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布施 ーDanaー

大乗仏教の修行法、六波羅蜜の第一段階

仏陀に対して供養をすること。

供物は、自己にとって最高の物を捧げることが望ましい。

布施を行う際は、
「どうかこの供養をお受け取り下さい」
といったように、心を込めて行う。

この宝の心、偉大なる菩提心を得るために、
わたしは、諸々の如来方と、諸々の菩薩方を、
穢れの無い、正しい法をして、正しく供養する。

美しい形、愛しい声、芳しい香、麗しい味。
あらゆる草花、あらゆる果実、あらゆる宝珠。
考えられる、最高の供物を、どうか収め下さい。

仏が求める物を、私は何も持っていません。
私の心は貧しくて、仏が喜ぶ物はありません。
ですから、慈悲の心から、供物を受けて下さい。

私に出来る最高の供養は、私を捧げること。
世尊よ、どうか、わたしを受け容れて下さい。
熱烈な信愛をして、召使いは熱心に奉仕しよう。

世尊よ、あなたに、受け容れられたならば、
この、苦界にあって、私に恐れるものはない。
まさに、私が導かれたよう、他を誘いましょう。

四柱は金銀で輝いて、天蓋は宝石で耀いて、
敷石が水晶で煌く、浴室に世尊をお連れする。
体を洗い、その上に、最上の衣服をお着せする。

普賢菩薩、弥勒菩薩、文殊菩薩、観音菩薩。
私は、最上の香料を以って、彼らの身を飾り、
彼らの前に恭しく跪いて、極妙の飲食を供える。

また、黄金の蓮華に、真珠の灯明を供えて、
香料を塗った床の上に、美しい花束を並べる。
そこに、讃美の曲が流れ、賛美の歌が謳われる。

全ての菩薩の依処を、わたしは崇拝しよう。
恰かも、菩薩方が、如来方を供養するように、
わたしも、如来方と、菩薩方を供養し続けよう。

入菩提行論



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