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「三鷹の森ジブリ美術館」ツアーに参加したら日本人は私ひとりだった

世間がコロナ一色になる前の夏。
ジブリ関連の書籍を読みあさってた時期、どうしても「三鷹の森ジブリ美術館」に行きたくて仕方ない気持ちになっていた。

近所の図書館にあったジブリプロデューサー、鈴木敏夫さんの本は殆ど読んだと思う。
行きたい気持ちを全く抑えられなかったので、急遽東京旅行を決めた。

「三鷹の森ジブリ美術館」はチケットを取るのが難しい。
日時指定の予約制で、毎月10日午前10時から、翌月入場分のチケットが販売される。
「そうだ、明日行こう」のノリでは行けない美術館だ。

もちろん直近で「行こう」と思った時には入場チケットは完売。
どうにかしてチケットを手に入れる手段はないかと調べた。
調べた結果、「三鷹の森ジブリ美術館チケット付き 井の頭公園ウォーキングツアー」というものを見つけた。

普通に美術館に行くよりも、価格は高くなるが、どうしても行きたい気持ちが勝ってしまい、ひとり分を即購入。
これで無事に三鷹の森ジブリ美術館に行けることになった。

当日、集合場所の駅に行くと、衝撃的な光景を目にした。
集まってくる人、全員外国人!!
ガイドさんが出欠確認で順番に国名と名前を呼んでいくが、世界各地からジブリファン集まっていた。
あらためてジブリの世界人気を実感した。
50人ぐらいのツアーだったが、日本人の参加者は私ひとり。
ガイドさんが気を遣ってくれて「今回は参加者が外国の方なので、ツアーの案内は英語で行いますね。でも私が横で日本語で通訳するのでご心配なく!」と頼もしい!
「日本人、このツアーに参加しないの?」という衝撃を受けて、ツアーが始まった。

まずは「井の頭公園のウォーキングツアー」
英語で説明されるが、私は英語が全く分からない。
「日本語で説明しますね」と言ってくれたガイドさんも他の方の対応でどこかに行ってしまった。
ぽつんとひとりぼっち日本人。
お目当てはジブリ美術館なので、公園はそこまで期待していなかったが、自然な緑があふれる癒しの空間だった。
説明に関しては色々してもらったはずなのに、何一つ覚えていない。
「覚えてない」というよりは「聞き取れてない」が正解だと思うが。
ツアーで参加しなければ、井の頭公園はスルーしてたと思うので、これはこれで参加して良かったと思う。
隣で歩いていた台湾人の男性が話しかてきてくれた。
「台湾から来て、色々と東京を観光した。今日はジブリ美術館が楽しみだった。僕はトトロが好き。」と英語で話しかけてくれた。
英語なんて中学レベルも喋れない私は、拙い英語で応対した。
中学校から大学まで何かと理由をつけて英語から逃げていた人生だったので、少し後悔した。
外国から来た人たちと話せる機会なんて滅多にないチャンスに!
しかも共通の話題があるのに!
英語がしゃべれたらもっと楽しかっただろうなぁと思う。
美術館にたどり着くまで、台湾人のお兄さんは私の拙い英語コミュニケーションに合わせながら、ずっと喋っていた。
ありがとう、あの時のお兄さん。

美術館に着いてからは各自別行動。
このツアー自体が美術館のチケットを取れなかった人の救済措置のように感じる。
私みたいな遠方民、急に行きたくなった民を救ってくれた。
ツアー客の私たちは入口で入場券をもらい、各々好きなように館内を探索した。

ここからが本番「三鷹の森ジブリ美術館」
全部が夢の世界で、ジブリの世界観がこれでもかと館内に詰まっている。
普通の美術館みたいに絵が等間隔で飾られている訳でもないので、見るところがたくさんあって大変だった。
下から屋上まで自由に館内をゆっくり回る。
ネコバスにも乗りたかったが、対象が小学生以下限定。
大人のネコバスに乗りたい夢は叶えられず…。

やっぱり一番「うわぁー」とテンションが上がったのは屋上のロボット兵。
映画で見たロボット兵が目の前にいるー!!と感動してしまった。
そこまでロボット兵のファンじゃなかったが、屋上に佇むロボット兵の存在に圧倒されて、思わずお土産屋さんでロボット兵のアクセサリートレーを買ってしまった。
今でも部屋に飾っていて、お気に入りの小物のひとつだ。
手こぎポンプの井戸や薪置き場などジブリの映画で観たことがあるものがたくさんあって始終テンション上がりっぱなし。
ずっと周りをキョロキョロしてしまった。
美術館に行ってこんなにウキウキしたのは初めて。
コンセプトの「迷子になろうよ、いっしょに。」を、これでもかというぐらい体験できた。
ハウルの子ども時代の短編映画も見れてたのも良かった。
1日ずっと美術館に滞在して、ジブリをたくさん堪能した。

この東京旅行では色々なところに行った。
ジブリ繋がりなら、宮崎駿監督の親族が経営している「白髭のシュークリーム工房」でトトロシュークリームを食べたり(マンゴー味!美味しかった!)、東京タワーのワンピースタワー(※現在は閉店)、しろくまカフェ(※現在は移転)、築地と色々と楽しんだ東京旅行だった。
どうせならスカイツリーにも行けば良かったなぁと少しだけ後悔中。
コロナ禍になってワンピースタワーの閉店は悲しかった…。
ワンピースなメニューがたくさんある美味しいレストランや、館内に飾られている高クオリティな造形物、ファンならとても楽しめる空間だった。
それ以上にルフィたちのショーがまた良くて。
ユニバのワンピース・プレミアショーとはまた違う、麦わらの一味の活躍がリアルに見れる楽しさがあった。
コロナがなければ今も運営していたかもしれない…。
でも良いタイミングで行けたのだと思う。

東京旅行とは関係ないが、ネコバスに乗りたい夢は最近叶った。
今年の4月に神戸で開催された「ジブリパークとジブリ展」に行った時にネコバスの中に入り、座ることができた。
大人でもOKと言われたので、遠慮なく。
実際に座ってみたら、めちゃくちゃふわふわしてた。
サツキちゃんもメイちゃんも初めてネコバスに乗った時、こんな気持ちだったのかなと思うと、ちょっとだけ映画の中に参加できたように思えて、嬉しくなった。
子どもの頃の夢がひとつ叶った。

次はジブリパークに行きたい。

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