武術ケアの考え方
「武術」×「セルフケア」=武術ケア
皆さん こんにちは。
武術トレーナーのヨウです。
前回は武術視点のセルフケアについてお話しました。
今回は実際にケアをするときに
おさえるべきポイントをまとめてみます。
「武術トレーナーのセルフケア」
だと毎回長いので「武術ケア」としてみました(笑)。
武術トレーナー?なんじゃそりゃ?
という方はこちらをご覧ください。
1.上手くいかないチェックリスト
早速ですが武術ケアが
どれだけ皆さんのお役に立てるか
チェックしてみましょう。
いくつか出してみましたが、いかがでしょうか。
結論から言うと、
この中でついたチェックが【たった1つでも】お役に立ちます。
私がスポーツクラブでみてきたお客様、
パーソナルのクライアント様、
多くの方がお悩みを抱えていらっしゃいました。
痛みが取れない
柔軟性が上がらない
頑張ってるのに結果がでない
などなど。。。
先ほどのチェック項目、
実際に効果が出ていなかった方々の
特徴や失敗談、話してみたら○○だった
という勘違いをリストにしたものです。
そしてそういった不安や疑問に当たった時に
「何をどうしていいのか分からない」
という方がほとんどなのです。
なぜなら、それは
人の身体の本来の使い方が分からないから
なのです。
「正しい姿勢のポイント」は分かっても
日常生活でどうやってそれを体現するのか
またそれを判断する感覚を
どのようにトレーニングすればいいか分からないのです。
ケアの動画や治療院で痛みが減らせたあと
再発防止の為には身体を正しく使わないといけません。
具体的にはどうすればいいのでしょうか?
その為に、ケアと身体の使い方をセットにして
さらに効率よくケアをしようという考え方です。
武術ケアは身体のルールを覚えながら行う
実践向けセルフケアなのです。
2.武術ケアが役に立つこと
アウトプットと体系化を進めていますが
現段階で役に立つポイントは下記の通りです。
➡ 簡単ケア
筋膜の繋がりを使ったセルフケアとストレッチで
使い方の癖や疲労で固まってしまった筋肉を
早く、同時にケアできるようになります。
➡ 身体の使い方の仕組みが分かる
スポーツの時だけじゃない、
日常生活にも活きる身体の使い方が分かります。
まずは股関節。
筋肉ではなく骨で支えられる点が分かれば
片足立ちも重心の移動もスムーズになります。
駅の階段で腿がパンパンになることもなくなります(笑)。
➡ 武術的観点の実用性
武術は最小限の力で最大限の力を発揮させること。
その力を正しく伝えられるようにするのが目的です。
それは色々なものに活かすことができるのです。
基本として体のパーツ毎の使い方を
1つずつ覚えて組み合わせていくことで
目的の動作に有効な身体の使い方が
分かるようになっていきます。
もちろん、組み合わせられるようになるまでに
時間がかかりますが、例えバラバラだとしても
身体の為の知識として損はありません。
➡ 感覚トレーニング
これが最も個人差のあり難しいですが
・痛みの感覚 (いつ・どんな時・どんな痛み)
・ストレッチの感覚 (伸ばしている場所・伸ばし加減)
・ケアすべき場所を探す感覚 (つまり・引っかかり)
この3つが非常に大事です。
・怪我の予防
・不定愁訴の早期改善
・効率の良いパフォーマンスアップ
そしてこの全ての項目において鍵となる
大事な感覚なのです。
3.ホントに効果が出るの?
とはいったものの、
その効果が本当に出るのか、気になりますよね?
これからご紹介するケアの内容次第でもありますが
今までのアウトプットもかねているので
今回はこちらをご紹介させてください。
2017年 9月に頂いたセッションの感想です。
正直、過去一効果を体感して頂けたクライアント様だったかと思います。
お気付きですか?モンブラン登頂って。。。
標高4810.9m、ヨーロッパアルプスの最高峰の山ですよ。。。
聞いた僕が驚きました。
ジョギングで足が痛かった方ですよ?
女性で、しかも登山とありますが
トレイルランニングもされていて
男性と一緒に山を走ってらしたとか。。。
もうスゴイとしか言いようがない。。。
この方、じつは典型的な
「練習できないと不安だから痛くても動いてしまう」方でしたが
まずは痛みの原因である足の重心のかけ方、
捻挫癖のついている理由と改善ケア、
そして歩く走る登るに必要な股関節の使い方、
重心移動の武術トレーニングを一つ一つ
実践して下さり、見事目標を達成されたのです。
また、私は今までトレーナーとしてではなく
パフォーマーとしての活動を優先してきました。
怪我なく練習や舞台活動に専念できたのは
これからご紹介していく武術ケアと
武術トレーニングによるものです。
そして、今現在もこの武術の考え方は
私の学びとしてアップデートされ続けています。
30歳からアクロバットをはじめて10年。
40歳を超えてもなお、動き続けるだけでなく
パフォーマンスを上げていくことが
武術の可能性と、それを活用した
この「武術ケア」の証明にもなると信じています。
4.大まかな流れをイメージしましょう
というわけで、興味を持って下さった方には
さらにイメージをして頂きたいと思います。
下記の項目を繰り返して習熟度を上げていきます。
大まかな流れがこの5つの項目です。
1.確認の仕方
基本の「き」です。
大前提として ストレッチやケアの
Before&Afterを必ず確認するようにしましょう。
「どれだけのケアの量&時間で」
「どれくらい効果が上がったのか」
もしくは
「上手くいかなかったのか」
知ることです。
これを習慣にすることで
その日の身体のコンディションや疲労の具合など
自身の身体に対する感覚を養う
トレーニングの基礎となるのです。
怪我の予防にも関わる感覚なので
これを一番にお伝えしましたが
実はもっと大事な感覚のトレーニングにもなるんです。
先にお話した時短の効率ですが、
最速で「呼吸1つ」でも効果が出せるからです。
だから、
「もっと手抜きしていい」し
「もっと軽くしても緩む」のです。
そんな感覚のトレーニングしたことありますか?(笑)
そもそも、筋肉はさすって呼吸するだけでも緩みますからね。
だからこそ、今のうちに頭の片隅に置いておいてほしいのです。
頑張って痛みと戦っても結果がついてくるとは限らないから。
痛ければ効いていますか?違いますよね?
だったら、
早く楽にゆるむ感覚を身に付けたほうが、ダンゼンお得!
もしそれが本当なら、早くて楽な方が良いですよね?
ちなみに、ストレッチを前屈や開脚から
スタートされる方にお伝えしておきたいのは
あくまで最初にストレッチではなく、
それらを確認にして下さい。ということです。
前屈と開脚はまさに複合動作なので
確認動作が主な役割です。
いきなり組み合わせても
どこかが引っかかって伸びないか
痛くなるだけです。
2.身体の使い方トレーニング
痛い部位のケアやストレッチの効果が出ない
もしくはストレッチしても翌日には
完全に元通りで効果が出ない。。。
そんなお悩みはありませんか?
意外にもけっこう多いんです。
この問題には2つ原因があって
「順番ややり方が間違っている」か
「身体の使い方が間違っているせいで
痛みが出ている or 元に戻される」
という可能性があります。
後者の場合、
ケアの時間自体が無駄になりかねないですし
ケアが上手くいっているならなおさら勿体無いです。
使い方にケア不足というダブルパンチもあります。。。汗
そのため体の仕組み・使い方ありきで
ケアすることで、可能な限り早い改善を目指します。
3.簡単ケアのバリエーションを増やす
はい。これは至ってシンプルです。
普段皆さんが知っているケアをやりながら
感覚を養いつつ、ケアを習慣にするための
大事な基礎トレのようなものです。
もちろん、普段やらないような
細かいケアのポイントや
筋膜で繋がっている場所という
特殊な観点でのケアポイントもあるので
そのつど必要な分を覚えて頂ければと思います。
4.基本のストレッチを覚える
そしてケアに慣れてくると
基本のストレッチが大きな役割を
果たすようになってくれます。
先ほどの感覚トレーニングにもあった
どこが伸びるようになったのか
わかる様になっていくのです。
例えば、
これだけで長座の前屈が伸びる方がいます。
その部位のケアがどんな効果につながるのか
確認することができます。
そして繋がりが体感できると
身体の使い方もさらに理解度が上がります。
もちろん、ストレッチで得られる疲労の軽減
血流の促進、リラックス効果など
効果をしっかり引き出すことにもつながります。
5.組み合わせを探す
基本的には2~4までのケアとストレッチ、
身体の使い方を段階的に覚えていくことが
メインとなっていきます。
その工程を繰り返してくと、あるところでふと
身体の変化に気づけるようになります。
自身の身体の使い方の癖が分かってきたり、
今まで伸びなかった or 伸びにくかった筋肉が
気持ちよく伸びるようになってきたり
順番を変えただけで伸び方が変わるのが分かったりと
その変化は様々です。
組み合わせは今までに多かった例をもとに
パターン別でご紹介できるようにしていきます。
それまでできるようになったケアやストレッチを
その都度出し入れできるようになるだけでも
かなりの効果を出せるようになります。
順番を変えるだけで変わることもありますし、
繋がりが見えたら、アプローチの仕方が変わってきます。
またここまで実践して頂けたら
かなり自立して身体のケアができるようになり
治療やマッサージ・整体を受ける際も
そのサービスを効率よく有効に
活用することができるのではないかと思います。
以上が、武術ケアの考え方で僕が大事にしているポイントです。
これからは実践を兼ねた
セルフケアの方法について
お話していきたいと思います。
あとは、実際にお伝えする僕の腕次第ですね(笑)
レッスンなどでお伝えしている
超基礎のケアから、順にバリエーションを
増やしていきたいと思います。
ぜひマガジンでまとめている
武術ケアシリーズをご覧ください!
最後までご覧くださりありがとうございました!
拳礼。( ^^)/@
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