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今期ドラマの感想あれこれ。

この夏は、ずいぶんたくさんのドラマを視聴し続けている。日曜劇場だけでもハラハラドキドキ心臓バクバクなのに、他にもそんなドラマが多くてたいへんだ。

(以下、ドラマの内容を含みます)


木曜日深夜はサスペンス『彼女たちの犯罪』

例えば木曜日の『ハヤブサ消防団』と『彼女たちの犯罪』。前者は、田舎に移り住んだ推理作家が巻き込まれる田園ミステリー、後者は1人の男を巡る因縁から始まる心理サスペンス。

ミステリーながらも、『ハヤブサ消防団』にはコミカルなシーンがよく入る。先週は消防団が町のPRドラマに出演することになり、素人演技を披露。演じているのは名優ばかりなのに、漂う素人感は「さすが」としか言いようがない。

だが深夜の『彼女たちの犯罪』には、そんな笑えるシーンは一切なし。不倫夫、サレ妻、愛人、子づくりへのプレッシャーが酷い義母など、ドロドロ昼ドラ要素が満載だ。好みが分かれるところだけれど、かなり面白い。

主人公は、仕事でつまずき、結婚にも焦るアパレル会社勤務の日村繭美(深川麻衣さん)、医者一家に嫁ぎ、家政婦のような日々を生きる神野由香里(前田敦子さん)、何やら悩みを抱えている新人刑事の熊沢理子(石井杏奈さん)の3人。ハイスペック医師である由香里の夫(毎熊さんです!)を巡ってさまざまな出来事が起こるのだが、これ以上は言えない……。

彼女たちの共通点。それは「普通の幸せを渇望している」こと。初回から驚く展開で、いつも次回が気になって仕方ない。

ちなみに理子の先輩刑事は、今期も登場、野間口徹さんが演じている。ごく普通の刑事に見えるが、徐々にデキる刑事であることが分かってくる。「これって、最後にはかなり野間口さんの存在が重要になるのでは!?」と思わせる役どころである。

今なら第1話~3話、最新話がTVerで視聴できる。

金曜日もハラハラ!『警部補 ダイマジン』

ドキドキするといえば、金曜日の『警部補 ダイマジン』も然り。原作は『クロコーチ』と同じ作者。同じ世界線なのか、あの清家が相関図に名を連ねている。監督のひとりは三池崇史監督だ。

私の目当ては、主人公・台場陣警部補(生田斗真さん)を奴隷のように扱う平安才門警視正。シュッとしたクールな向井理さん見たさに、視聴している。

正義感の強い台場が初回でいきなり大物を殺しちゃうのだが、その後も矢柴俊博さん演じる工作員の市川とバトルを展開。昨年の大河では、しぶとく生き長らえる平知康を演じた矢柴さん。今回も殺られそうで殺られない。しかも今回は、あなた別班? もしかして善児の生まれ変わり? ってぐらい恐ろしい殺し屋である。

毎回、誰かが殺されたり襲われたり。こちらのドラマも、誰を信じていいかさっぱり分からない。裏切り物がいるはずだ。残念ながら、この現場に野間口さんはいない。

島の景色と子どもたちに癒される『ばらかもん』

そんな心臓バクバクドラマ視聴の合間に、ほのぼのと観ていられるのが『ばらかもん』。

杉野遥亮さんが、高名な書道家の跡継ぎでプライドの高い若き書道家・半田清舟を演じている。もてはやされてきた彼の書に対し、ある席で書道界の重鎮・八神(田中泯さん)は「実につまらない書だ」と言い放つ。

これをきっかけに、清舟はこれまでにない作品を書こうと五島へ。戸惑いながらも島の人々とふれ合ううちに、見える景色や考え方に変化が起きる。特に島の子どもたちとの交流が及ぼした影響は大きく、次第に書の楽しさや自分の感情を書で表すことの喜びを得ていく。

最初は本当に青くさく、プライドの高さが鼻につく青年だった。それが、東京に戻ればはやく島の子どもたちに会いたいと思うように。人はそんなにすぐには変われない。けれど昔から友達はほぼおらず、常に美しい書を目指していただけの清舟にとって、島での暮らしは大きな翼を与えてくれたのだと思う。

主人公が田舎に移住する設定は『ハヤブサ消防団』とかぶりまくっているのだが、ストーリーは全く異なる。また『ばらかもん』では子どもたちが大活躍。特に、なるちゃん! 最新回は、田中みな実さんの演技にも泣かされた。水曜日の夜には、テレビの前でやさしい風が吹く。

最近始まった恋愛コメディー『やわ男とカタ子』

最後に、わが家は映らないので配信で追っているテレ東さんの『やわ男とカタ子』。

自分の性に悩みながら、ズバズバと物申すキャラの弁護士・小柳邦夫と、地味で自己肯定感が恐ろしく低い片桐藤子が繰り広げる恋愛コメディー。主人公の小柳を三浦翔平さん、藤子を松井玲奈さんが演じている。

三浦翔平さんは『あのときキスしておけば』の高見沢が独特で最高だったけど、こちらも独特。一方の松井さんも、オーラを消して演じており、ネガティブ思考な私がイライラするほどガッチガチにネガティブな藤子が見られる。アラサーはいろいろあるのか。悩みは尽きないのだなあと、遠い目。「オネエ」「喪女」ということばには、うーんなんかちょっと思うところはあるけど、まあみくりさんの叔母さま、ゆりちゃん気分でのんびり視聴中。


以上、長々と夏ドラマあれこれでした!


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