や延期が続いているが、コロナ禍の困難に負けることなく、自らの役目を果たすことの大切さを宗祖に学びたい」と話した。

 中川宗務総長は「尊像は、法華経の聖地・身延山の空気と山々にこだまするお題目で育った聖木で作られる。参拝者は若き日の宗祖から説法を享受する感覚を得られると期待している」と力を込めた。

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