七夕の古書とトム・クルーズ抄
今年も七夕古書入札会が開かれる。
先週、目録がWEBにアップされて見ていたが、個人的に欲しいものは無し。
結構楽しみにしてたんだけどなぁ……。また、昨年くらいから最低落札価格の表記が無くなったので、面白みが減っている。
ちなみに最低入札価格は本だと50,000円〜である。
気になるのはウマル・ハイヤームの『ルバイヤート』のロンドンの限定750部のものだ。
『ルバイヤート』はウマル・ハイヤームの詩集で、ウマル・ハイヤーム11世紀〜12世紀はペルシャの詩人であり、大天才である。
『ルバイヤート』には酒姫なるものがよく出てくる。これは美少年のことで、お酌をする、夜の相手をする、そういう同性愛的な存在である。衆道、の世界は奥が深い。イスラム圏の少年愛文献の一つとしても、読める詩が多数あるのだ。
これは別の古書店でも10万円前後で出ているので、6万〜12万円前後だろうか。
さて、いつかは自分の1冊、わが1本を、私もものしたいものだが、なかなか叶わない。
私は常にハンターハンターであり、冒険の途中なのだ。欲しい本を幾つもあるが、本当に欲しい本、と、いうものは、なかなか手に入らないものなのだ。
然し、世の中には本当にたくさんの本があるなぁ、と目録を見ながら思う。
他にも資料系を見ていると、まぁ、様々なものがあるが、セル画などは、ジブリは鬼のように高価になるものもあるので、最早、絵画以上に絵画だな、と思われる。高いもの何百万とか何千万円とするから。
それから、自筆物では川端康成の『眠れる美女』の草稿も気になるが、まぁ、これはメチャクチャに高いと思われる。普通に100万円以上になるだろう。
この古書展は一般人でも入れる日がある。そして、事前に物の状態などを下見して、懇意にしている古書店の方に代理入札して頂くのだ。札は4枚まで。下いくらから上限いくらまで、
例えば下札50,000円、次に60,000円、次に70,000円、最後100,000円、みたいに。
そこにヒゲとして+50円をつけて、100,050円でギリギリの勝負に勝つ、みたいな。
私はまぁ素人なので、このギリギリの攻防はわからないので、専門家のアドバイスを大変参考にさせて頂いているが、西村賢太などは絶対に欲しい本、師である藤澤清造の肉筆類などは、キチガイ札とも言える、誰も勝てない価格を書き込むなどと自作でネタにしていた。
絶対に欲しい、でも、なるべく安く手に入れたい、と、いうのは、まぁ、人間の心情であるから。
そして、この、絶対に欲しい、でも、なるべく安く手に入れたい、という言葉に、私は、2001年頃に放映されていたLUXのCMを思い出した。そう、ペネロペ・クルスのCMである。
以前もnoteで書いたのだが、私はこのCMの曲が好きで、LUXに曲名を問い合わせたところ、CMのために作られた曲で、CDなどはないんです〜、との御返事だった。
ペネロペ・クルス、と、いえば、今週公開される、アダム・ドライバー主演、マイケル・マン監督の『フェラーリ』。
そう、マイケル・マン。私は『コラテラル』が好きである。『コラテラル・ダメージ』ではなく、『コラテラル』。
『コラテラル』はジェイミー・フォックス演じるNYのタクシードライバーが街を流していると、トム・クルーズ扮する殺し屋を乗せてしまい、彼の仕事を不本意に手伝いながらも延々と説教をされる説教映画である。
近年、トム・クルーズの評判は高くなっているが、個人的には90年代終わりから00年代中盤までのトムクルが最高であり、トム・クルーズは00年代後半から暫くネタキャラ扱いされていたので（特にペネロペとのせいで）『トップガン・マーヴェリック』でここまで再ピークが来るとは思わなかった。
然し、『アイズ・ワイド・シャット』、『バニラ・スカイ』、『マイノリティ・リポート』、『MI3』、『宇宙戦争』、やはり、この頃のトム・クルーズはいい映画が多い。
特に、私はあのキューブリックの遺作であり珍作である『アイズ・ワイド・シャット』が大好きである。めちゃくちゃ叩かれていたりもするが、美しく妖しい映像美といい、最高ではないか？
私生活ではニコール・キッドマンからのペネロペ・クルスからのケイティ・ホームズとその遍歴やサイエントロジー関連、更には様々な奇行で一時、この人大丈夫か？と噂されていたが、今ではアドレナリンスタントジャンキー、やはり人生は航海であり、それぞれがこのグランドラインにおいて自らの航路を進めなければならない。
やはりベストアクトは『トロピック・サンダー』であろう。もしくは、『マグノリア』。
と、全く話が変わってしまったが、今週末、そう、明日7/5(金）、明後日7/6(土）は、一般の方でも入場出来るわけで、お暇な方はいかがだろうか？
7/7(日）に決戦の火蓋が切られるわけだ。
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