わたしが会社を辞めた理由
わたしは新卒でメーカー(JTC)に入社しました。
お給料はそんなに高くはないし、休日も少なかったけど、就職氷河期の中で、藁をもつかむような気持ちでなんとか就職できた会社でした。だからこそ、辞めるなんてとんでもない!と思っていました。
仕事をして、時には会社の人たちと終電の時間まで飲んだり、けっこう充実して楽しくやっていたけれど、結婚してからは、そんな仕事中心の日々がだんだんとしんどくなってきました。
一人暮らしの時とは違って、あまり残業しないように定時内に集中して仕事を終わらせて、どんなにクタクタでも帰ってきたら晩ごはんをつくらなきゃいけない。掃除洗濯もしなきゃいけない。
一番つらかったのは、なかなか赤ちゃんができなかったこと。
結婚したのが遅かったので、タイムリミットはもう目の前。
時間だけが過ぎていって、焦るばかり。
病院にも通っていたけれど、仕事との兼ね合いで思うように治療が進まず。
仕事は一度辞めたって、またいつかできるはず。
いま、私にとって大事なのは、少なくとも仕事ではない!
そう思えたので、夫と相談して、思い切って会社を退職することにしました。
会社を辞めるのは、すごく怖かった。
毎月もらっていた給料がもらえなくなるのは怖いけど、まぁ、これまでの貯金もあるし、ありがたいことに、夫もいるので何とかごはんは食べていける。
お金のこと以上に怖かったのが、せっかく入れた会社を辞めることで、親をがっかりさせてしまうんじゃないかということ。
本当に怖くて怖くて、泣きながら電話で報告しました。
今思えば、いい年した大人なのに、親のことを一番に気にするなんて、おかしいですよね…。
そうして10年以上勤めた会社を退職しました。
なんと、会社を辞めた次の月に妊娠が判明!
しばらくは資格取得の勉強をして過ごそうかなと思っていましたが(笑)
きっと、ゆったりとリラックスした気持ちでいられたのが良かったのだと思います。
赤ちゃんが来てくれて、とってもとっても嬉しかったです。
その後はつわりに悩まされるのですが、何の心配もなく家で横になっていられるのは幸せでした。
あの時、会社を辞めなかったら、今頃わたしはどうしているだろう…と考えてみると、少し背筋が寒くなります。
もちろん、仕事もバリバリやって、妊娠出産して、育休取って復帰して活躍されている女性もたくさんいます。
本当はそうしたいけど、わたしのように両立が叶わなかった人もたくさんいると思います。
ほんとうに、人それぞれ。
その後、フリーランスになり、さらに事業を法人化したのですが、その話はまた今度。
これからも、いろんなことにうまく折り合いをつけていければいいなと思います。