文(あや) 詩を中心に 書く人

文(あや) 詩を中心に 書く人

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はじめまして。 趣味というか生きる術で15年書いてきた作品を発表する場所を求めてnoteに辿り着きました。 以前、poemaというブログをやっていたこともあります。筆者は同一人物です。 noteには詩やエッセイを中心に、書きたいことをただつらつらと残していきます。 どんな形であれ、表現者として在りたい。 そんな気持ちがいつも私を突き動かします。 「ことばにする、こころが泣きやむまで」 これが以前のブログのテーマでした。 と言っても、当時17才の私はテーマなど真剣に

    • 母へ

      私から何もかもを奪ったのは あなただけど 私をこの世に産んだのは あなたしかいない あなたの手を振り払って 大人になろうとしたけど あなたの手に触れる時だけ 子どもでいられた 私に寂しさを与えたのは いつもあなただったけど 私を初めて抱きしめたのも 確かにあなただった 私にこんな詩を書かせるのは あなただけど 私にこんな名前をつけたのも あなただったから 私はあなたを 一生恨むだろうけど 私はあなたを 一生愛してもいるだろう

      • Happy Birthday

        あと何回 私はあなたへの祝福を 胸に秘めるのでしょうか 素直に表現しない私を あなたは恨んでいますか 私のことが憎いですか あなたは今でも気付いていないでしょう 言えない「おめでとう」が 毎年 私を苦しめていました 幼い私 中途半端な私 成長した私のすべてを あなたは知らない だから あなたが憎かった 側にいてほしいときに いないあなたは悪者だった だから 素直になる機能が私のだけ壊れた つながる血をたどって まだ笑顔のある頃のあなたに会えるなら

        • 「私の夢」

          夢を笑ったいつの日か 涙も覚えたあの日から 人の声がよく聞こえる 人の顔がよく見える うろつていた夢は もうそこまで 泣くには早すぎるし 笑うにはなんて今更 高鳴る鼓動を無視できない こんな想いに暮れた日が何よりのしるし 飛んで叫んで 上がった心臓にまだダメだと叱りつけ その繰り返し もがいて やっとわかった 人肌 一人じゃ生まれなかったのに それしか知らなかったから 遥か遠く 足取り重く 嘘で固めた「私の夢」 知らない人の 見えない夢に な

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          湿らせる

          打つようにこの雨は 川を 窓を 春を湿らせる あなたと見たなんでもないこと あなたと見たらなんてことなかったこと あなたと見たからなんでもできたこと 紡ぐようにこの雨は 川を 窓を 春を湿らせる 曇り空に夢を嘆いて 青空に芯を食らう 語る横顔が美しかった 脈打つようにその言葉は 声を 鼓膜を 私を湿らせる 日常に孕む恐れも 地団駄を踏むような月曜も あなたといたら あなたといたから あなたとだったら 流れるようにこの雨は 川を 窓を 春を湿らせる あ

          湿らせる

          見せたことない顔で

          消えてしまえるなら そうしたい 泣きながらあなたを思った どんな顔して泣いてると思うの 支配されて 閉じ込められて 息もできなくなればいい 泣きながらあなたを葬った どんな顔して生きていくつもりなの これから どんな顔して私を忘れていくの これから 潔白だった 鐘の音も聞いた 優しい眠りについた もうまるで嘘みたいだ あなたの隣にいた私 どんな顔してたと思うの それでも幸せだったんだよ 触れられないこと それでも信じるしかないこと 私のわずかな未来

          見せたことない顔で

          見たことない顔で

          いつか嘘だよと言ってくれると思って ここ最近やけに雑になったそれも黙って受け取っていたし 泳ぎっぱなしだった目線の先もずっと追いかけていた なのによりによって お前は優しすぎるとかそんな言葉で あぁ 私の嫉妬は 本物になってしまうんだ よりによって見たことのない顔で あぁ そんなこと言うんだ

          見たことない顔で

          それじゃない

          きみのこどくをあいしていた きみのふこうにひかれていた ぼくをみてわらうきみは あまりすきじゃなかった ぼくをみてなくきみだけを まもりたかった そばにいてほしいのは ちからづよいきみじゃなくて いまにもこわれそうだった あのひのかわいいきみ きみはあれから どんどん つよくなった

          それじゃない

          いつも通り

          どうせ食べきれないんだから それはやめときなよ って いつものふたりの いつもの調子で笑ってた どうせこれでしょって 要るも要らないも決まってて いつものふたりの いつもの調子で過ごした昼下がり 目に映るもの全てを口に出して なんでもない話を続けるふたり そんなことが楽しくて仕方なかった そんなことだけで良かったいつものふたり いつも通り 何も変わらない ふたり 見慣れた顔で んって差し出された合図を受け取って いつも通り またねって言うから いつも通り

          いつも通り

          あなたなんか

          あなたがくれた言葉 すべて記憶できたなら 頭でも腕でも目でもどこでも しまっておける場所があったなら あのときこう言ったよね? って取り出せる引き出しが 私のどこかにあったなら 波の立たない真っ青な日にも ふたり眉を下げることなく いつまでもいつまでも 甘くてしょっぱい異常な脳みそで いつまでもいつまでも 甘くて苦い大事なもの分け合えたのに あのとき言ったよね? 今さら 優しさなんて ただの毒だよ 悪者にもなれないあなたなんか あなたなんか

          あなたなんか

          間隔

          きみとわたしの間 ことばとことばの間 色で言うなら 白や黒 目に見えないものが生まれる間 ここに想いが ここに真実が ある気がして 浮き彫りになるまで削いで剥がして 歪になった 目に見えてたもの すでにあったはずの想いを すでにあったはずの真実を ねじ曲げていたのは 間隔にこだわる わたしだったかな

          歪み

          正しさを求めすぎて歪んでた 君からもらったそれ別にそうでもなかった 遅かれ早かれ終わってた 馬鹿にしないでよ みっともない 泣かないでよ 勿体ない 認めるからもう手を離してよ 私は正しくなかった それでも前だけは見てた 遅かれ早かれ駄目になってた 怖かったんだよ みっともなくて 消せなかったんだよ 勿体なくて わかったからもう放っておいてよ 静かに泣かせて 見ないで もう 誰も引き止めないで 歪みの中で見つけた真っ直ぐ差す光まで そんな黒い手で隠さないで あれは私のも

          星に快楽を

          むだなことなどなにもない かなしみすらもうけいれる えにかいたようなほしぞらは にどとみれなくなったけど きっとあのひのふたりは てのとどくかいらくを よぞらにばかりもとめていた

          星に快楽を

          好きだった人たち

          いくら優しい時間を分け合っても 寂しい時間は私だけがいつも多かったような ここを握り潰すように ギリギリまで膨らませて破裂させるように どうしてそんな痛いことばっかり それでも 好きだったの 本当に 好きだったの? 本当に? 同じ場所で 同じ光を眺め 同じ鈴の音に耳を澄まし 同じ温もりを抱いてるはずなのに 私が見ていたものと あなたが見ていたものは まるで違う ずっと悲しい 交わらない 続かない 鼓動に ずっと怯えている それでも 好きだったの そうし

          好きだった人たち

          エースオブソード

          幸せになろうね って言いたかった 明け方 苦し紛れ 渇いた声 見飽きた 言い逃れ 優しい嘘 聞こえないふり 聞こえないふり 潮が引くときはあまりにも一瞬 知りたくなかったけど もう 知ってるから 終わらせてきた いつも光る何かがあると知って 終わらせてきた いつでも愛せるともう知っていて 終わらせてきた もう大丈夫だと 知ったから 見下ろせば涙の水溜まりでも そこに映るは 差し込む明日の輝き もう知ってるから もう大丈夫だから もう終わりにす

          エースオブソード

          肌色の日々

          柔く浮かぶ あの桃色の空 今 私は誰を思い浮かべた? 寂しい もっと欲しい そう言いかけてやめた いくつもの時 もうこれ以上のことが起きないように 願う 願う 願う 愛されたかった って言えたら良かった? 苦し紛れ 浮かぶ あの肌色の日々

          肌色の日々