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モロッコ巡行記①@シェフシャウエン

目に映る全ての景色に興味が湧いた話を一つ。

久方振りの投稿で且つ神社仏閣から話題が逸れてしまいますが……
ドバイを経由し、空路でおよそ丸一日、モロッコに赴きました。
初めてアフリカ大陸の地を踏み、胸が高鳴ります。

ドライバーさんと合流し、ムハンマド5世国際空港から伸びる高速道路をひたすら北へ。カサブランカ、ラバトは大都市なだけあって、近郊にどんどん新しい住居が絶賛建設中でした。田舎に行けば行くほど古い空き家が目立ち、日本と同じく、過疎化が進んでいるようです。高速からでも大西洋を垣間見ることができました。

旧フランス領のため、モロッコの道路は右側通行。標識には地名が、青看板に白文字で、英語のほか公用語であるアラビア語とベルベル語が書かれています。ベルベル語はモロッコの先住民族の言語。どこかギリシア文字を思わせる独特のフォルムをしています。車のナンバーには、日本のように地名がそのまま書かれているのではなく、15=フェス、59=ケニトラ、といったように番号化されていました。

高速を降り、下道に入ると、信号がほぼない。その分、警察がところどころに待ち構えており、スピードを計測したり行き先を尋ねたりしていました。この「チェックポイント」を通過してきた車は、反対車線の車に対し、ヘッドライトを点灯させ注意喚起してくれるのでした。

車窓に映る植生もまた興味深い。「アフリカ」と聞いてまず思い浮かべるのは、木々の生えない赤い大地。もちろんそのようなエリアも存在するのですが、総体的に見ると非常に肥沃な土地です。デーツ、サトウキビ(砂糖)、ひまわり、オレンジ、小麦、オリーブ、アーモンド、もも、ひよこ豆、その他ありとあらゆる野菜……特に砂糖は一切輸入していないそうです。オリーブはここ2年不作だったそうですが、この旅で5年分くらいは摂取したかと思います。

白い外壁に緑色のドアや窓(白と緑は、イスラムで平和を象徴するカラーリング)の家が連なるウェザーンを抜け、シェフシャウエンはリーフ山脈の奥深くにあります。空港から約5時間かかりました。言わずと知れた「インスタ映え」なブルーの街。ちょうど市が開かれる木曜日だったこともあり、本当にラマダン中か?と疑うほどの賑わいぶり。自然に囲まれた、のどかで美しい、御伽の国のようでした。

アラビア語で「アイン」は、「目」と「泉」を表すそうです。目に映る全てのものに、興味という名の泉が湧いてきます。

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