「安全基地」の5つの条件とは?
愛着(アタッチメント)形成で大切な「安全基地」についてまとめていきます。
子どもの関わり方で次のことを大切にしていって下さい。
①安全を確保する(完全安心)
これがなくては「安全基地」を語れません。
一緒にいても傷つけられることがない人。
困った時や不安な時、いざという時『大丈夫だよ』と言ってくれる人!
その人にとって、心許せる人でないといけません。
②応答性
相手が求める時に応じてあげること。
いざという時に相談できる。守ってもらえる安心感に繋がります。芯のところの安心感が育ちます。
【やってはいけないこと】
相手が求めていないのに余計なことはしないこと!
その人が忙しいから会えないからと「仕事変えた方が良いんじゃない?」と「こうしてほしい!」という要求をしない。アドバイスは相手が求めていない時はしないで!
応答性の間違いをしている人が多いです。
これを間違うと、安心感は生まれません。
自分と相手との境界線が大切です。
必要な時に言いづらいことも言ってくれる人が「安全基地」となれる人です。
③共感性
何を感じたり、何を求めているのかを察してあげる。それに共感してあげることです。
相手の意思や気持ちを尊重してあげることが大切になります。
【やってはいけないこと】
決めつけや押しつけをしないこと。
それを感じとると拒否感に繋がります。
④安定性
穏やかで気分や態度がいつも一定していることが重要です。
【やってはいけないこと】
不機嫌な態度だったり、気分で対応が変わる人は信用できません。
⑤誠実さ
本心から相手のことを考えて接してくれる人。
大切なことはきちんと言ってくれるような人です。
うわべだけの優しいフリでは意味がありません。
ただ、優しいという人の見分け方も気をつけないと苦しめられる結果になります。
【私からのメッセージ】
子どもを育てる中で、この関わり方を日々できるかが重要になってきます。
人間だから、感情的に言ってしまうでしょう!
もし、言ってしまっても心から伝えれば大丈夫です。
何より辛いのは親から笑顔を向けてくれないこと。「なんで、私は怒られてばかりなのかな?」って子どもながらに考えてしまうんです。
「私が余計なことをしたからだ」「息を潜んで生活しないと、きらわれる」「心を閉ざした方が楽だな」など、自分を否定する考えしかできないんです。
繰り返すと「何も望まない方がいいんだな」「諦めよう」「生きてる意味があるのかな?」などしか考えられない脳ができあがります。
そうなると、大人になった時に脳の育ちが安定型の人とは違ってしまうんです。
だから、社会人になった時にコミュニケーション能力が乏しくて壁にぶつかります。
そうなると、怒られたり注意されたりとまた子どもの頃と同じような連鎖が始まります。
だから、「優しさ」「温かさ」「安心感」などのことが学べない人生になります。
そうならないように多くの人が「愛着障害」の辛さを分かって欲しいのです。
そして、温かい言葉や態度を掛けられる社会になれば嬉しいです。
子ども時代に傷ついた心はそう簡単に治りません。根気強くできる人が求められます。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
参考図書
「マンガでわかる愛着障害」監修: 岡田尊司 漫画: 松本耳子 光文社より
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