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化学物質過敏症とは

注釈


化学物質過敏症とは

化学物質過敏症は過敏という名が示すように、ごく少量の物質にでも過敏に反応する点ではアレルギー疾患に似ています。最初にある程度の量の物質に暴露されると、アレルギー疾患でいう“感作”と同じような状態となり、二度目に同じ物質に少量でも暴露されると過敏症状を来たします。時には最初に暴露された物質と二度目に暴露された物質が異なる場合もあり、これは多種化学物質過敏症と呼ばれます。

化学物質過敏症はこのようなアレルギー疾患様の性格だけでなく、低濃度の化学物質に反復暴露されていると体内に蓄積し慢性的な症状を来たすという中毒性疾患に近い性格も兼ね備えています。

化学物質過敏症は未解明な部分が多い疾患ですが、このようにアレルギー性と中毒性の両方に跨る疾患、あるいはアレルギー反応と急性・慢性中毒の症状が複雑に絡み合っている疾患であると考えています。

厚生省長期慢性疾患総合研究事業アレルギー研究班「化学物質過敏症~思いのほか身近な環境問題」より引用

化学物質過敏症は、発症などのメカニズムについて、未解明な部分があり、治療方法なども確立されていません。

誰にでも、化学物質過敏症を発症する可能性があります。

化学物質過敏症の発症者の職業も多岐に渡り、さまざまな職業の方が発症しています。

また、重症化すると、日常生活を営むことが困難になります。

標準病名マスター

化学物質過敏症は、厚生労働省標準規格による標準病名マスターに登録され、詳細不明の物質の毒作用として、医療保険の対象になっています。

化学物質過敏症の原因

化学物質過敏症の原因になる化学物質は、多岐に渡ります。

現在、化学物質は工業的に生産されたもので十万種類、天然物由来のものを含めて数千万種類とも言われ、原因物質を特定することは非常に困難です。

中でも、化学物質過敏症の発症要因として多く挙げられているものは、建材(シックハウス)、農薬、日用品です。

日常生活に溢れるている化学物質が発症の原因になる為、誰にでも化学物質過敏症を発症する可能性があります。

化学物質過敏症の症状

化学物質過敏症の症状は多様で、多臓器に渡ります。

皮膚
皮膚の発疹、湿疹、痛み、痒み、腫れ、アト ピー性皮膚炎、無発汗

呼吸器
咳、痰、呼吸困難、息切れ、気管支の異 常、肺の異常

血管
血管の痛み、動悸、不整脈

消化器
胃腸炎、下痢

神経
倦怠感、疲労感、睡眠障害、神経機能障害、鬱、無気力、痺れ

筋肉・関節
関節痛、筋肉痛、肩こり、手足の痛み

不定
吐き気、発熱、腹痛、リンパの腫れ・痛み

頭部
頭痛、眩暈、脳の圧迫感

泌尿器
膀胱炎

耳・鼻・喉
喉・粘膜の痛み、臭覚や味覚に敏感、唾液 の異常、鼻血、鼻炎、耳鳴り


眼痛、痒み、まぶしい、焦点が合わない、 目が乾く、まぶたが重い、視力の低下、視 野狭窄、眼球運動の異常

化学物質過敏症に関する 情報収集、解析調査報告書より

化学物質過敏症の重症化

化学物質過敏症は、重症化すると、ごく少量の物質で、深刻な症状を引き起こすようになります。

重症になると、外出が困難になって、仕事や学校に行けなくなったり、日常生活に支障をきたす可能性があります。


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