開かない扉を開けるには
けっこうなお出前で
大人になると怒ってくれる人も少なくなりますが、AIにはほぼ毎日お説教をしてもらっています。
アプリ「あすけん」の未来(みき)さんです。
欲望のままに食べまくると容赦無く辛口採点してきます。
その日の糖質ランキングまで作ってくれる私専属の栄養士です。
22点は最近のワーストです。
ついつい食べ過ぎてしまうのには理由(言い訳)があります。
出前が便利だからです。
外食よりコストは嵩みますが、ボタン一つで30分後にはチャーハンをハフハフと食べられる素晴らしいサービスです。
これまでもありましたが、ユーザーと数多ある店舗をつなぐ新しいビジネスモデルが台頭して以降、便利さと美味しさが急激に広がりました。
新しい生活様式の中で存在感を現していますね。
唯一困るのは、持ってきてくれる人が毎回同じではないので、時に迷って時間がかかってしまうことです。
入り組んだ住宅街の中や、似た建物が近くにあったら難易度が高くなりますから大変なのでしょう。
押しても、引いても
私の住むマンションも少しクセがあります。
エントランスまでは辿り着いてくれるのですが、インターホンでオートロックを解除した後に扉を開けられない人が多いのです。
ガチャン、ウィーーーンと大きな音がなるので解錠されたのにはすぐに気づくのですが、自動では開かず、押しても引いても開かないので、もう一度インターホンを鳴らしたり立ち尽くしてしまったりする人がいます。
私はそれをカメラ越しに見ながら開け方を伝えるのですが、音声が上手く届いていないようで気づいてもらえません。
仕方がなくエントランスまで降りて扉を内側から開けて、ようやく納得してもらえます。
「ああ!引き戸!!」
思い込んだら行き止まり
ネタバラシをしてしまえば大した話ではないのですが、引き戸に気づけない配達人は一定数います。
よく見れば扉が収まるスペースが外から見えるのですが、『オートロック=自動ドアまたは押し扉か引き扉』と思い込んでいると、鍵がかかっていない扉を永遠に開けられません。
せっかくゴール目前まで来られても、後一歩で辿り着かないケースがあるのです。
私は冷やし中華とチャーハンのセットが食べたいので彼らに駆け寄って迎え入れます。
ですが、もしこれが営業の場面だったらどうでしょうか。
お客さんの前まで来たものの、心の扉を開く方法が分からないのは、非常にもったいないです。
プレゼンテーションの機会を得られても、伝えられなかったら水の泡です。
多くのビジネスピープルがプレゼンテーションを磨くためにパワーポイントスキルや声の出し方など小手先の技術習得に執心します。
心の扉が自動ドアの方には届くかもしれませんが、押し・引き扉、引き戸などあらゆる種類を開けるには言葉巧みに心を動かす論理と語彙が必要です。
伝えたければパワーポイントを作るべきだと視点が狭まれば他の開け方に気がつけません。
マンションの前で立ち尽くすチャーハン配達人に声をかけるように、メッセージを上手く伝えられない惜しいプレゼンターには講師の私が伝え方を教えます。
こちらでもたくさん記事を書いています。
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