見出し画像

BtoB向け検索広告で成果を上げるために意識したい14のこと

こんにちは。呪術廻戦の映画予告が解禁されましたね。
乙骨がシンジ君にしか見えないのは私だけでしょうか(笑)
どうもハチワレです。

さて、今回から各運用型広告媒体においてBtoBでの活用方法や成果を上げるために意識することなどを書いていきたいと思います。そして今回はBtoBでもメイン広告媒体になる検索広告について色々と書いていきます。

・BtoB向けの運用型広告を始めていきたい
・検索広告を運用しているけど成果が出てない
・BtoB向けの検索広告でもっと成果をのばしたい
 
そんなことを考えている人にお役立ちできるような内容になっているはずです。最後までお読みいただけますと幸いです。
【お知らせ】書籍を出版しました!コレまで発信して来た内容を更にブラッシュアップして書籍にしたので良かったら手に取ってください^^



検索広告はBtoBにおいて主戦場である

画像1

こちらの図はメディック社が発表しているIT製品・サービスの選定に至るまでの情報収集源とは?【BtoBマーケティング調査報告】のデータです。
直近1年以内に自社のIT製品やサービス導入に関与した方(情報収集・起案・選定・決裁いずれかに関与した方)516人を対象に行った調査となっています。

上記のデータを見てもらえると分かると思いますが、認知のきっかけは検索エンジンが一番多いということです。この調査では他にも第一検討段階での情報収集、最終段階での情報収集などフェーズごとにどのような手段で情報集されているか?といった形でまとめていますが、いずれにせよどの段階でも検索エンジンが利用されていることが多く、BtoBで利用頻度の多いという結果が出ています

画像2

さらにGoogleが発表しているデータによればBtoB企業の90%が検索で情報収集していると述べています。さらに、特定の商品の指名検索をする前に平均12回の一般キーワードを検索するとのこと。具体例で表すと「セールスフォース」という商品名で指名検索する前に平均12回は「CRM」「CRMおすすめ」などで検索しています。

つまり、検索はBtoBにおいてかなり理由頻度の多いチャネルであり、マーケティングをする上でも外せない媒体になります。ではその検索広告を行う上でどのようなことを意識して取り組めばより良い成果をあげられるのでしょうか?

ハチワレはこれまで数十社以上のBtoB案件で成果を改善してきたので、その時に意識していたことを以下に紹介していきます。Tipsとして14個あるので順に紹介していきます。随時更新していくかも(笑)

①コンバージョンポイントを整備する

広告を配信する前にコンバージョンポイントを整備しましょう。

画像4

仮にもしコンバージョンポイントが問合せしかない場合、上記の画像のようにかなりハードルの高い状態になってしまっています。サービス選定する時にいきなり問合せはしないと思います。Webサイトには訪れるけど、何もアクションしないので結果的にランディングページのコンバージョン率が下がり、十分なリードの数が得られません。

画像3

改善策として問合せの前に資料請求などコンバージョンポイントを用意することでランディングページのコンバージョン率が驚くほど改善されます。特に検索広告で流入してくるユーザーは自身でサービスを下げしている為、意欲が高いことが多いです。資料請求のダウンロードでも十分に次の商談に繋がることが多いです。

コンバージョンポイントについての考え方や注意点などは以下のnoteで詳しく解説しているので参考までに

②マイクロコンバージョンの利用も検討

BtoCに比べて顧客の絶対数が少ないBtoB。そのため、コンバージョン数にも数が限られてくることが多いです。その際はマイクロコンバージョンの利用も検討しましょう。

マイクロコンバージョンとは、コンバージョンに至る前の地点もコンバージョンポイントとしてカウントすることを指します。

画像3

上記の図で考えるとお役立ち資料ダウンロードの手前に、ダウンロードフォーム到達やフォームの項目をタップした。あるいはランディングページの最下部までスクロールした。などがマイクロコンバージョンに当てはまります。

マイクロコンバージョンはどんな時に使うかというと、資料請求や問合せが月に10件くらいしか管理画面で発生しない場合、自動入札もうまくワークしなく、どの検索語句でコンバージョンしているかも分からくないが、月10件程度だとデータが少なく傾向が見えにくい

このような場合はフォーム到達やフォームタップなどコンバージョンに至る前のポイントを追加することで、最終的なコンバージョンに至るまでの行動を定量的に把握できたり、自動入札において、機械学習するポイントが増え、学習精度が上がる可能性があります。

ただ、ベストは資料請求や問合せなど最終的な制約などに近い所で最適化をさせた方が良いことがほとんどです。どうしてもコンバージョン数が少なく、成果が安定しないといった状況ではマイクロコンバージョンも検討してもいいかと思います。

③コンバージョン値を活用した運用方法も検討

ECサイトなどでは、コンバージョン値を活用し管理画面上で売上を取得できるようにしてROASで運用されているケースが多いと思いますが、この運用方法はBtoBでも活用できます。

画像6

上記の図のようにコンバージョンポイントごとに適切な値を振り分けます。コンバージョンポイントが商談に近づけば近づくほど価値が高くなる設計にしているため、自動入札のメニューにあるコンバージョン値の最大化を活用すればROASが最大化されるように配信され、目標広告費用対効果(TROAS)でROAS200%を目指して運用すればROAS200%を目指して運用してくれます。

つまり、価値が高いコンバージョンの数が最大化されるように挙動してくれます。よって質の高いコンバージョンが増える可能性があります。よく検索広告で使われる自動入札である目標コンバージョン単価(TCPA)だと、コンバージョン値を考慮せずに、目標としたコンバージョン単価でコンバージョン数が最大化されるように挙動します。

そのため、CPAが安く取れるコンバージョンポイント(ホワイトペーパーなど)の数が最大化されてしまうケースがあります。目標費用対効果やコンバージョン値の最大化を実施すれば、質の高いコンバージョン数が最大化される可能性があるのでチャレンジしてみてもいいかもしれません。

④広告でノイズを減らす

例えば企業向けの電気代削減サービスを提供している会社の広告を運用するとしましょう。

電気代削減みたいなキーワードは個人でも法人でも検索すると思います。その時の広告文では以下のような広告文を使います。

【法人向け】電気代削減なら|削減コンサルの〇〇

このようにすることで法人向けで探している人のクリックが増え、個人の人のクリックが減る可能性があります。一方、以下のような広告文ではどうでしょうか?

電気代削減なら|電気代削減の〇〇

こちらだと、法人用の明記が無いので一般の人もクリックしてしまう可能性があり、顧客にならない人の流入が増えてしまいます。ターゲットにしたい人のクリックが増え、ターゲット外の人のクリックが減るように広告文は意識して調整していきましょう。

⑤広告文は数値でメリットを

BtoBにおいて何か商品、サービスを導入する時、以下のメリットで検討することが多いかと思います。

・売上が増える
・コストが下がる
・そのツールがないと業務が回らない
BtoCよりも、論理的なメリットが求められることが多いです。ですので広告文でも具体的に数値で分かるようなメリットを記載することをおすすめします。

いくつか切り口を以下に紹介します。

実績
導入数〇〇社以上
顧客満足度1位

効果
業務時間が3/1に
約50%コストカット可能

スピード
最短即日発送
1営業日以内に

などといった切り口で数値でメリットを伝えられるようにしましょう。

⑥権威性×おすすめ訴求

これあまり教えたくないんですけど、権威性×おすすめの広告文がBtoBでうまくいくことが最近多いなと感じます。具体的に言うと

導入社数業界no1|おすすめの〇〇システムはコレだ

こんな感じの広告文ですかね。ざっくり解説するとBtoBでツール選定などをする時に検索していろんなものを比較検討すると思います。その時、担当者の方ってこんな感情にあるのではないでしょうか?

・選定に失敗したくない
・めんどくさいから代わりに選んでほしい
・実績がある所が安心する

分からないこと、新しいことを調べるのは誰だってめんどくさいですよね。BtoB関連だと専門性も高く、機能も複雑で選定も難しい。さらに、一度導入を決定したら切り替えるのが止めてもめんどくさくコストもかかるので、失敗もできない……。

このように思っている方が多いので、権威性で不安の払拭。さらにおススメはコレだ。みたいな感じで権威性を担保しながらランキング記事風な見だしにすることでクリック率もあがるケースもあります。また、ランキングやおすすめ系のキーワードに対してアフィリエイターとかが強いジャンルになるので、各企業がこれらのキーワードに合わせた広告文を作っていないことが多く、権威性×おすすめの広告文が目立ち、成果がいいことが多いのかなと分析しています。

でも、何が言いたいかというと検索するユーザーの感情を考えながら思わずクリックしてコンバージョンにまで至るにはどんな表現をすればいいのか?を自問しているとこんな表現もできるよね。みたいなことを言いたい人生でした。ユーザーに焦点を絞れば後から付いてくるということですね。

⑦デバイスの調整

パソコン、スマートフォン、タブレット単位で入札調整を実施しましょう。商材にもよりますが、ビジネスにおいて会社で使っているのはやはりPCではないでしょうか。そのため、コンバージョンが多くはデスクトップやノートPC経由が多くなる傾向があります。

ですので、モバイルの入札単価を下げて運用することがあります。ただ、BtoBでもビジネスによってデバイス比率はかなり変わります。例えば、飲食店などスモールビジネスを相手しているようなBtoB関連だと、スマートフォンでも検索も多くコンバージョンする時があります。

飲食店の店長とかだとパソコンをゆっくり開く時間が無く、スマホですらべ手問合せすることがいいのかなと自分は考えていました。このような感じでBtoBの原則としてPCがメインになるのですが、扱っている商材のジャンルにより変わるので自社で最適な形でデバイスの調整をする必要があります。

⑧地域を商圏に合わせる


仮に東京都内に営業所があり、東京都がメインの商圏であれば広告も東京都に絞って配信するのがいいでしょう。Google広告だと上記の図のように県単位や指定の位置からの半径、市区町村単位でターゲットできます。

シンプルにどこの範囲まで自社が対応できるのか?に合わせて広告も広げればいいと思います。東京しか対応できないのに全国で広告を出してしまったらもったいないですからね。

⑨配信時間帯と曜日の調整

一般的な企業であれば営業時間は概ね8時から19時あたりで、土日と祝日はお休みというのがほとんどではないでしょうか?その場合であれば配信は平日の8時から19時をメインにして、土日は停止する。といった形をとるのがBtoBでは多いです。

しかし、ベンチャー企業や飲食などの別の業態であれば、土日でも動いているので検索して情報収集しているかもしれません。あくまでも自社のお客さんがどのような行動をしているのか?から逆算してどの時間帯や曜日に配信すればいいのか?というのを模索してみるといいでしょう。

セオリーいくと以下の形になります。
・ビジネスタイムに配信を集中orそれ以外は入札単価のマイナス調整
・土日は停止or入札単価のマイナス調整

また、同じような設定でやっているBtoB企業も多いのであえて土日も配信するということも考えられますね。ただ、BtoB関連だと土日は検索数が落ちることが多いです。また、お盆や年末年始などの長期休みと長期休みの前後も同じような傾向にあります。

⑩BtoCのクエリに気を付ける

配信後、どのような検索語句に広告が配信されているか定期的にチェックしましょう。その中でもBtoC向けのクエリに出ていないかを確認が重要です。

先ほど、電気代削減の広告文を例に出したと思いますが、それに合わせて具体例を出します。一番、角度が高い検索クエリは「電気代削減 法人」「電気代 下げる 会社」などだと思います。

一方、「電気代 家庭」「電気代節約 個人」などの検索語句だと恐らく、個人や家族の電気代を下げたい意図だと思いますので、これらの検索クエリはコンバージョンに至らないので除外をかけましょう。

⑪RLSAの利用も検討を

BtoBではコンバージョンに至る検索クエリやキーワードが限られていることが多いです。そのため、インプレッションやクリック、CV数を増やすことに苦戦する時があります。

その時に少しでもパイを広げるために、検索広告向けリマーケティングリスト(RLSA)を活用してみてはいかがでしょうか。

検索広告向けリマーケティングリスト(RLSA)を使えば、ユーザーの質を落とさずに、検索語句の幅を広げることができます。RLSAは一度自社サイトに訪れたユーザーに検索連動型広告が配信できます。例えば「電気代」や「電気代 抑える」などの一般の人が検索する検索語句でも、一度自社サイトに訪れたユーザーであれば比較的ユーザーの質を落とさずに検索語句の幅を拡げてアプローチできるようになります。

⑫CVRの高いキーワードから配信を

先ほども記載したかもしれないですが、BtoBはBtoCに比べ、絶対的な顧客数も少なく、検索数も多くありません。そのため、コンバージョンする検索語句やキーワードがある程度、縛られてくることが多いです。

ある程度、CVRが高いキーワードが事前に予想がつくことが多いです。例えば「〇〇導入」「〇〇比較、検討」あるいは提供ジャンルの一般キーワードの単体などが当てはまるのではないでしょうか?そのようなコンバージョン率の高いキーワードから優先的に検索広告を実施することをおすすめします。

あるいはSEOで上位を取れていなく、コンバージョン率が高そうなキーワードは優先的に狙っていきたいですね。

⑬手動であればCVRの高いキーワードは強気で入札を

BtoBはクリック単価が基本的には高いです。単価が高いことにビビり、コンバージョン率が高いキーワードの入札が低いことが多かったりします。特に手動で入札をしている時は思い切って入札を上げて上位表示を目指しましょう。

広告文がイケているのが前提ではありますが、BtoBの場合は上位に表示されていた方がコンバージョン率が高いことが多いかなと考えています。肌感覚なんですけどね(笑)。

考えてみてほしいのですが、BtoBでシステム導入の担当者とかになった時、まずは検索して該当のシステムとかを調べると思いますが、検索して上位に出てきたサービスの資料を片っ端からダウンロードすることが多いと思うんですよね。忙しいですし、ゆっくり見てられないので上位表示されているものから優先的に接点を持つ。また、いきなり問合せせず、資料請求するのではないでしょうか。ですので、BtoBはサービス比較サイトで資料を一括でダウンロードするとかが流行っているのかなと思いますが……。

あと、クライアントであった事例なのですが、問合せの理由などをたまにシェアしてもらうことがあるのですが、なぜ問合せしたの?ってヒアリングした時に「検索したら一番上に出てきていて、ちゃんとマーケティングしている会社だと思ったから」といった回答が得られたようですs。

BtoBだと上位表示を狙うのは結構大切なのかなと思います。

⑭入札戦略を工夫しよう

BtoBの検索広告ではどの入札戦略が適切なのか?迷う所ですよね。
僕が運用する時は以下の形でやることが多いです。

初動は手動入札
BtoBだと初動から自動入札を入れることはあまりないですね。もう既存のキャンペーンで配信実績がありコンバージョン数が潤沢にあるのであれば使ってもok。

ほとんどの場合は手動から初めて調整してコンバージョンが30件以上取れてくるまで頑張ることが多いです(笑)

月30件以上CVが取れるのであれば自動入札(目標コンバージョン単価)
数が担保できれば自動入札を入れていきたいですね。やはり、手動では拾いきれないものもあることが多いので自動入札と部分一致を活用しながら段階を踏んでいきます。

競合が多い時はポートフォリオ入札で上限CPCを設けて自動入札
競合の数が多すぎてCPCが高騰し、CPAも悪化した。BtoBで運用を行っているとこのような状況は多いのではないでしょうか?そんな時はポートフォリオ入札で上限CPCを設ければ自動入札を利かせながら上限CPCを設定でき、CPCが高騰しすぎるということはありません。ただ、オークションでは一部不利になることもあるので上限CPCを低くしすぎてしまわないようにしましょう。

上限CPCを設けてもCPAが適正にならなければ手動入札
それでもCPAが下がらないなどであれば手動に戻して取れているキーワードのみ入札をガッツリ上げてそれ以外は落とすぐらいので調整することが多いです。取れるキーワードが見えてくるので、そのキーワードでしっかり出して広告文で差別化する。という形になるのでBtoBはまだまだ手動でやることが多く、手動入札のスキルが活かせるかなと個人的には思っています。

部分一致があまりワークしない商材であれば手動入札
なんども言ってしまい、恐縮ですが、ある程度取れるキーワードが固まってくるので部分一致を使わないで完全一致やフレーズ一致のみでやるケースも多いです。その場合は手動入札でもいいのかなと思います。

まとめ|BtoBでは積極的に検索広告を活用していこう

冒頭でも述べた通り、BtoBマーケティングにおいて検索はかなり重要なチャネルです。検索広告においてもBtoBならではの意識する部分がいくつかあるので本日紹介したことを意識しながら取り組んでみてください。他にも意識することが出てきたら随時更新していこうと思います。

お忙しいところ、最後までお読みいただきありがとうございました。

他にもBtoB×広告運用の軸でnoteを書いてますので良かったら見てみてください。

また、TwitterでもBtoBマーケティング×運用型広告の軸で呟いているのでもしよければフォローくださいませ。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?