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わが家の猫生活【番外編*その7/クロちゃんとの再会】

第6波が来れば、また年末年始は帰省できない可能性があることから、今のうちにということで、週末に帰省した。


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墓参りの他に目当てと言えば、わが家の墓守になりつつある地域猫・クロちゃんである。週に1度墓参りと掃除に行く家族に電話しては、「最近クロちゃんに会った?」と尋ねるのが恒例になっている。「ふくよかで元気」「ビビりなおらず」「午前中の早い時間にしか会えない」と毎度お馴染みのことばかりなのだが、近況を電話で聞くだけでも幸せな気分になる。恐るべし、猫さまパワーなのだった。

帰省した翌日、早起きして家族で墓参りに行った。もうお寺さんに朝ごはんをもらっただろうか。ごはんをもらってしばらくは、お堂の近くをウロウロ散歩し、飽きてくると行きつけ(?)の家や茶畑へ遊びに行ってしまうのがクロちゃんの習慣だ。

「クロちゃーーん!」

姉が呼ぶと、近くでミャーーーンと鳴く声がした。いたーーー!  お堂の方からノッソリと歩いてくる。

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「クロちゃん元気だった? クロちゃーーん」と呼びかけると、足元でスリスリ。マッサージをしてくれと言わんばかりにごろんと横になって待っている。姉がいつものように首周りと耳の後ろを揉んでやると、気持ち良さそうに今度は腹をみせる。

抱っこを試みると、相変わらずビビりなので多少嫌そうな顔をするけれど逃げもせず、じーっとしている。ちょっとムッとした顔になってる(笑)。

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先日家族が訪れた際には、クロちゃんが駆け寄ってくる途中、前の道を通っていたトラックがクラクションを鳴らしたため、ビビりまくって反対方向へ一目散に逃げていったという。しばらく茂みに隠れて様子を伺い、ようやく出てきたそうだ。ふくよかなので、隠れたつもりでも丸見えだったらしいが。

お寺さんから、朝晩もらうごはん以外にもどこかでおよばれするのは変わらないようで、1年前と同じく毛並みもいい。クロちゃんはお堂の裏の家にいつも寄っていたが、この1年の間に家人は居なくなり(「私も姥捨山に行くことになった」と、母に連絡があったとのこと)、空き家になった。クロちゃんの寄る家が一軒なくなってしまった。

まあでも、一匹狼の地域猫を案ずるお寺さんがごはんも寝床も用意しているため、今のところうまく暮らせているようだ。うちが飼えたらいいのだが飼えないので、ときどきこうして互いの生存を確認する。この日もわが家の墓までついてきて、じっと待っていた。

私たちの墓参りを見届けると、お堂のそばにある大きな金木犀の下で、ごろんごろんと横になり、遊ぼう、遊ぼうの合図。すっかり散った花の残骸にまみれてもおかまいなしで、ごろんごろん。静かな山あいで、人間3人と猫さま1匹でわーわー言いながら遊んだ。クロちゃん、今日もお疲れさん。

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最後は草むらに寝ころびながら、お見送りしてもらった。寝てただけだけど。

年末年始も会えたらいいね、クロちゃん。もし帰省できたら、また遊びに来るよ。健やかに暮らしてください。

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これはおまけ写真。わが家はカボス県の唐揚げ天国なので。唐揚げは、店で買う食べものです(笑)。1年ぶりに、行きつけの唐揚げ屋さんで骨付きを買ってきて食卓へ。大満足!

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*番外編シリーズはこちら*



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